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12話 メイクアップ


「——ねぇちょっと!動かないでよ!もぉ〜。」


 俺は今、体のサイズを採寸され中だ。衣装係の女子がはりきってしている。


「胸囲は...こんくらい、丈の長さは...。」


 夢中になっているようでしばらくこの状態だ。


(どうしてこんなことに...)


——さかのぼること数時間前——


「お前もメイド服着てメイドやれよな。」


 佐野が俺もするから、その代わりにお前もしろよな、といきなり言ってきた。

 

「え!?いや俺には無理だよ!」

「そうか?お似合いだと思うぞ。」


 若干鼻で笑うように俺に返事を返した。


「朝田くん!佐野くんもこう言ってることだし、お願い!一緒にやって!」


 いろんな人から頼まれた、というか断るなよ、という圧力を感じた。

 どれだけ佐野のメイド姿を見てみたいんだ、と思ってしまった。

 そして、その後は衣装係、メイク係、調理係や、飾り付け、他のメイド役など

 次々と決まっていった。放課後早速皆が作業にとりかかり始め、衣装係に

 呼ばれた俺らは今に至るわけだ。


「まぁ、面白いしいいじゃん。」


 そう言ったのは旬だった。旬もメイド役に選ばれたのだった。吉川さん曰く、


「今宮くんは小柄で華奢な体型をしているからこそ、可愛さが引き立ち、

 しかも小顔で童顔...良い!さらに...——」


 とのことで、彼女はすごい勢いで男子たちを見て分析を始めメイド役を

 選別していったのだ。神眼とでも言うべきすごい能力だな、と思っていた。

 

「朝田くんも十分似合いますよ。」


 近くにいた吉川さんが話しかけてきた。


「ほんとに〜?」

「はい。普段は通常の男子高校生だけど、メイド服を身にまとい意外な可愛さが

 具現してギャップもあり、からだつきもいかついわけではないので、体の

 ラインも相まってより...——」


 と、こちらのペースを完全に無視して分析モードに入ってしまった。


「...まぁでも佐野くんに関しては言うまでもないですね。」

「ほんとそれなー。」


 周囲の女子たちも激しく同意し頷く。


「佐野くんが着てくれたら看板にもなるしお客さんも集まって文化祭優勝も

 間違いなしだよ!」

「そうですね。それに女子のメイドの皆さんも素晴らしい方たちを選ばせて

 もらいました。スタイル抜群の篠宮さん、小柄のあざとかわいい系の

 平川さん、昔、子役経験もしたことがあるというインフルエンサー系JKの

 大木さんなどなど...このクラスは男子も女子も美男美女が多いですね...!」


 そう言って彼女は次々とメイド役の紹介をしていった。

 

「よしっ!採寸終わり!!とびっきり可愛い衣装作るよ〜!!」


 衣装係の女子が意気込みをして、クラスメイトたちは作業へと

 とりかかっていった。その時、空き教室から、悲鳴が聞こえた。

 教室にいた俺や今宮を含め、作業に取り掛かっていた生徒たちも声の聞こえた

 方へと急いだ。


「どうした!?」


 すぐに声を掛けたが、その心配には及ばなかったようだ。

 空き教室でどうやら作業をしていた女子が話すに、


「いや、ホントに!最高すぎなの!ね!見て!」


 ひどく興奮した状態ですごい勢いだ。

 どうやら彼女はメイク係のようで、誰かのメイクの練習をしてたらしいが、

 彼女が指をさす先に視線を向けると、息をはっとのむような光景を見た。


「——全く、本当に騒がしいやつらだな...。」


 振り向いてこちらを見た佐野だった。しかも、彼はメイクを施されていた。


「...どうしたんだよ。皆黙って...」


 そうなるのも仕方がない。俺だって何も喋れずにいた。

 ——だって、メイクをした彼がまるでこの世のものではないような

 どこか現実離れしたようにさえ思える美しさを持っていたから。

 

 透き通るような白い肌に、彼のまっすぐ見るような、でも儚げな瞳、

 切れ長の目、隅々に施されたメイクのひとつひとつが彼を引き立てるどころか

 彼の元からのルックスと相まって、まるで神々しい神のような存在にさえ

 思えた。


(っ直視できないっ!!窓際からさす夕日が後光がさしているように見える!!)


 そんな俺はあまりの美しさにしばらく脳を焼かれ、それを見ていた佐野は

 何がなんだか分からず、しばし、困惑していたのであった。

 

 ちなみに、佐野のメイクを担当した女子生徒が、文化祭でその腕前を

 評価され、後に世界的に有名なメイクアップアーティストになるのは

 また別のおはなし。



 

 




クールメモ

 小柄で可愛い系の旬や、圧倒的美形高身長の颯志など、たくさんの美男がおりますが、本人は自覚ない

そうですが響も相当顔立ちは整っているほうです。中学生の頃、クラスで劇をしたときに人手が足りず

無理矢理お姫様役をさせられたときがあったそうですが、皆その姿を見て、男子女子かかわらず

度肝を抜かれるくらいかわいい、と思ったそうです。響自身はただただ恥ずかしい!!という記憶しか

残っていないそうですが。文化祭でのメイドも相当可愛く仕上がりそうですね。1年3組メイド喫茶!

どうなるのかな!?お楽しみに!

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