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審判の箱  作者: 千人
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ウィルの記憶Ⅱ

「それでどうしてお前がこのマスターキー持っていたんだ?」


気を取り直してウィルの思い出した記憶とやらについてきく。


「それが、持っていたことについては思い出せたんですがその経緯までは思い出せないのです。」

「それなら、この鍵を僕が持っていることについては?」

「残念ながらそれについてもわからないですね。」


何故ウィルがこの鍵を持っていたのか、それがわかれば一気に真実へと近づけると思ったのだが、ことはそう簡単に進まないようだ。

僕が少し落胆しているとグリンが手を挙げるように翼を広げる。


「ほかにはどんなことをおもいだしたの?」

「あとは扉の色についてですね。」

「とびらのいろ?」

「はいっ!赤、青、緑の扉についてです。」

「本当かっ⁉」


それも重要な情報なんじゃないのか?

ウィルは今まで赤と青の扉は兎に角ダメだとはっきりとした理由もわからないにもかかわらず言い続けてきた。

その理由がやっと分かるわけか。


「赤と青の扉は危険で、緑は安全だということです!」

「……。」


僕らは次の言葉を待ったがウィルはすべて言い切ったとばかりにこちらを見つめるだけだった。


……え?それだけ?


「それだけ?」


グリンが黙ったままでいるウィルに言う。


「ウィル、青はともかく赤が危険で緑が安全だということはだいたい予想がついていた。もっと他にないのか?例えば、青い扉の先にあるものだとか。」

「わからないですねぇ、思い出せないのか端から知らないのか…。でも、これでようやく私が赤と青の扉を開かないように言った理由がはっきりとしたのでよかったじゃないですかぁ!」


ウィルはにこやかに笑う。


「今思い出せたのは以上です!」


ビシッっと敬礼を決めてキリッとした顔をしている。

大事な情報は手に入ったが物足りない感じがする…。


「今の状況を脱するにはまだまだ情報が必要だな。」

「またそのうち思い出すかもしれませんし、今は探索を続けましょう!探索することで早く思い出せるかもしれません。」

「結局そうするしかないか。」

「ぼくはたんさくたのしいよ!」


グリンが翼をばたつかせクリッとした丸い緑の瞳でこちらを見る。まるで甘えてくるペットのようで可愛らしい。


「話はまとまったかのぅ?」


僕らの会話を黙って聞いていたゴーレムは話が終わった頃合いを見計らって僕らを見る。


「はい。緑の扉の先に進もうと思います。」


青い扉の先に危険が待ち構えていると分かった以上、選択肢は一つだ。

僕らは先に進むため緑の扉の前にやってきた。


「それでは、気をつけてな。」


扉を開けようとしたときにゴーレムが言う。


「え?一緒に来ないんですか?」


ウィルやグリンとは自然に一緒に行動していたから、てっきりゴーレムも行動を共にするものだと思っていた。


「おじさん一緒に来ないの?」

「ワシはこの神殿を守るゴーレムじゃからの、この場所を離れるわけにはいかんのじゃ。」

「う~ん、そっかぁ~。さみしいけどまたあえるよねっ!」

「そうじゃな。また近くに来た時にでも寄ってくれ!カァーカッカッカッ!!」


僕らはゴーレムとの別れの挨拶を済ませ、緑の扉を白い鍵で開ける。

ガチャン…


「じゃあ開けるぞ…」

「うん!」

「はい!」


ぎぃぃーーー



「何だ…これは…?」


扉の先を目の当たりにして僕は唖然とした…。


「これは絶景ですねぇ~」

「わぁ、すっごくきれいだねっ!」


そこには見渡す限りの空が広がっていた。


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