ソウ太と奴隷とみなしご
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魔国キングシャドゥにて、魔王ゾルトの配下コウハイは走っていた。
慌てていたコウハイがゾルトの目の前に現れると息を整えるように深く深呼吸をしてしゃべり始めた。
コウハイ)「魔王様、ご報告します。我が国の近くにあったシラユキ山におられた死龍シルフィとその側にいた4匹の龍の気配が消えました。」
ゾルト)「何?どういう事だ?」
玉座に座り、寝ていたゾルトはコウハイの声を聞き、質問した。
コウハイ)「おそらく、シルフィが亡くなったか病になったかの理由で4匹の龍達がいなくなったと思われます。」
ゾルト)「そうか…シルフィがいなくなったか…」
ゾルトは目を開けてコウハイの顔を見た。
コウハイ)「ここから1万キロ離れたセンニチ町でシルフィの殺気に似た弱々しい龍の殺気を察知しましたので…シルフィの生まれ変わりの龍が存在すると思われます。」
ゾルト)「何故、人間の住む町に龍がいる?龍の存在は人間にとって能力を上げる食材だ。しかも、生まれたばかりの龍なら、なおさら人間の近くにいる事は危険な事だ。おかしいどうも妙だ腑に落ちぬ…急ぎ、真相を調べてこい!!もし、幼い龍がその町に存在するのなら、生きたまま捕らえてワシの前に連れてこい!!」
コウハイ)「はっ!!かしこまりました。直ぐに調べて参ります。」
コウハイはゾルトに一礼して、走っていった。
コウハイは魔国四天王たちに魔王ゾルトとの会話を聞かせた。
火の魔族カエン)「そういう事なら、オラっちが行って来るか?」
水の魔族スイカ)「そうね。あなたなら人間ゴトキに斬られても無傷だし良いんじゃない。」
風の魔族フウシ)「よろしくう~、あ~しは今回もパ~ス」
土の魔族カワラケ)「僕はどっちでもいいかな~、気をつけてね~」
コウハイ)「なら、ここはカエンに任せます。出来るだけ急いでほしいのです。」
そう言われたカエンは姿を消した。
センニチ町でやる事を無くしたソウ太は、無償で町の掃除をする事にした。
ソウ太がセンニチ町全体にクリーンの魔法を使い、町のゴミを全てなくした。
ソウ太は魔法の力で簡単に出来た事で物足りなさを感じ、辺りを見渡した。
すると町の隠れた裏道に踞っている子供の姿を発見して、ソウ太が子供達に近付くと、子供達は怯えるように体を震わせて、お互いの体を寄せ合い1つにカタマりソウ太の顔を睨むように見た。
そこでソウ太は喫茶店で購入したクッキー・甘いパンを子供達に手渡した。
困惑した子供達はソウ太の顔を伺うように見ていたのでソウ太は微笑みながら食べるように言うと子供達は食べ始めて、笑顔になりだしたのでソウ太は嬉しくなり、近くにある屋台で肉の串焼きと野菜スープを購入して子供達に手渡した。
子供達はよほどお腹が空いていたのか、勢いよく食べ出して肉の串焼きと野菜スープは全て無くなった。
子供達)「おいちゃん!!ありあとう!!」
ソウ太)「もしかしたら、両親がいないのかい?」
子供達)「そうらよ。おいたひ、親がないの。」
ソウ太は子供達を守ってあげたいと思い、子供達にここで少しだけ待っているように言って自分の家に戻り、ミュウ達8人に相談した。
ソウ太)「実はみなしごの子供達をこの家で一緒に暮らしたいのだけど…ダメかな?」
シルフィ)「ソウ太…ウチは、反対だっちゃ。」
ミュウ)「あたしもなんとかしてあげたい気持ちはあるけれども…」
周りの意見も悲痛な顔をして反対した。
理由は、人間を側におくと龍の存在がバレて、他の人間が龍を退治、もしくは龍の体に傷をつけて食べようとする危険があるかもしれないと言われてソウ太は悩み、1人、子供達の所に向かった。
子供達にソウ太は自分の力ではどうする事も出来ないと伝えると子供達はわかっていたのか、笑っていた。
ソウ太はアイテムボックスからクッキー・甘いパンを取り出し、子供達に渡して、しょんぼりしながら子供達と別れた。
ソウ太は誰かに相談をしようと悩みながらフラフラと歩いているとミュウとシルフィの二人がソウ太の前に現れた。
ミュウ)「ソウ太、あたし達全員、ソウ太のためになるなら本当は一緒に住みたいの…」
シルフィ)「ウチも…人間達が龍を食べるような生き物ではないのなら…」
ソウ太は二人の言いたい言葉がわかるので、ミュウとシルフィを優しく抱きしめた。
ソウ太)「相談なんだけど、家を子供達に与えて安全に暮らしていけると思いますか?」
ミュウ)「まず…あたしは無理だと思う。大人の人間が子供達によくない事をすると思う」
シルフィ)「ウチもミュウと同じ意見だっちゃ。それをするなら子供達と信頼しあえる大人が側にいて、子供達を守らないと無理だっちゃ」
ソウ太)「なら…信頼出来る大人がいれば良いんだね」
ミュウ)「ソウ太はダメだからね!!」
シルフィ)「ウチもソウ太が子供達の親の代わりをする事はダメだっちゃ!!」
