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審判の箱  作者: 千人
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吸血鬼ハンター

「吸血鬼ハンター…?」

「そうだ。文字通り吸血鬼、ヴァンパイアを狩る者だ。」


この吸血鬼ハンターことヘルシングが吸血鬼を狩ろうとしていたところに僕らが居合わせたということか。

それにしても他の部屋と違いこの部屋には二人いた。

何か意味があったりするのか?


「ヘルシングは他の部屋から来たとかそんなことはない?」

「あん?なんだそりゃ。いきなり何の話だ。」

「いや、僕らは今この場所について調べようと部屋から部屋に移動しているんだが、今まで一つの部屋に二人いたケースはないからどちらかが他の部屋から来たんじゃないかと思って。」

「部屋から部屋に移動した?お前たちが入ってきた扉もそうだが鍵がかかっていなかったか?そういや、お前たちはどうやって入ってきたんだ。」

「それはこの鍵を使って…。」


僕はポケットから鍵を取り出し見せる。


「その鍵で開いたのか?」

「あぁ…。」


ヘルシングは不思議そうに鍵を見た後吸血鬼のほうを睨む。


「おまえ開けようとするふりだけしやがったな!?」

「そんなことはしていません!何の得にもならない嘘をついてどうするのです?」


「どういうこと?」


何の話をしている?


「俺がここで目を覚ました時に近くにこの吸血鬼がいたんだよ。それでぶち殺そうとしたらその前にここから出る方法を探すことになったんだ。その方が効率良いしな。どついたりもしてみたが開きやしねぇ。んでもってこの吸血鬼が変形して鍵をつくって開けるっつうからやらしてみたが開けられねぇ。」


「私はしっかりかっちりと鍵穴通りに変形しました。ですがアクセス権がないと言われ開けることができなかったのです。」

「言われたって誰に?」


この部屋には他に誰もいないし、スピーカーの類も見当たらない。


「この扉だよ。扉が喋りやがったんだ。」

「扉が?スピーカーみたいなものは付いてないけど…?」

「付いてようが付いてなかろうが事実なんだから仕方ねぇだろ?」


僕らは入ってきた緑の扉を調べてみる。


「やはり音を出せるようなものは何もついていませんねぇ。」

「どこからこえをだしたんだろ?」

「本当にそんな声が聞こえたのか?」


何の変哲もないこの扉にそんな機能が本当に備わっているのだろうか?

ウィルがこの白い鍵はマスターキーだと言っていたがそんな認証機能までついているのか?

いまいち信用できないな。


「だいたい協力してここから出ようとしていたというのならどうして僕たちが来たとき争っていたんだ?」


まず前提がおかしい。

ヘルシングの言うとおりだとするなら僕らが初めに目にした光景と合致しない。


「そりゃ、ぶち殺してやろうとしていただけだ。」

「いや、協力しようとしていたんじゃ…。」

「役に立たねぇと分かった以上吸血鬼を生かしておく理由はねぇからな。当然だろ?」

「………。」


この吸血鬼ハンター容赦ねぇ!

お役御免と分かったとたん悪・即・斬だよッ‼


「ぱねぇですね。」

「はんぱじゃないね。」


ウィルとグリンも引いていた…。

ウィルはともかくグリンを引かせるとかマジパネェ。


「しょうがないですね。信用していただくために実演して差し上げましょう。その扉にもう一度鍵をかけて頂けますか?」

「……わかった。」


僕は緑の扉に鍵をかけ吸血鬼から距離を取るように扉から離れる。

僕に続いてウィルとグリンも移動する。


「見ていてください。」


吸血鬼は鍵穴に指をあてる。

……ズブズブズブ。


!?

瞬く間に指が変形しつつ鍵穴に埋まっていく!


「それではいきますよ?」


くいっっ

吸血鬼は指を捻るように動かす。


ブーーーッ、ブーーーッ、ブーーーッ


「アクセス権ガゴザイマセン。」

「っ―――!!」


本当に鳴った!?

扉からはっきりと機械音声のような声が聞こえてきた。


「ほら、嘘は言ってなかったでしょう?」

「そうみたいだな。」


吸血鬼は鍵穴から指を取り出し、鍵に変形したそれを僕らに見せる。


「鍵の形は合っているはずなんですけどね~。あなたにはそのアクセス権とやらがあるようです。」


いや、今までの扉はともかくこの扉を開けたのはウィルだ。

おそらく開ける人物ではなくこの鍵を使わないと開かないんだろう。


「たぶんこの鍵自体にアクセス権が付与されているんじゃないか?」

「そうなんですか?試しに私の鍵で開けてみてもらえますか?そうすれば確証が持てますので。」

「わかった。」


僕は変形した指の鍵を試すため扉に近づく。


「待てっ!!」


声に振り返るとヘルシングがこちらに手を伸ばし鬼のような形相で目を見開いて立ち上がろうとしている。


ズキッ!

首元に痛みが走る。

周りを見るとウィルは体を紐のように変形しようとしている。

グリンは吸血鬼の嘴でつかみ引っ張っている。

僕の首元には吸血鬼が噛みついていた。


そうか…僕は油断したんだ……。


首から全身へと熱さが伝染していく…。


首が熱い…あつい……アツイ…


目がかすれる…



意識がもうろうとしてくる…



もうしこうがまとまらない…




あぁ…こんな…………とこ…ろ………で………。


僕は意識を手放した。

次の話ではストーリーの根幹に関わる存在が登場しますのでぜひお楽しみください。

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