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オラの嫁  作者: う丸
第2章 魔国キングシャドゥ
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テンゲン達、リンカ達の失態

今日もありがとうございます


翌朝、ソウ太はセルロースさんに呼ばれたのでお店に行こうとすると、ミュウとシルフィの二人もソウ太についてきた。

ソウ太達がお店に入ると直ぐにセルロースさんのいるお部屋に通された。

セルロース)「ソウ太さん、この度は申し訳なかった。ワシが勧めたお店で不愉快な思いをされたそうで本当に申し訳なかった。」

そう言うとセルロースはソウ太に頭を下げた。

ソウ太)「セルロースさん、頭を上げてください。オラは気にしてませんから!!」

ソウ太は慌ててセルロースに近付き、頭を上げさせた。

セルロース)「しかし、ワシの気持ちが収まりませんのじゃ。ソウ太さんに頼られたのに…あやつは…」

セルロースは体を震わせて怒りを露にしていた。

ソウ太)「セルロースさん、オラはあのお店で紹介していただいた人達はとても良い人ばかりでした。だから、許してあげてください。」

そう言われたセルロースは、少し気分を落ち着かせた。

セルロース)「ソウ太さん、それではワシの面目(めんぼく)がたちませんじゃ」

そう言われたソウ太は困ってしまったがそこにシルフィが助け船をだした。

シルフィ)「ソウ太、お前様は優しすぎる性格だっちゃ。だから…ここはおじいさんの面子の事もあるだっちゃ。恩を売るなり、お金をもらうなりするだっちゃ。」

そう話すシルフィの顔を見てセルロースは盛大に笑った。

ミュウ)「そうですよ。ソウ太が良くてもあたし達は、あの時の事を未だに怒っています。」

そう話すミュウの顔を見てセルロースは頷いていた。

ソウ太)「ではセルロースさん、今回は…金塊の換金をお願いします。」

ソウ太がそう言うとセルロース、ミュウ、シルフィの3人はその場で転げそうになりながらジト目でソウ太の顔を見た。

ソウ太は3人の視線に慌てだし、セルロース、ミュウ、シルフィの3人は盛大にため息をついた。

セルロース)「わかりました。ソウ太さん、今回は金塊の1トン分を換金しましょう。それと…ソウ太さんに何か困った事態があった場合はワシを頼ってくだされ。前回のような失敗をしないようにしますじゃ。お願いしますじゃ。」

