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最強魔王の躾け方!  作者: ー零ー
第2章 -人魔大戦-
31/1017

2-9

※セラフィ視点

「ちょっ!?待ってくれセラ!話を聞いてくれ!」


回りこまれてしまい逃走失敗。パーティーのメンバーのうち私の知らない二人は困惑した表情でこちらをみているだけ。特に口を挟むことはしないだろう。あとはミラだけど………ミラは大丈夫だろう。となるとこの男だけだが、どうしたものか。


「クリス………私にはやることがあるの。だから―――」

「そんなことする必要ない!君が危険なことをする必要はない!僕が君を守る。絶対に、守って見せる!その為に僕は()()()()()()()()!」


クリスが聖剣を強く握り、前に突きだして真っ直ぐ私を見る。


―――あぁ、やっぱり。クリスは昔からそうだ。彼には()()()()()()()()。クリスにとって私はただ守られるだけの存在で、か弱い女の子なのだ。私は守られるだけじゃない(無力じゃない)


「私にとってはそんなことじゃない………!私にとっては命より大事なことだから!」


心に黒いものが沸き上がる感じがする。そんなことじゃない。私がする必要がある。彼は私の全てを否定する。私の願いを否定する。………私のことを大切に想ってくれているのは分かってる。


でも、私にとってはそれが鬱陶しいだけ。否定させない。絶対に―――


「ほら、しっかりしろ」


―――不意に、熱が私を満たす。


それは魔法のような………手。大きくて、硬くて、それでいて優しい手が私の頭を撫でている。


不思議なことに、それだけで私の中の黒いものがスッと引いていく。心地よさが私を引き戻してくれて―――


「いつまで撫でてるの!」


ペシッとして手を払う。私はもう16で、子供じゃないんだから流石に恥ずかしい。どうやら面白かったらしく楽しそうに笑っている。………毒気を抜かれたなぁ。


「………お前は、何者だ?セラに馴れ馴れしく触れないでくれないか?女性への扱いがなってない」


ムッとしてジークを非難するが私としては否定半分肯定半分。私はお前のものではないし、ジークの私への扱いは女性というより………こう、子供にするものというか。というかこれって不味いんじゃ―――


「俺?俺はジーク。異世界からきた魔王だ」


「………あ」


「………は?」


カガリがあ、やべーって顔。クリス一行は何をいっているのだという顔。ジークはこちらをみてサムズアップ。


よし、完璧だ!といいだけだが確かに完璧だ。火に油を樽で注いだ。これから燃え上がること間違いなし。


「ふさげるな!セラ、君は騙されているんだ。僕がそれを証明してみせる!」


聖剣を構え、ジークへ向ける。対するジークはガーベラさんが用意していた水筒を受け取りそれを呷る。マイペースかよ。もうやだこの魔王。

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― 新着の感想 ―
[一言] セラさん、否定されたく無いことを心のうちにとどめておく方も問題あるかと。まずは自分で追い払おうとする必要がある。それがダメなら力を貸してくださいってのが順当かと。
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