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邪気眼少女の極唱魔法(エクスペル) ~異世界転生したらTSした上に厨二病を再発症する羽目になりました~  作者: 蒼魚二三
ナターシャ7歳編 -国と地方と農村と、邪気眼と中二病のヴィアンド-
208/263

207 魔導教師オスカーの存在意義《レゾンデートル》

 だが彼は魔導士学園の先生だ。

 魔法に関してはとても詳しい。

 ステータスオープンの意味から大体の効果を察して、こう答えた。


「その魔法ってようは……個人の状態を表示する魔法だよ、って事っすよね?」


 ナターシャは頷いて、詳しく説明した。


「そうですね。スキル以外にも、LvとかHPとかMPが表示されます」

「えっ、ちょ、ちょっと待って、Lvはまだ分かるっすけどそのHPとかMPとかって何っすか!?」


 オスカーは困惑した。聞いた事の無い情報が多すぎたのだ。

 そのままの意味なんだけどなぁ、と思うナターシャ。


 まぁ何はともあれ、実際に見て貰った方が理解が早い。

 ナターシャは今から使うから見てて、と言って、ステータスウィンドウを表示した。


「“ステータスオープン”」


 ―――――――――――――――――――――――


 Lv8/99  名:ユリスタシア・ナターシャ      

 年齢:7歳  職業:魔法使い

 称号:なし   47/768exp   利き手:両手


 HP245/245   MP12100/12100(Ex)


 ATK:40    VIT:245 

 STR:5     DEF:21+20 

 INT:70+10   RES:51+20 

 DEX:4     AGI:50

 SPD:75    LUK:195


 武器1(左):なし  武器2(右):黒・猫・魔・導ブラック・キャット・マジック

 頭:スラミー       体:魔導服

 左腕:黒の長手袋    右腕:なし

 腰:魔導服        脚:黒タイツ

 足:革のブーツ    アクセ:指輪(2)


 ????(???)


 ?300  ?500  ?400  ?300

 ?300  ?200  ?100  ?500


 ―――――――――――――――――――――――


 所持スキル一覧


 剣術Lv0 魔法適正Lv3 会話術Lv1

 神の加護(魔法)Lv3:Unique.

 熾天使の紋章:Unique

 ????:Passive


 ???の血筋Lv5:Unique


 ―――――――――――――――――――――――



「うぉぉ!? 何か出たっす!?」


 驚くオスカー。目を白黒とさせている。

 シュトルムも詠唱をトレースしたようで、ナターシャと同じようにステータスを表示させた。


「フッ、次は我が力に怯えるが良い! “ステータスオープン”!」



 ―――――――――――――――――――――――


 Lv20/99    名:ヘルブラウ・シュトルム 

 年齢:14歳    職業:魔双剣士

 称号:蒼穹の嵐  234/9103exp  利き手:右手


 HP400/400   MP490/490(Ex)


 ATK:206    VIT:400

 STR:103    DEF:100+80

 INT:100    RES:190+100

 DEX:125    AGI:73

 SPD:250    LUK:55


 武器1(左):なし  武器2(右):なし

 頭:なし         体:魔導服(特別製)

 左腕:なし       右腕:なし

 腰:魔導服(特別製)    脚:ニーソックス

 足:長い軍靴     アクセ:なし


 ????(???)


 ?0  ?0  ?100 ?0

 ?0  ?0  ?0  ?0


 ―――――――――――――――――――――――


 所持スキル一覧


 剣術Lv5 剣技Lv4 体術Lv3 身体強化Lv4

 魔法適正Lv5 会話術Lv1 中二病Lv6

 ???:Passive

 ???:Unique


 ―――――――――――――――――――――――



「き、君も出せるんすか!?」


 再び驚くオスカー。シュトルムは返答した。


「フッ、当然だろう? さぁ、お前も詠唱しろ。そしてその力を示せ!」

「お、おぉ、やってみるっす! “ステータスオープン”!」


 そしてオスカーのステータスが表示される。



 ―――――――――――――――――――――――


 Lv1/99    名:フィリカルド・オスカー

 年齢:18歳    職業:魔導士

 称号:学園教師   0/30exp  利き手:左手


 HP80/80   MP150/150


 ATK:30    VIT:80

 STR:10    DEF:30+50

 INT:80+30   RES:70+80

 DEX:80    AGI:18

 SPD:60    LUK:20


 武器1(左):黒樺短杖(クロカバワンド) 武器2(右):なし

 頭:なし          体:魔導軍服(最新型)

 左腕:なし        右腕:なし

 腰:黒革ベルト       脚:魔導軍服(最新型)

 足:魔導軍靴(最新型)  アクセ:なし


 ????(???)


