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 むかし、むかし。

 あるところに、ひとりの男の子がいました。

 男の子はとてもさみしがりやで、いつも泣いていました。


 ――くすん。くすん。さみしいよ。さみしいよ。


 空から見ていた神さまは、男の子にたずねました。


 ――どうしたんだい、君。なにがそんなにさみしいんだい。


 男の子はくすんくすん、泣きながら答えました。


 ――わからないんだ。みんなといても、いろんなものをもっていても、僕はとってもさみしいんだ。


 神さまはすこし考えてから、きらきら光るお星さまをひとつ、男の子にあげました。


 ――どうだい、君。こんなにきらきらした美しいものがあるよ。君はもうさみしくないだろう。


 男の子はお星さまと同じくらい目をきらきらさせて、こくんとひとつ頷きました。

 ところが、次の日になると、男の子はお星さまを抱きしめたまま、またくすんくすんと泣くのでした。

 神さまはびっくりして、次の日も、また次の日も、お星さまを男の子に与えたのです。

 そうして気が付くと、あら、大変。


 お星さまはお空から、ひとつ残らず消えてしまっていたのです。

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