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創造の三柱物語

――とあるところに、一柱の龍神がいたそうだ。

 彼はただただ続く地面に飽き飽きしていた。

 そこで彼は自分と共に生きてくれる生物を生み出した。彼女はとても美しい人間の姿で、龍神は彼女にプリムという名を付け妻とした。

 その後、プリムは双子の息子と、そのまた少し後に娘を産んだ。兄は黒い狼の姿を、弟は白い狐の姿をしていて、娘はプリムそっくりの姿に龍神の青い毛や瞳を受け継ぎ、巫女となった。龍神はプリムと子供たちをとても大切にし、この子たちの遊び相手にと、龍神は数え切れないほどの生物を生み出した。

 しかし、プリムにも寿命が訪れ、彼女は亡くなった。それを悲しみ、病に臥した龍神も、後を追うように消えていったのだ。



 その後、龍神の後を継ぐのは誰かということで、黒狼と白狐は争いを始めた。普通なら長男である黒狼が継ぐことになるのだが、彼は素行が悪く、まわりからの信頼は白狐の方が強かったのだ。

 そして始まったのが、「始まりの戦い」とも言われる「第零次三柱大戦」だった。黒狼と白狐はそれぞれ手下を引き連れ、全力を賭して戦った。


 白狐の勝利。


 軍配を持った巫女はそう告げた。


 白狐たちが勝利を喜び合っているうちに、黒狼と、巫女もどこかへ消えていった。白狐は巫女を探し回ったが、結局見つからなかったそうだ。



 白狐は、一族を繁栄させ、今もその子孫は生き残っている。

 しかし黒狼と巫女はどうなのか分かっていない。黒い、巨大な狼を見たという事例はたまに見るが、それが事実なのかは、だれにも分からないのだ。

 白狐の一族は白柱と名乗り、黒狼の一族とされている黒柱と巫女の一族とされている蒼柱は存在しないと宣言している。


 しかしもしかすると、彼らは今もどこかで龍神の創った世界を見守っているのかもしれない。

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