そう言われたソウ太はセルロースの顔を見て、「よろしくお願いします」と言って笑いかけた。

その後、ソウ太達3人はセルロースの案内でお店の何も無い倉庫にきた。

セルロース)「では、ソウ太さん、ここに金塊を1トン出してもらえますかな。」

ソウ太はその場所に1トンの金塊を出して、セルロースは側にいた男性に指示を出した。

男性が倉庫から出て行き、お金の入った箱を15個持ってきた。

セルロース)「ソウ太さん、全部で15億ギルありますじゃ。どうぞ、お受け取りくだされ。」

ソウ太は初めて見るお金の金額に呆然となり、カタマっていたがミュウがソウ太の耳元に近付き、大きな咳払いをした。

びっくりしたソウ太はセルロースに感謝して、15億ギルをアイテムボックスに入れた。


ソウ太達3人はお店から出ると、シルフィがソウ太に耳打ちした。

シルフィ)「ソウ太、魔族がこの街に近付いているっちゃ。」

そう言われたソウ太は首をかしげて、ミュウ自身も気がついたようだった。

ミュウ)「ソウ太、魔族がこんな所に来るはず無いから目的を調べましょう」

そう言うとミュウは目の前に(ゆが)んだ入口をだした。

ソウ太達3人が入口に入ると、そこは林の中だったが1人の男性が目の前にいて、こちらに気付いた。

男性)「人間風情がわざわざお出迎えとは驚いたな」

真っ赤な体をした男性がこちらを見てニヤニヤと笑っていた。

ソウ太)「あの~魔族さん、こんな所までどんな理由で来られたのでしょうか?」

男性)「凄いな、俺を見て魔族と気付いたのか?お前みたいなひ弱そうな人間がやるじゃないか。」

そこでシルフィが片手を大きくさせて魔族を押し潰した。

シルフィ)「雑魚が偉そうにほざくな!!」

魔族は何事もなかったように立ち上がり驚いていた。

男性)「お嬢ちゃん、いきなりびっくりするじゃないか!!」

そこにミュウが魔族の体を凍らせた。

魔族の体から黒色の炎が燃え上がり、魔族は笑いだした。

魔族)「最近の人間も少しはやるようになったな。だが、残念だな。俺には効かないぜ!!」

シルフィとミュウの二人からブチッと音がして二人は片手を振り下ろし魔族の両腕と両膝がいきなり消えた。

地面に倒れていた魔族が盛大に笑い出すと体の失った部分が黒色に燃え上がり、両腕と両膝が再生した。

魔族)「何度もひどいなぁ…まぁ~俺様には全然効かないがな。」

シルフィ)「おい!!最後に聞いておいてやる…何しにきた?」

シルフィの顔が怒りで真っ赤になり、眉間にシワを寄せて魔族を睨んでいた。

魔族)「理由?…言うと思ったか?バカじゃねぇか?」

盛大に笑う魔族にシルフィが両手を前に出して、手のひらを合わせた。

すると目の前にいた魔族の姿が消滅した。

シルフィ)「ソウ太、ウチ寄る所ができたから少し行って来るっちゃ」

ソウ太はシルフィの体を引き寄せ、抱きしめた。

ソウ太)「シルフィ…行かないで、オラ、シルフィが側にいないと寂しいよ…」

シルフィは顔を真っ赤にして「しょうがないっちゃね」と言ってソウ太の体を抱きしめてソウ太の胸に顔をスリスリと擦りつけていた。

ミュウが不機嫌になったので、ソウ太はシルフィから離れて、ミュウの体を抱きしめてミュウの唇にソウ太が口付けをした。

シルフィもソウ太に催促したので、ソウ太はシルフィにも口付けをした。


ソウ太達が家に戻ると家の前に子供達が座って待っていた。

ソウ太の姿を見ると子供達はソウ太のもとに集まってきた。

ユウジ)「ソウ太にいたん、走るのいや」

子供達はソウ太に不満を訴えてきた。

ソウ太はその場にしゃがみこみ、子供達の話を詳しく聞いた。

すると、テンゲン達が子供達に玄関にある部屋の中で走り込みの強要をしたらしく子供達は嫌になって逃げてきたらしい。

ソウ太とミュウとシルフィは子供達と一緒にテンゲン達の所に行った。

テンゲン)「ソウ太様!!申し訳ありません!!」

テンゲンはソウ太の顔を見るといきなり謝りだした。

ソウ太)「テンゲンさん、ごめんね。子供達のためだけど、テンゲンさん達も経験ないよね。今回はオラが全て悪い。ごめんなさい。」

ソウ太はテンゲン達と子供達に頭を下げた。

リンカ)「ソウ太様、あたい達も申し訳ありません。ソウ太様の期待に応えたくて、子供達に無理をさせてしまいました。」

リンカ達はソウ太に頭を下げて謝罪してきた。

ソウ太)「リンカさん達も悪くないよ。そこで提案がオラからあります。」

ソウ太はテンゲン達、リンカ達、子供達の顔を見て言った。

ソウ太達3人はテンゲン達、リンカ達、子供達を連れて玄関にある部屋の中にきた。

そこでソウ太はテンゲン達、リンカ達の目の前で、子供達に話しかけた。

ソウ太)「今からゲームをしようと思います。」

すると子供達がソウ太の言葉に興味を持ち出した。

ソウ太)「まずは[鬼ごっこ]をしようと思います。そこでヒュウガくんが鬼役をしてもらいます。ヒュウガくん、今からここにいる人達の誰でも良いから体に触れてもらえるかな?」

そう言われたヒュウガは隣にいたタケルの体に触れた。

ソウ太)「次はタケルくんが鬼役になりました。タケルくん、この中の誰でも良いから体に触れてもらえるかな?」

タケルはアオイの体に触れた。

ソウ太)「はい。次はアオイさんが鬼役になりました。次はアオイさん以外のみんなは体を動かしてアオイさんから逃げてみましょう。」

するとアオイ以外の子供達は一斉にアオイから離れていった。

ソウ太)「アオイさん、次はアオイさんは逃げた人達の誰でも良いから体に触れてもらえるかな?」

するとアオイは子供達の所に走っていった。

子供達はアオイが近付くと一斉に声をあげて逃げていった。

そこでアオイはタクヤの体に触れた。

ソウ太)「はい。次はタクヤくんが鬼役になりました。タクヤくん周りの子供達の誰か1人の体に触れてもらえるかな?」

そこから子供達は走りながら逃げ出し、鬼役になった子供は追いかけるように走りだした。

その光景を見たテンゲン達、リンカ達は呆然となりカタマっていた。

ソウ太はテンゲン達、リンカ達に近付いた。

ソウ太)「難しく考えるより子供達に興味を持たせるようにしていただけると大丈夫だと思います。」

ソウ太はそう言って笑いかけた。


そこでソウ太は子供達を呼び集めた。

ソウ太)「次はこのボールを投げて、ボールを受け止めるゲームをしようと思います。そこでヒュウガくん達5人とアオイさん達5人は向き合うように整列してもらいますか?」

ソウ太は少し柔らかいボールを5個取り出し、ヒュウガ達5人に手渡した。

子供達は目の前にいる相手に向かってボールを投げて、ボールが飛んでくると両手で受けとめた。

子供達のボール投げる姿、ボールを受け止める姿を見て、ソウ太はそこで子供達を呼び集めた。

ソウ太)「次はみんなでチームに別れてゲームをしようと思います。まずは、一斉に手を出してグーの人、手のひらを広げたパーの人に分けたいと思います。オラが[いっせいの][せい]と言いますので[せい]のかけ声の時にグーかパーの手を目の前に出してください。ではいきますよ~[いっせいの]…[せい]」

子供達は手を目の前に出した。

すると[ユウジ、センゴク、オウカ、ヒナタ、サヤカ]と[ヒュウガ、タケル、タクヤ、アオイ、ナユキ]のチームに分かれた。

ソウ太)「次はボールは1つだけでゲームをします。このボールを投げて相手のチームの人達の体に当ててください。ただし、頭を狙う事は禁止とします。後は…飛んできたボールを両手と胸を使って受け止めてください。受け止められなかったらその人は決められた場所に集まってください。最終的に相手チーム全員にボールを当てる事ができたら勝ちとなります。」


そこで子供達はチームに分かれてボールを投げて、叫びながら避けたりして楽しくゲームをしていた。


ソウ太はテンゲン達とリンカ達に任せて、ミュウとシルフィを連れて部屋から出ていった。

ミュウ)「ソウ太は凄いね。」

ミュウはソウ太の顔を見て微笑みながらそう言った。

ソウ太)「オラ、そんな事ないよ。今回はオラ、小さい時に自分がしたかった遊びだったから、それだけだよ。」

そう言ったソウ太は何処か寂しい感じがしていた。

その時、ミュウとシルフィの二人はソウ太の体を優しく抱きしめた。

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