 ?100 ?100 ?100 ?100

 ?100 ?100 ?100 ?1000


 ―――――――――――――――――――――――


 所持スキル一覧


 魔法適正Lv5 会話術Lv1

 ファイアーボールLv1(10MP)

 サンダーボールLv1(10MP)

 アイスボールLv1(10MP)

 ウィンドボールLv1(10MP)

 ファイアーウォ――――

 ・

 ・

 ・

 教師のカリスマLv1:Rare

 ???の血族:Unique


 ―――――――――――――――――――――――



「おぉぉっ!? 詳しく知らないのに出せたっす! これ面白い魔法っすねぇ!」


 オスカーは三度(みたび)驚いて、今度はステータスウィンドウを触り始める。

 ナターシャとシュトルムは、彼のステータスを見て、こう言う。


「Lv1……」

「たったのLv1か……軟弱者め。私はLv20だぞ」

「うぐっ、それには触れないで欲しいっす……! 僕は元々、ただの魔法研究員なんすから……!」


 彼は少々悔しそうに呟いた。



 オスカーはステータスウィンドウの各種表記をタップし、そこで表示される説明文を読んだ事で、二人の強さを理解したらしく、『僕よりも左上のLv表記が高いって事は、君達は魔物との戦いに慣れてるって事なんすよね? だったら折角なんで手伝って欲しいっす』と言ってくれた。


 ただ、ステータス表示魔法、強いてはステータスウィンドウが彼の研究意欲をそそるらしく、『すみませんナターシャさん、魔術学会にこの魔法の存在発表をさせて欲しいっす。論文に纏める時はちゃんと共同署名にするんで、お願いするっす』とも言われた。


 まぁナターシャとしても、ステータスという概念は世間一般に広く普及したい所なので、快く許可を出した。


 そしてナターシャ・シュトルム・オスカーの三人は、軍管轄下の森の内部――オスカーの案内と、ナターシャの範囲隠匿魔法によって、安全に最奥まで辿り着けた。

 そこには、マルシェルームの母体――大菌糸体と呼ばれる物が存在していた。

 直径にして十メートル近くもある開けた広場全体に、マルシェルームの白い菌糸が蔓延っているのだ。あまりにも白い原っぱなので、とても目がチカチカするナターシャ。

 

 しかし、オスカーは特に意に介さず、まずは感心したように呟いた。


「おぉー、まさか戦闘無しでここまで来れるなんて。ナターシャさんは凄い魔法を使えるんすねー」

「まぁ、熾天使に愛されてますから」


 そう言って、左手の甲にある紋章を見せるナターシャ。

 オスカーもそれを見て、とても羨ましいっすねー、と言った。

 続いてシュトルムが、オスカーに尋ねる。


「それでオスカルよ。新種マルシェルームとやらは何処から発生しているのだ?」

「えっ、そ、それって僕の事っすか?」

「あぁそうだが?」


 何か問題でも? という表情のシュトルム。

 オスカーは困惑したようが、まぁ、特に気にしない事にしたらしい。

 まずは、と二人に分かりやすい説明をした。


 彼曰く、マルシェルームは種類によって菌糸の色が変わるらしい。通常種が白、昏睡種が紫、など。

 今回見つかった新種は傘の色が茶色なので、茶色い菌糸体を見つけたら報告して欲しい、と言われた。


「じゃあ、捜索をお願いするっす」

「はーい」

「フッ、任せろ」


 ナターシャ達が手分けをして、1時間後。


「見つからないぞオスカル!」

「オスカーさん、全然見つかんないよー?」

「あれー? おかしいっすねー……?」


 いくら探しても見つからず、困惑する三人。

 再び集まって話し合う事にした。


 その中でナターシャが言った『新種マルシェルームが生えているのは地面――腐葉土じゃ無くて、枯れ木や倒木なのでは?』という疑問から、三人は捜索対象を変更する事にした。

 しかし、普通に探すとさらに時間が掛かってしまう。

 なのでナターシャが索敵魔法を使用した。


「“――森の監視者ヴァルト・ヴァッヘ”」


 すると物の1分で見つかった。

 新種マルシェルームは、大菌糸体から少し離れた場所の倒木――ナラの朽木で小さなコロニーを作っていた。最初からこうしておけばよかったと思う。


 オスカーは早速、菌糸体が付いた朽木の一部をビンに入れて、今日の日付と採取物の名称を魔法で記入した。

 ナターシャは新種マルシェルームを5匹ほど捕獲して、バレないようにアイテムボックスに入れた。

 これでお互いの目的は達成だ。


「じゃあ、街に帰りましょうか。もう用事は無いですし」

「そうっすね、僕も早く帰りたいっす」

「フン、ジークリンデがそう言うなら仕方ないな。ガーディアン討伐はまた後日にしよう」

「あはは、そうだね。オスカーさんを守りながら戦うのは大変だから、また今度だね」

「う、お世話を掛けるっす……」


 三人は仲良く会話しながらフミノキースに帰って、最後にお別れをした。


「じゃあナターシャさん、ステータス表示魔法、有難く発見報告させて貰うっす」

「うん、研究頑張ってねー」

「またなオスカル。次に会う時には、Lvを10は上げておけ」

「ぜ、善処するっす……ではまた」


 去っていくオスカーに手を振って見送り、再び暇になるナターシャとシュトルム。

 ナターシャが色々と考えた結果、『とりあえず家に帰ろう』と決まった。


「その後はどうするのだ?」

「まずはテスタ村方面に転移して、向こうの様子を確かめた後、マルシェ・ガーディアン討伐をするか、昼寝するかのどっちかだね」

「フッ、中々忙しいな。だが付き従おうじゃないか」

「ありがと」


 ナターシャとシュトルムは一度、エメリア旅行雑貨店へと戻る。

今回はズルしました

オスカー編はさっくり消化するくらいで良いよね

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― 新着の感想 ―
[良い点] ステータス概念が無い人にステータスの説明は難しいだと思う。 ちょっと一般のステータスが判らないので強いか否かが判らん。ナターシャさんはMP超チート以外は地味ぽい。 あとは他人に見せられない…
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