ソウ太達はいろいろ話し合い、町を歩いているとセルロースのいる換金所の前に来ていた。
ソウ太はセルロースに相談しようとお店の中に入るとミュウとシルフィの二人もソウ太の後についていった。
ソウ太達がお店に入ると目の前のカウンターにいた男性がソウ太達を見てに微笑んでいた。
男性)「ソウ太様、ようこそいらっしゃいました。本日は金塊の換金をご利用でしようか?」
ソウ太)「実は、信用出来る人を探しているのですが…悩みながら歩いていたら、ここに来てしまいました。申し訳ありません。」
ソウ太がお店から外に出ようとすると男性がソウ太を呼び止めて、セルロースに相談しにいった。
しばらくすると、男性がカウンターに戻ってきた。
男性)「わたくし達の主がソウ太様に話し合いたいとおっしっゃておられます。もちろん!!奥様のお二人も一緒にと言っておられます。」
ソウ太達3人はセルロースのいる部屋に案内されて中に入るとセルロースは笑顔でソウ太達を出迎えた。
セルロースはソウ太達3人に椅子に座るように勧めると自身もソウ太達と向き合うように椅子に座った。
そこで、1人の男性が部屋の中に入ってきて紅茶を入れてソウ太達3人とセルロースの前に置き、部屋の扉の前に立ち控えた。
セルロース)「それでは、ソウ太さんが求める信用出来る人についてお話をしようと思います。実はこのセンニチ町には奴隷を売買するお店がありまして、そこでならソウ太さんの欲しい人が手に入ると思います。」
ソウ太)「セルロースさん、いきなり、申し訳ありません。とても助かります。それで、そのお店は?」
セルロース)「お店はこのお店から二軒隣の所です。」
ソウ太はセルロースに頭を下げて、ミュウとシルフィの二人もセルロースに軽く会釈をして、ソウ太達3人はセルロースに言われたお店に向かった。
ソウ太達がお店に入ると目の前の女性がソウ太の顔を見て、ミュウとシルフィの顔を見てニヤリと笑った。
女性)「坊や、ここに何の用だい?…ここがどういう所かわかっているのかい?」
ソウ太)「実は信用出来る人を探していまして紹介していただけるとありがたいです。」
女性)「坊や…ここは出会いの案内所じゃないんだよ。人を…人間を売り買いする所だよ。坊やにはまだ早いから今日は帰りな。」
女性はソウ太に自身の手を振りながら追い払おうとした。
そこでミュウとシルフィの二人の顔が真っ赤になり怒りだして体が震えていた。
女性)「なんだい?嬢ちゃん達はお手洗いかい?我慢はよくないよ。さっさと店から出て、お手洗いをしてきな。」
そこでミュウとシルフィの二人からブチッと音がして、目の前の女性を捕まえようとしてソウ太が二人を抱き寄せた。
女性)「なんだい?こんな所で始めるのかい?かんべんしておくれよ。…そういう事は他所でやっておくれ。本当に最近の人は何処でもサカルのかい?はぁ~」
ソウ太はセルロースさんからこのお店を紹介してもらった事を女性に話すと女性は慌てて奥に入っていった。
すると、お店の奥から1人のおじいさんが現れてソウ太達3人に頭を下げて謝罪してきた。
ソウ太は笑っていたがミュウとシルフィの二人は顔を真っ赤にしたまま怒って、目の前のおじいさんを睨んでいた。
ソウ太)「実は信用出来る人を紹介して欲しいのですが…」
するとおじいさんは慌ててお店の奥から10人の男女をソウ太達3人の前に連れてきた。
おじいさん)「こちらの男女は教育、料理、戦闘、子育て、よとぎ、など、何でも出来る人達です。」
ソウ太は目の前の人達を見て、頷いた。
ソウ太)「では、全員、オラ購入します。」
おじいさん)「へっ!?」
おじいさんは驚き、その場でカタマり、直ぐにソウ太の顔を見て笑った。
おじいさん)「全員となりますと…1000万ギルになりますがよろしいでしょうか?」
ソウ太はアイテムボックスから1000万ギル取り出して目の前のカウンターに置いた。
おじいさんは目をしばしばと何度も瞬きして、直ぐに奴隷の契約をソウ太と繋がるように10人の男女とした。
その後、おじいさんはソウ太に契約書を渡して、ソウ太達3人と10人の男女はお店から出ていった。
その後、お店の中から女性の驚いた叫び声が大きく響き渡った。
ソウ太達13人はソウ太の家の前まで来て、ソウ太は自分の家と同じ建物をコピーして自分達が住んでいる建物の隣に同じ建物を建てた。
10人の奴隷達はその光景に驚き、しばらく放心状態になっていた。
ソウ太は10人の奴隷に、この建物に住んでもらい、みなしごの子供達と一緒に暮らして守って欲しいとお願いすると頷いたので、ソウ太は嬉しくなって、みなしごの子供達を全員呼び集めて、建物に住んでもらう事にした。
ミュウとシルフィの二人は、ソウ太と別れて自宅の建物の中に入っていった。
ソウ太は10人の奴隷達とたくさんの子供達の自己紹介をする事にした。
本日は申し訳ありません
次の投稿は明日になります




