257 邪気眼少女の極唱魔法(エクスペル)
「紅蓮の炎よ――――」
塔の上、一人の少女が立ち勇む。
少女が紡ぐは魔法の言葉。
杖に宿りしその魔力は、深紅の炎へと姿を変える。
「我が血潮よ、深紅の魔力よ――――」
少女の眼前に広がるは数多なる軍勢。その総数約100万。
全てがおどろおどろしい声を上げながら、少女の聳える塔へと進む。
「紅天に浮かぶ灼轟の太陽に導かれし、己が心を焦がし尽くす灼熱の業火よ――――」
そしてその軍勢は人に非ず、魔に連なる物。
合成獣人、魚人、食屍鬼。
凡そ人とはかけ離れたその姿は異形と言うに相応しく、そして同時に死に果てている。
死に絶えながらも動くその肉体からは肉が爛れ、腐り落ち、開く隙間から骨が透けて見える。
「燃えよ、燃えよ――我が魂を糧にして、其の煌焔を燃え滾らせよ――――――」
その光景を目にしても尚少女の顔は変わらず、眼前の敵を打ち滅ぼす魔法を編む。
掲げる杖に集まる魔力は過剰にて極大、その全てが炎へと変わり、地上に神の奇跡を作り為す。
そう、少女の扱う魔法は熱く煮えたぎる灼熱の太陽。その片鱗をこの大地へと穿つ事。
「そして灰燼滅却の力と化し、我が覇道の前に立ち塞がる敵を燃やし殲滅せよ――――」
詠唱が終わり、日輪の鼓動が大気を揺らす。
少女の頭上には暗き夜を照らす赤き輝きが其処に在る。
杖を降ろし、狙うは直中。
落陽し、ゆっくりと、しかし確実に軍勢へと終焉が近づく。
「――極唱魔法が一つ、“烈焔灼滅撃”」
その小さな夕紅は大地を焼却し、100万の軍勢を一瞬にて掻き消した。
極唱魔法、完!
くぅ疲(ry
正月は休みます。
事後処理や番外編は正月明け――三箇日が終わった1月4日から書き始める予定で御座います。
詳細な日時と時刻は活動報告で知らせます。
それでは皆様、よいお年を~~!




