第八話 渦巻きました。
関ヶ原の戦い3日目
騎馬砲兵の先頭の騎馬には血走りの軍の精鋭部隊が
乗馬している。敵が襲いかかった際は、騎馬を分離して
銃剣騎馬鉄砲隊として血走りの軍が砲撃手及び大砲を守る。
「騎馬砲兵部隊!整列」
血走りの軍の副官が200の騎馬砲兵部隊に号令をかける。
「これより、徳川家長様から、直々に策を伝える。心して聞け!」
徳川家長は究竟な2頭の騎馬戦車から地面に降りた。
重装歩兵として、長い三又の鉾(トリアイナ(三つの歯)を右手に
左手には闘剣士のシールドを装備している。兜は口元まで隠す
フルフェイスを左手に抱えていた。
「合図の太鼓を鳴らす、西軍本陣へ一斉に砲撃を始める。
陣を半円で囲むように騎馬砲兵部隊を配置。
相手の射撃範囲から離れた場所より砲撃せよ。
敵、本陣が耐えられなくなり、出陣した処で、
我が血走りの軍と徳川25000人兵で敵を一掃駆逐、排除する。」
「家長様の命に背いたもの、陣形を乱すものは、その場で処刑する。わかったか!」
(中田玄白、猫のように構えてお山の上で待ち構えているつもりだろうが
炙り出す。砲弾の雨で、そしてこの鉾で腹を突き、内臓をえぐり出し積年
の恨みを晴らす)
「福島正則殿は、先陣をきって西軍本陣を撹乱。騎馬砲兵が
所定の配置に着くまで時を稼いでいただきたい」
「わしを時間稼ぎに使う気か!」
「神君家康公の命令であるぞ!これをご覧下され。
まさか不服申し立てがあるのでござるか?」
家長は福島に命令書状を見せた。
「くっ、家康公の命であれば仕方ない。気が乗らぬが承知仕まつる。」
(家康公の命には背けまい。福島殿は西軍に居てもおかしくない人物ですからな。
石田三成が嫌いという訳さえなければ、人間は浅はかで愚かな生き物だ)
「合図の太鼓が鳴りましたら福島隊の撤退お願い申す」
「撤退できない場合は使者を送る。攻撃を待ってくだされ約束でござるぞ」
「分かり申した。存分に敵の本陣にて暴れてくださいませ。」
◻︎◻︎◻︎
その頃、小早川秀秋は15600人の兵を大谷吉継軍2000人の
後方1000mに陣を敷いた。
大谷軍陣営
「中田殿、伝令通り小早川秀秋隊が我が陣の後ろより
襲いかかってくるのでしょうか?」
「・・・・」
大谷吉継は筆談をした。ハンセン病により、顔はグルグル巻き布
で覆われている。それでもなお眼光は鋭かった。
【中田殿が我々を見捨てるはずがない。策があるはず無駄に騒ぎを起こすな。
信じて待て】
「かしこまりました。お見苦しい姿をお見せ致し申し訳ございません」
【十分用心は致せ、背中から襲われるは気持ちいいものではない】
「はっ、鉄砲隊、槍隊が後方の小早川隊を狙っております。」
(雌雄を決するは中田殿か徳川殿か、ワシは最後まで見届ける事、出来そうもないな)
小早川秀秋15600人陣営を横から立花宗茂隊3000人が
伏兵で狙う。
「鉄砲隊、早込準備完了しました。」
「裏切る者がいれば、裏切られる者もいる。正に表裏一体よの」
立花の鉄砲隊が小早川秀秋15600人を山の裾の森林茂みより待機。
立花宗茂は東より昇る太陽の眩しさで目を手で覆った。
「鉄砲隊!早込連射撃用意!」
(裏切り者を排除するワシ、それを驚く裏切り者秀秋は
中田殿に裏切られたと気付く。正に表裏一体)
◻︎◻︎◻︎
毛利軍陣営 南宮山
「小早川隊が南宮山から西へ移動しました。
小早川秀秋殿は裏切る、おつもりでしょうか?」
「おそらく情報通りであれば東軍に寝返るものかと、殿
如何致しましょうか?今日動かずば、卑怯者と後世に名を残しかねません。」
「小早川秀秋殿の動きを見て、西軍有利ならば、徳川本陣へ全軍奇襲を致す。」
「かしこまりました。将軍達へにお伝え申す」
それぞれの想い、策略が渦巻く中、関ヶ原の戦い3日目は
幕を開けようとしていた
◇◇◇
【表裏一体】
二つの関係がコインの表と裏のように、密接で
切り離せない事。(喜びと悲しみ)
相反するもの二つ表があれば裏がある一体はひとつのもの同体をさす。




