第二話 身代わりになりました。
福島軍 福島正則
「太鼓が鳴っておる、ではないか!家長めわしの兵諸共
砲弾の餌食にする気か!謀りおったな!」
太鼓が鳴り終わると同時に
戦場に砲弾の雨が降り注ぐ。
ひゅ〜 ひゅ〜 ひゅ〜
ひゅ〜 ひゅ〜 ひゅ〜
Vどかーん Vどかーん V どかーん
「うわあぁあああ」
砲弾が着弾と共に人馬は吹き飛んだ。
「伏せろ!物陰に隠れよ!」
Vどかーん Vどかーん V どかーん
「うわあぁあああ」
「おのれ!家長!一死報いてやらねば気が治まらん。
これより西軍に寝返る!」
Vどかーん Vどかーん V どかーん
「東軍から西軍になるので、御座いますか?」
「くどいぞ!このまま家長の思い通りに犬死にしてたまるものか!
お前らも後から続け!」
「騎馬をよこせ!どりぁああああ」
(石田三成も好かんが!家長はもっと好かん!
許さんぞ!わしを出し抜きおって…)
福島正則は槍を片手に徳川家長へ単身、騎馬で走り出した。
◻️◻️◻️
西軍本陣 笹尾山
「殿、この本陣から脱出を」
Vどかーん Vどかーん V どかーん
「なに?!なんだって?」
Vどかーん Vどかーん V どかーん
「 は や く お に げ く だ さ れ」
Vどかーん Vどかーん V どかーん
「ど こ へ に げ る の 」
Vどかーん Vどかーん V どかーん
次の弾を込める為に爆撃が止んだ。
「弥助!武蔵!殿を頼んだ!」
僕は軽々と弥助の肩に担がれた。
「くノ一隊、護衛を頼む」
「ミッチーお前もにげるんだろ?!」
石田三成はにっこり笑うと首を横に振った。
「早く、いかぬか!宇喜多軍へ合流せよ早く走らんかゆけー」
「・・・・」
「ミッチー、何故だ〜!何故一緒に来ないんだ〜!!」
山を下りて行く僕と弥助と武蔵とくノ一部隊
どんどんミッチーの姿は小さくなり見えなくなった。
僕は弥助と武蔵に担がれ、山裾へ降りてきた。
(皆で関ヶ原の戦い勝つんじゃなかったのかよー)
石田三成は遠ざかる中田玄白、弥助、宮本武蔵を
涙を堪え笹尾山頂より見送った。
(殿と皆と一緒に祝杯をあげたかったでござるな。)
「これより、中田様より中田隊の全指揮の権限は
この三成が預かった。まだ闘える者達を集めよ!」
ひゅ〜 ひゅ〜 ひゅ〜
Vどかーん Vどかーん V どかーん
Vどかーん Vどかーん V どかーん
(新しき日本を創ってくだされ!
私には視えますぞ、新しき日本が)
◻️◻️◻️
数時間後、砲弾の雨の中、
福島正則と石田三成は戦場を駆け抜けていった。
東軍は砲弾を撃ちつくすと、
血走りの軍と徳川軍3万人の兵にて追い討ち。
地面に屍となり横たわっていた2人の死体は
一体誰に殺されどのような殺され方をしたのか。
乱戦真っ只中の誰も知るものはいなかった。
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石田三成 処刑前の逸話
【柿は胆の毒になるので入らない】
石田三成が処刑される前に湯を求めたところ
兵は湯はないがここに干し柿があるこれで我慢しろ
民家の干してある柿をとり渡しました。
すると三成は
「柿は胆の毒ゆえ食わぬ」と云った。
「もうすぐに首を切られる者が、今から毒断ちをして何になる」
と兵は笑ったが、
「大義を思う者はたとえ首をはねられる最後の瞬間まで
命を大切にして、なんとか本意を達成しようとするものだ。」
と云い、泰然としていたという。
【黒田長政 羽織がけ】
石田三成が東軍に捕まり
徳川家康の陣の前で待たされた時、通りかかった
黒田長政が馬から降りて、三成の汚れた服装の上に、
着用していた羽織を脱ぎ着せた。
【死ぬ前に何か云い残す事はないか】
処刑上で石田三成は僧侶が仏を唱え
えようとすると、拒否します。
そして僧侶に
「言い残すことは」と言われると、
「あの世で亡き太閤殿下にお目にかかるが楽しみじゃ。」
と答えたという。




