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※ミラベル視点
「では本日はここまでとしましょう。
これ以上やっても身体に負担が掛かりすぎて逆効果になります。大迷宮攻略で足を引っ張りたくない方は十分に休むように。
アネモネはよく出来ておりましたが、部屋に戻り本日の内容を復習するように」
まだまだやれます!なんて言葉が出てくる前にしっかり釘を刺された私達はその場に座り込む。
先程まで相手をしてくれたアネモネさんは特に顔色を変えることはなく、疲労も見られない。それほど実力差があるということなのだろうけど………これは悔しいわね。
「そういえばアネモネさんってガーベラさんの姉妹ですか?似ているような気がして」
控えていたメイドがタオルや飲み物を用意してくれていたのでそれを受け取りクールダウンしているとカガリちゃんがガーベラとなにやら話をしている。
言われてふと疑問に思い視てみると確かに似たような魔力反応がある。親族でもここまで近い人はほとんどないレベルで。
「アネモネは………そうですね。難しいところです。歳の離れた妹のようなもの、というのが適当でしょうか。
詳細はお伝えしても良いのですがそうなると聖霊についてもお話する必要がありますね」
「妹のようなもの………ふむ、なるほど。そんなに難しいのですか?」
何となく分かったという感じの反応。確かガーベラさんは聖霊で本来は肉体無くて云々だったはず。どちらかというとガーベラさんの一部だったものが昇華したもののような気がしてくる。
「簡潔にお伝えすると私達はスライムのような増え方をします。
聖霊は元々魔力を蓄積し、それを自らを育成するために消費しております。ですが、蓄積できる魔力にも上限がありますので、余剰分は適度に切り離します。その時切り離したものが時間を掛けて力を蓄え新たな聖霊になるというものです。
私はジーク様と繋がっており常にそのご寵愛を賜っております。余剰分というわけではありませんが、必要に応じて新たな聖霊を産み、ジーク様にお仕えさせます。聖霊としては未熟ですが私のような高位聖霊によって生み出された聖霊は誕生した時点で自我とある程度の力を保有できます。
その足りない部分をジーク様の用意したボディと武装で補うことで正式に配備されたものがネームドとなります」
この話を聞いて、それぞれ納得したりなんとなく分かった風だったり、あと私とクリスについては―――
「聖………霊?」
そもそもガーベラさんが聖霊って話は始めて聞いた。しかも見て分かる範囲でもガーベラさんは聖霊という上位個体の中でも更に頭一つ抜けている存在であろう。本当に、凄い面子。
「そういえば言ってなかったわね。ガーベラさんは光の聖霊、アスターさんは闇の聖霊よ」
セラがそういうのでジーっとガーベラさんを見る。………逆じゃない?
「説明には時間もかかるので後程にいたしましょう。食事とお風呂をご用意しております」
疲れた身体へ最強コンビのご提案。全員頷き一先ずこの話は切り上げとなった。




