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移動教室

女子ってほんと、ちっちゃいかんちがいがおおきなもんだいにはってんするんですよね。

ほんとにめんどくさいです。

というわけで、よんでね!

え・・・。優莉はしばらく言葉を発せなかった。


だって、夢芽ちゃんがはぐれもんだったなんて、信じられないし、

はぐれもんになったのが、方言をからかわれたせいだなんて・・・。

この学校に、そんな、方言をからかうような人がいるなんて・・・。


色んな「びっくり」が、優莉の頭の中をぐるぐる回る。


「ま、うちら友達ということで!優莉っち。うち、トイレ行ってくるね。ちゃっとすませてくるから、ちょっと待ってて。移動教室、いっしょに行こ!」

「うん!」


夢芽ちゃんは、トイレへと走っていく。優莉今、めちゃくちゃうれしい!

移動教室いっしょに行こうって誘われるの、人生初だし、あだ名で呼ばれるのも何年ぶりだろ?!


わくわくしながら準備をしようと廊下に出た。すると、トイレから夢芽ちゃんが出てきた。

ちゃっとすませてくるって言ってたけど、本当に早いなあ。


「ゆーちゃん!いっしょに移動教室行こー!」

夢芽ちゃんを、ポニーテールの活発そうな子が誘う。


ところがごめんねポニ子ちゃん(←勝手にあだ名つけてる)

夢芽ちゃんは、優莉と移動教室に行くからさ。


「いいよー。」


何今の。優莉の、聞き間違いだよね?夢芽ちゃんが、うなづいた?


でも、ポニ子ちゃんも

「やった!ありがとゆーちゃん!」

って喜んでるし・・・。


どうなってるの?信じられずに見つめてたら、

夢芽ちゃんがこっちを振り向いて、すぐ、ふんっとでもいうように顔をそらした。


優莉の頭が混乱してるあいだに、ネガティブ優莉が顔を出す。


人間なんてそんなもん。

平気でうそをつく。

陰口をいう。

裏切る。

そんなの、簡単なのにね。

自分を守るためなら、どんなこともできる。

優莉、分かってたのにね。

優莉、ばかみたい。

時間の流れ的なもんでどーとでもなるって言ってたけど、

時間の流れで傷つくなら、おとなしくはぐれもんやってればよかった。


ぽんぽん出てくる、ネガティブな思い。ひどい。そう思いながらも、胸のどこかにうんうんとうなずいてるうなずき優莉がいる。


そのネガティブ優莉とうなずき優莉を胸に押し込めて、移動教室に行く。


「あれ?おーい、優莉っち!何やってんの?いっしょに行こうって言ったじゃん!」

夢芽ちゃんの声がする。

夢芽ちゃんは、小走りで優莉のに駆け寄ると、優莉の隣に並んで歩きだした。


「夢芽ちゃんさ、ポニーテールの活発そうな子といっしょにいくんじゃないの?」

夢芽ちゃんの方をちらりとも見ずに、仏頂面でたずねる優莉。

「優莉っち何言ってんの?うち、優莉っちのこと誘ったじゃん。」

不思議そうな声。


「てか、クラスにポニーテールの活発そうな子なんて、いないよ?」

(何?優莉、幻見てたの?やばくない?)

そう思うと、背筋がぞっとした。のもつかのま。

「あ!それさ、うちじゃなくて、夢実じゃん?」

夢芽ちゃんが突然そう言った。


夢実?だれ?そうきく前に夢芽ちゃんが、

「うちの双子の姉だよ!でも、夢実にポニーテールの活発そうな友達なんて、いたっけ?」

と、こてん、と首をかしげながら言った。


優莉は、夢芽ちゃんに双子の姉がいたなんてと、

びっくりだ。それに・・・、

「ごめんね、夢芽ちゃん。優莉、夢芽ちゃんが他の子といっしょに行こうとしてるのかと思って、先に行っちゃったんだ。ほんとに、ごめんね。」


精一杯謝って、顔をあげると、夢芽ちゃんは笑っていた。

「そんな謝んなくてもいいのに。よくあることだから、大丈夫だよ。ほんと、優莉っちは優しいなあ。名前のとおりだね。」


そう言って、どこかさみしそうに笑った。


さいごまでよんでくれてありがとうございます!

なんとかおおげんかしなくてすみました・・・。

かいててどきどきしてました。

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