第6話 地図作り(後編)
城を配置し終えたら、町を置いていきます。
手順は城と同じです。
城とは別に新しく「町レイヤー」作って、そちらに赤丸のアイコンをペーストしていきましょう。
こんな感じで。
町が終わったら、「寺社」レイヤーを作って寺とか神社とかを同様に配置します。
さらに必要なら矢印とか軍勢とかも。
こういった配慮があると、地図を見る側はとても解りやすくなりますね!
描き込むものを変えるたび、ケチらずにレイヤーも新しく作って重ねていきましょう。
距離のスケールも入れておきます。
「戦国時代なのにkm?」とかは考えないように。地図を見る人の思考はメートル法ですからね。
アイコンの種類や色が違えば、多少ならふたつ重なっても区別できます。
これ、実はよくあるパターンなんですよね。町外れの小高い丘に城が建ってる、というのは。
……逆か。城のまわりに町ができるのか。
例えば津島の町と勝幡城、熱田の町と熱田神社はごく近い場所にあって、このようになります。
これは町レイヤーが一番上の状態ですが、順序を入れ替えて、町を城と寺社の下に持って来ると次のような表示になります。
気にするほどの違いではないですが、レイヤー順番の違いの例として挙げました。
あまり多くはないですが、城どうしが近い場所にあって地図で重なることがあります。広い範囲を表した地図では特に。そんな場合は……知らん顔して堂々とアイコンをずらしましょう。
アイコンなど素材の配置が終わったら、最後に文字を入れます。
「アイコンに見合った大きさ」でお好みのフォントを選んでください。
アイコンのところで説明したように、文字が小さすぎて見づらくならないように、という意味でもあります。
アイコンと文字をほぼ同じ色にすれば、感覚的に理解しやすくなります。
上のように町と城が重なった場合などでは、同じ色の文字が並ぶよりは見やすくなります。
画像ソフトでは、「スポイト」などのツールで色を吸い取って、描画色や文字の色を指定することができます。
これを使えばアイコンと全く同じ色の文字を作れるでしょう。
種類の違いで文字の大きさを変えるのも良い方法です。
旧国国名を入れる時などは、色を変えると同時に文字も大きくすると分かりやすいです。
文字の読みやすさは「大きさ」と「背景との色の違い」で決まります。
もし文字と背景の色が似ていて読みにくくなっている場合は、どちらかの色を変えます。
色合いや色の濃さ(明るさ)を工夫しましょう。
文字を入れるときには、ひとつひとつ配置するよりも、例えば城など同じ種類のものは一括して打ち込んだ後に各所にばらまけば、手間と時間の節約になります。
ここで重要な注意をひとつ。
「なろう」の小説中で今回の地図を挿絵として使うことは、国土地理院の利用規約の中で「刊行物等に少量の地図を挿入する場合」にあたります。これは「承認を得ずに出所の明示により利用できる範囲」に含まれます。
具体的に言うと。
○本文か地図に「国土地理院地図を加工して作成」の一文を入れる
○地図に「地理院地図」のロゴをコピーして表示する
のどちらかを必ず行ってください。
個人で作って使う場合にはもちろん不要ですけれど。
全てが終わったら、「新規保存」をします。
これを忘れると、後に訂正や追加が必要になったり使い回しをしたくなった場合に、泣きが入りますので、必ず。
全部のレイヤーを「統合」して、JPEGファイルとして保存すます。
地図が完成しました。
ちなみに、文中で説明用に作っていたものはこんな感じになりました。
作った地図を「なろう」の挿絵として使う場合は、「みてみん」に画像投稿する前にもう一度確かめましょう。
その地図を、「なろう」の画面のサイズに脳内補正してみてください。実際にその大きさまで縮小表示してみると、なお良いです。
その地図は見やすい地図でしょうか?
アイコンや文字は楽に確認できますか?
問題なければ、ぜひ投稿してください。