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46 ナターシャの部屋に集まる少女たち

庭での効率プレイから実時間30分程経ってからのナターシャの部屋。

天使ちゃんがなんかよく分かんない事言ってるけど割とどうでもいい。

今は説明を終えた後だから脳みそゆるゆるで能天気な会話がしたいんだ。

 ナターシャの部屋。

 集まった少女三人がベッドや椅子に座って向かい合って喋っている。

 あ、経緯の説明要る? 一応しとこうか。


 家に入った時クレフォリアちゃんはお母さんに連れられ、別の部屋で新しい服に着替えた。

 ユーリカ姉の残していったお古な為、少し裾が長いかもしれない。

 俺と天使ちゃんはクレフォリアちゃんが着替えるのを待って、終わって合流してから俺の自室に。

 その後適当にだべってる感じ。

 主に天使ちゃんとナターシャが会話してクレフォリアが聞く形だったのだが、クレフォリアがふと思ったある疑問を繰り出す。


「しかし、ナターシャ様は熾天使様と仲が宜しいのですね」


「あぁ、うん。仲いいよ。洗礼の時に会ったし」


 確かそんな設定だったはずなのでそう言い繕う。


「やはり洗礼の時に会われていたのですね。でもそれだけ仲が良いという事は、それ以降も夢などでお会いに?」


「会った訳ではないんだよね……どっちかというと……」


「なっちゃんだいすき☆」


「……ありがと」


 天使ちゃんから告げられる突然の告白を受け流しつつナターシャはクレフォリアと会話する。


「んー……会ってたというよりは会話してたって感じかな。洗礼の後から定期的に連絡取ってた感じ」


「そうそう。なっちゃんと天使ちゃんはマブダチだからね♪」


 天使ちゃんが椅子に座るナターシャに抱き着き頬を寄せる。

 ナターシャは何とも言えない顔をしている。


「定期的に連絡……という事は、熾天使様から啓示を受けていたのですか?」


「まぁそんな感じ」


 実際は違うけど言い繕うのも面倒なのでそう思わせておこう。

 スマホも隠さなくて良くなったし今色々と考えるのめんどい。脳死でひたすら俺TUEEEEする機械になりたい。

 天使ちゃんは生ナターシャが嬉しいのかぎゅーっと抱きしめてくる。中身赤城恵オレなのに好き者だなぁ天使ちゃんも。

 クレフォリアも納得したようで顎に触れながら考えて発言する。


「神の使徒であり魔王様の弟子……正に次期魔王に相応しいですね。これ以上ない組み合わせです」


「そだね」


 適当に返答する。

 神の使徒のつもりも無いし、魔王になるつもりもこれぽーっちもないけどね。


「あ、そうそうなっちゃん」


「なに?」


 天使ちゃんが抱きしめたまま話しかけてくる。


「一旦会議室の外に出てきた神様からの伝言あるんだ。聞いとく?」


「……勿論」


 ナターシャは真面目な顔で答える。

 おう言ってもらおうか。こちとら待ちわびてたんだよ神様からの電話を。

 絶対会議終わってから1年経ってるだろうが連絡寄越すって話はどうなってんだよ。


「それで、なんて言ってたの?」


「えっとねー、“それを燃やすなんてとんでもない”だって」


 ……〇ラクエの重要アイテムかよクソが!

 絶対重要じゃねぇだろ黒歴史ノートなんて! 封印解くアイテムどころか永劫封印すべき方だろ! 分類的に魔王の方だろうが! 滅ぼせや!


