表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強魔王の躾け方!  作者: ー零ー
第5章 -黒の大迷宮-
84/1017

5-2

※セラフィ視点

―――目的地に転移すると目の前には豪邸。え、なに、これ。


「お客さんがもうすぐ来るから出迎えて、所定の部屋に案内してくれ。


ガーベラは俺らにお茶」


「「承知いたしました」」


ジークが指示を出すと二人は即座に行動を開始。何処からともなく現れたメイドを連れてアスターさんが向こうへ行く。


「さ、のんびりしようか」


――――――――――――――――――――――――――――――


―――それから30分ほどしてアスターさんがお客様を連れて私達のいる部屋へやってきた。


「………ほう、お主が異世界の魔王か」


まず最初に顔を出したのは黒檀とした長く美しい髪の美女。頬には黒い十字の痣のようなものがあり、纏う雰囲気は重苦しさを感じる。


………これが、魔王。


「魔王ちゃんか、なるほど」


なるほどじゃないんだけど。なんて心の中で突っ込みを入れていると何度か見た褐色の少女(リーベという名前だったと思う)と額に角を生やした大男、扇情的な衣装を身に纏う青い肌の女性、眼鏡をかけシワ1つないスーツを着こなす紳士のような男が入室。


………恐らくこれは八星魔将だろう。


「じゃあまずは自己紹介からしようか。俺はジーク。異世界の魔王だ。


後ろのやつはメイドはガーベラ、執事はアスター。俺の配下だ」


魔王がガーベラさんとアスターさんを一目見て視線を戻す。席に座り、ジークと向き合うまで誰も一言も口にすることはなかった。


「余はノワール。この世界で魔王と呼ばれる者。リーベについては見知った仲であろうということで省く。


後ろにいるのはフォルカロル、バルザック、パイモン。八星魔将という余の側近である」


紹介が終わると三人が軽く一礼をする。なんと重苦しいことだろう。


「それで、そこな少女達は?」


「連れなんだが駄々こねたから連れてきた。一応顔は覚えて共有しておいてくれ。


俺に喧嘩を売る時にちょっかい出せば一発だから」


軽口で言うもののそこには確かな殺意があり、手を出せば殺すと暗に告げている。魔王ノワールは私達の顔を一通り確認すると頷く。


「承知した。ではリーベよ、彼女らには間違っても手を出すなと全魔族に通達するように」


「戻り次第直ぐに共有致します」


特に異論はなくスムーズに話が進む。魔王ノワールが何を考えているか分からないけど、少なくとも()()敵対したくないということだけは理解できる。


―――ただ、配下の全員がそうかと言われるとそうでもないらしい。


「貴様………あまりデカイ態度でいると痛い目をみるぞ!」


角を生やした大男―――八星魔将バルザックが憤慨し、テーブルを叩く。その手はいつでも抜刀できるよう柄を握っている。一触即発の中、ジークはため息をつく。


「主の意思を汲め。全く―――躾がなってないなぁ」


いつの間にか八星魔将バルザックに肉薄し、赤黒い魔力を纏った腕でその首を掴む。―――全く反応することすらできずに。


「がっ!?」


「魔力を隠してはいるがお前はリーベちゃん達の話を聞いてないのか?何故魔王自ら赴くことを決断したかも分からねぇか?分からねぇよなぁ。ならあとは―――」

「ジーク殿、非礼を詫びよう。矛を納めては貰えぬか?」


私達も、バルザック以外の八星魔将も驚愕する。魔王ノワールが席を立ち、頭を下げて謝罪したのだ。


それを見てジークはバルザックを投げ捨て、席に戻る。


「これで他の奴等も理解したか?じゃあ早速話をしようか」


謝罪は=譲歩ともなる。交渉はこれでジークにとって有利な形でスタートすることとなった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ランキングサイトに登録してます。良かったらクリックしてください

↓↓↓↓↓

小説家になろう 勝手にランキング

ツギクルバナー

cont_access.php?citi_cont_id=108440278&s

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