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最強魔王の躾け方!  作者: ー零ー
第7章 -魔王の世界-
132/1017

7-10

※セラフィ視点

ディアの部屋でジークが置いていった水晶を通して一部始終を見ていた私達。


何故受けたのか。私達はトライアズ王国に行くのではなかったのか。色々突っ込みどころはあったけどそんなことを考えているうちにジークたちが戻ってきた。


「そういうことだから、すぐ出発するぞ」


そういうことらしい。なんかもう気力をごっそり持っていかれたわ。


「ジーク様の代弁を。


アズガルム帝国に目をつけられている現状、彼らから仕掛けてきたということで向こう有責という形で譲歩を引き出し、それをネタにアズガルム帝国内の迷宮をさくっとクリアしておくのが楽かな。ということです」


「まぁ、名案でございますね!」


「やってることがチンピラなんだけど!?」


肩ぶつかったから力で脅してお金巻き上げようとしてるみたいに見えなくもない。それでいいの魔王。名案って、それでいいの王女様。


「細かいことは気にする必要はない。勝てば正義だ」


「ですわ!」


ジークを持ちあげる王女。ガーベラさんは無言。私達は3人はドン引き。この差は。


「ジーク様、連れていかれるメンバーは如何なさいますかな?」


「カガリ、セラフィ、ガーベラだ。お前には留守とアネモネの訓練を頼みたい」


「そうですな。漸く()()()を使えるようになったのですし、使いこなせるよう指導しましょう―――」

「お待ちくださいまし!!」


私とカガリがもう同にでもなれと見守っているとディアが待ったをかける。後ろのミラもずずいっと前に出ている。置いてけぼりチームとも言う。


「私も連れていってくださいまし!約束通り次の迷宮攻略に連れていっていただきます!」


こんなときに我が儘を言い出すディア。先の襲撃でもアズガルム帝国の狙いがディアであったわけだし、そんな危険なところに連れて行くなんて―――


「国王さんがいいって言ったらええよ」


ええんかい。


「言質取りましたからね!行って来ます!」


そういうなりディアは王女と思えない速度で部屋を出て行った。


―――そして残るミラ。


「はい、いきます」


「ダメでーす」


「なんでー!!」


なんとしてもついて行きたいミラVSダメですというジーク。勝負スタート。


「なんでダメなのよー!」


「何度も言わせるな。お前がこっち来たら留守をどうすんだ。


何より勇者くんの世話はどうするんだ。私情を優先して子供の世話を放棄するなんて………そんな娘に育てた覚えはないぞ?」


「私もないよ!?」


ジークの中でも勇者くん=幼児レベル。ミラ=ママになっている。でも納得できるのが不思議。


「というわけでダメなものはダメだ。諦めろ」


「ぐぬぬ………」


その後30分くらい問答した末にジークに言い負かされたミラが泣いて帰った。可哀想だったけどクリスを保護者不在にしておくのはまずいのでこれはやむなしというやつです。

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