「……つまり無理って事?」


「そうなるね」


 ナターシャははぁー……と大きなため息をつく。


「……何か困っている事があったのですか?」


 クレフォリアが心配そうに聞く。


「いや、まぁ、人間には誰だって忘れたい過去があるって事だよ」


「……?」


 クレフォリアはナターシャの答えに困り顔で首を傾げる。


「まぁ気にしなくても良いよ。なっちゃん洗礼の時に神様とひと悶着あったから。それを今解決した感じ」


 天使ちゃんがそうフォローすると、そうなのですか?と納得したようなしてないような顔をするクレフォリア。


「まぁまぁそれよりもさ、今日なっちゃん家のご飯って何が出る感じ? 天使ちゃん的にお肉が食べたいよ?」


 密着状態から少し離れた天使ちゃんがナターシャに聞く。


「言ってくれば? お肉食べたいって」


 ナターシャは天使ちゃんを見ながら返答する。


「えぇー……熾天使が人にお願いするって恥ずかしくないかな……?」


「あれだけ恥ずかしい事しておいて今更その心配をするのかい天使ちゃん」


 恥ずかし気に頬を赤らめる天使ちゃんに突っ込むナターシャ。

 そしてナターシャは右手を持ち上げ、ある提案をする。


「じゃあじゃんけんする? お肉要求当番決めるじゃんけん」


「ちょっと天使ちゃんは言いに行くの恥ずかしいなぁ……」


「ナターシャ様、私もはしたない気がして恥ずかしいです……」


 揃いも揃って何なんだこの野郎……

 もじもじする2人を見ながらナターシャが上げていた右手を顔に当て目を閉じる。俺に言いに行けってか。

 駄目だ、クレフォリアちゃんとだけなら大丈夫だけど、天使ちゃんが混じるとつい素が出てしまう。恐るべし熾天使パワー。


「……まぁ良いよ。お肉食べたいって言ってくるから2人待ってて」


「お願いね♪」


「すみません、お願いしますナターシャ様……」


 ナターシャは立ち上がると1階へと降りていく。

 残されたアーミラルとクレフォリアはとある会話を始める。


「……熾天使様」


「なぁに?」


「ナターシャ様が新たな魔王になる、というのは本当なのでしょうか? それはつまり現魔王様の力が弱まっていて、封印が解かれる時が来ることなのでしょうか?」


「……まぁ、いずれ分かるよ。それを伝えるのは役目じゃないから言えないんだ。ごめんね?」


「そうですか……」


 会話が終わると階段を上ってくる音。廊下を通りこの部屋へと戻ってくる。

 開いたドアから顔を見せるのは銀色でサラサラの髪が長く伸びた美少女。

 眼は少し深みのある蒼い色で、その整った顔はガラス細工を思わせる出来。ナターシャだ。


「ただいま。言うまでも無く今日お肉だったよ」


 部屋に入り、再び椅子へと座る。


「おっ、天使ちゃんの未来視の魔眼が反応しちゃったかな?」


「ぐぅ……」


 やめろ……的確に俺の心を抉るな……


「……ち、因みに後20分くらいで料理終わるから呼びに来るって」


「そうなのですか、楽しみですね」


 クレフォリアは両手を合わせて喜ぶ。


「天使ちゃん的には付け合わせにポテトをお願いしたいな?」


「そこら辺はもう自分で言いに行こうか天使ちゃん」


「えぇー……恥ずかしい……」


 恥ずかしがる天使ちゃんの頬を指でつつくナターシャ。この我儘天使め。

 そんな二人に混ざりたそうにそわそわする少女一人。

 我慢できなくなったのか、立ち上がって肩を叩く。


「……ナターシャ様っ」


「なぁに……むぇ」


 振り向くと同時にナターシャの頬にクレフォリアの指が刺さる。


「ふふ、一度やってみたかったんです」


 クレフォリアは楽しそうに笑う。

 また古典的な技に引っかかってしまったなぁ……


「なっちゃんなっちゃん」


「……何?」


 頬を手でガードしながら振り向くと、指の隙間に入り込んだ天使ちゃんの指が頬に刺さる。


「馬鹿な……ガードが完全に入ったのに……」


「まだまだ甘いよなっちゃん。天使ちゃんの指は天をも貫くドリルだぜ?」


 天使ちゃんは指をぐるんぐるん回してナターシャの柔肌を蹂躙する。


「あ、私もそれやってみたいです……」


 クレフォリアもナターシャの頬に指を当てくるくるする。

 結果的に両頬を押されて“H”のような口になったナターシャだが、特に抵抗せず受け入れている。


 まぁこうやって遊ばれるのは嫌いでは無いんだよなぁ。寧ろ好きかもしれない。

 更に可愛い女の子に触ってもらえると来たら拒否する理由が無いという物。受け入れるのもやぶさかではない。


 ……なんか、どっかで他人に顔を触らせる人はドMって見た事がある。俺ってドMなのかもしれんな……

 などとどうでも良い事を考えながら少女二人に頬を蹂躙され尽くすナターシャ。


 そのまま母のガーベリアが1階から声を掛けるまでその遊びは続いた。

私は帰ってきたァ!

遅くなりました。世界創って帰ってきた作者です。

緩く書きたかったのにキ〇リは通さないとクレフォリアちゃんの設定が言い始めて地獄で泥水啜ってました。

でも今回の内容自体は少女が戯れるだけという緩いもの。息抜き感覚で書きました。


元々の設定では矛盾点や無理が多すぎて設定一新して修正していく度に設定と言う名の強敵ともが増えてきて設定が増える度に地域の位置関係が重要になって世界地図ラスボスクリアしてしまって作者自身がジャンプ系主人公と化す始末。

でもまだ強敵は残っています。そう、仮想言語イベントボスという化物が……


小説ってしっかり設定練らないとダメなんだなぁと理解しました。

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