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最強魔王の躾け方!  作者: ー零ー
第3章 -少女の願い-
62/1017

3-20

※レインディア視点

「さて、既にこっちの2勝だ。後1回勝てばその時点で俺に敗北はない。やり直しも当然しない。


さ、後が無くなったな、レインディア」


「ふふ、煽りますわね。楽しくなってきましたわ!」


ジーク様の残りカードは闇、火、水、風。


私は闇、水、土、無。


既に無属性でジーク様の闇属性を討たねばならないという状況に追い込まれている。外せば敗北………だというのに、楽しい。私はこの窮地においてなお燃えている。


「じゃあこれだ。さ、王女様………いいとこ見せてくれよ?」


伏せられたカード。それが闇であるか否か。ジーク様は闇を通すだけで勝てるとなれば何処かでそれを忍び込ませる必要がある。


読みあいの中で、何処に忍び込ませるか。しかも土を出した際に風を出されたらそれでも負け。二回勝てばトータルで引き分けだがそれは実質敗北と同じ


「私は本気ですわ。絶対、負けたくないのです」


意を決してカードを伏せ、それを表にする。


私のカードは無。ジーク様は―――


「ほう、やるじゃないか」


闇。これで勝負はまだ分からなくなった。


「じゃあ次はこれだ。遊びでも負けるつもりないぞ?」


次なる手が伏せられる。私はそれに対して敢えてこの一手を出す。


お互いのカードを公開。ジーク様は火、私は闇。これでイーブン。


「実質的には次の手で勝敗はつくわけだな」


「ふふ、緊張しますわね」


「楽しくてたまらないって顔してるけどな」


負けられない勝負で、しかし対戦相手と交わされる気安い会話。………頑なだったセラフィが、あんなに楽しそうな理由が分かる気がします。


私から切り出した勝負なのに、気づけばジーク様のペース。それだというのにこんなにも楽しい。なんと罪深い方でしょうか。


「これにいたしますわ」


この勝負にて初めて私からカードを伏せる。本来は交互に先に伏せるものをジーク様は敢えて先置きしてこられました。であるならばこの大一番、私が出さなくてはプライドが許しません。


「ふっ………じゃあ、これだ」


ジーク様がカードは伏せ、それを公開。


私のカードは土。ジーク様は―――


「水………!?」


「これでそっちは3勝、残りは風と水だから引き分けにしかないないわけで………俺の負けだな」


勝利した。私が、魔王様に勝利した。感極まるところではございますがそれよりも―――


「これでジーク様とはお友達!セラフィもゲットですわ!」


「んん!?可笑しくない!?」


「だってよセラフィ」


そういってジーク様はセラフィを私の方へ導く。何をどうすればいいか分からないセラフィに私は思いっきり抱きつく。もう離さないと言わんばかりに力をこめる。


「もう、痛いわよ………ディア」


「うぅ………セラぁ!!」


懐かしい響き。決して短くない時を過ごした私とセラ。大切な………本当に大切な友人が、帰ってきた。

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