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259 たった一つの冴えたやり方

「……預言?」


 魔導隊長は呆気にとられた。

 大賢者ウィスタリアは『今後訪れるであろう国難のために』と、スタッツ国に住む魔導士家にフミノキースの守護を命じたとは知っているが、解決策や預言を残していたとは聞いていない。

 だがしかし、次の言葉で相手の真意を理解した。

 

「そうだ、預言だ。――表面上はな」

「――! では、内容は」

「それを決めに来たのだ」


 なるほど、と唸る。

 彼らスレイト家は、大賢者からの預言という形を借りて、この国を再びまとめ直すつもりらしい。

 確かにこれまで『国政にスレイト家が絡めないのは可笑しい』という声が多かった。

 この機会に解消する事で、今までの不満を払拭すると国民に示せる。

 彼にとって、とても有難い提案だった。


「では、スレイト家の――」

「ジークフリートで構わん、君の方が年上だろう」

「――分かった、ジークフリートよ」

「どうした?」

「私達……ガーネット家と共に、この国を治めてくれるか?」


 ガリオリウス魔導隊長が手を差し伸ばす。


「愚問だな」


 ジークフリートは軽く呆れると、


「お前達の先祖――紅蓮の魔王セカシアーテが存命だった頃から、共に在っただろうに」


 相手の手を掴んで、協力を約束した。

 それを傍から見ていた少女三人は、嬉しそうにお互いの手を打ち合わせた。





 次の視点はテスタ村方面――リズールへと移る。

 彼女は()宰相ウィローと側近に対する戦争裁判の様子を見届けていた。

 こういう荒事は、主に見せるべきではないと判断したからだ。


「被告、旧宰相ウィローを死刑に処する」

「ぐ、くぅ……!」


 オーク裁判官によって読み上げられた罪状を聞いて、ウィローは悔しそうに顔を伏せた。

 その後、彼の側近達にも同じように死刑が宣告されていく。当然の末路だった。

 オークキングの新たなる近衛兵達は、泣き喚く側近を拘束し、ムリヤリ刑場へと連れて行く。


「ウィロー、オ前ガ最後ダ」

「――――……」

「ン?」


 ウィローは最後に連行される事になったが、何やら様子がおかしい。


「オイ、ドウシタ。立テ――」


 近衛兵が彼の腕を掴んで持ち上げると、それは白煙を上げながら一本のおどろおどろしい樹木へと変化した。枯れた白い柳の木だった。


「――ナ、ナナ……!?」

「ド、ドウイウ事ダ!」


 裁判所となっている宮殿内がざわつく。

 オークキングや、検察側のローワンも思わず身を乗り出していた。


『はぁ……』

「はぁー……やっぱりなぁー……」

「親の顔より見た悪魔のすり替えなのだわ……」


 対してリズールとクーゲル、その他十傑作の面々は、見慣れた表情でため息をつく。

 クーゲルはリズールにこう聞いた。


「リズール、死刑が確定したから良いよな?」

『許可します』

「よし」


 彼女は檀上――証言席に上がると、裁判所の全員に向かって一つだけ宣言した。


「残念だけど、ウィローの処刑は見せられそうにない。俺が殺しに行くからな」

ファッ!?

追記前に投稿されてた

まぁ良いや、次話は明後日です。

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