第九話 個別面談しました。
「物見の報告によれば敵の布陣はこのようになっております」
ミッチーが配陣図を広げた。
「策のほうですが、宇喜多軍と中田軍で前面の敵を受け止めます。
敵は私の首を狙ってきますので、徹底防御します。」
「前面の敵を受け止めている間に横から小西軍、長宗部軍、大谷軍
後ろから毛利軍、小早川軍で一斉に攻めて下さい。合図の狼煙を
上げます。」
(信頼できる軍だけで、攻撃するしかない。手駒は少ない。
僕は耐えきれる自信はないが、島津軍がいない以上防御策に出た。
小早川軍が最悪裏切っても後ろから攻撃されなければ大丈夫なはずだ)
いくつか細かい打ち合わせをして軍議は終わった。
「この策なら必ずや勝利いたしましょう。」
ミッチーから合格点をもらいました。
明日の早朝開戦となる。僕は小早川秀秋に個別で会いにいった。
敵の戦いのキーマンは小早川秀秋くんであります。
ようはこいつさえ裏切らなければ西軍勝利間違いなしなので
あります。
「中田殿なにかようであるか!」
「いや、明日の勝利した時は秀ちゃんにもそれなりの
恩賞を与えないといけないと思って」
「どのような恩賞なのだ」
「徳川の納める地の半分では如何でしょうか(125万石)」
「しかし徳川の地を治めるにしても反乱軍の鎮圧等難しそうじゃ」
「京の地はどうじゃ」
(こいつあつかましくも京の地を納めたいとか言ってきました。)
「急な話故、恩賞の件はもう一度協議させていただきますね」
(京の地はダメだ。朝廷がいる場所は流石に渡せない)
僕は小早川秀秋の完全説得を断念した。
どうせ裏切るなら、もう裏切ってもらうしかないな。
つらい戦いになると僕は覚悟を決めた。
◇◇◇
僕は西軍の総大将となって関ヶ原の戦場にいた。
(【第六話 総大将になりました】に戻ってきたわけです。)
宇喜多秀家の客将の明石全登のキリシタン部隊4000人が
中田軍の横に整列してます。
でっかい十字架が明石軍によって戦場に運ばれてきました。
(負けたら僕はあそこに貼り付けされるのかな)
いよいよ関ヶ原の戦いが始まる。
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現代における剣豪の試合=ボクシング
ではないであろうか。筆者は独断と偏見で解釈したい。
勝てば栄光負ければ挫折。1対1の戦いであり。
勝つか(KOもしくは判定)負けるか。
剣豪の試合と非常に似ていると思う。
【毒入りオレンジ事件】
日本のボクシング世界王者選手が
対戦者に対して、下剤入りオレンジジュースを差し入れ
試合中、力を発揮できないようにした。
週刊誌が毒入りオレンジ事件と題し発表された。
本人は知らなかったかもしれない、
しかし、ボクシングファンには痛烈な
衝撃を与える事件となった。
このように弟子や関係者が本人の知らない所でいらぬ謀略を
用いて、後世に世界王者の名を汚してしまうことがあることを伝えたい。
尚、余談ですがボクシング日本世界王者Wはパンチドランカーとなり、
バラエティー番組すら出演難しい状態となってしまったことをつけ
加えておく。また犯罪者になってしまった人もいる。
ボクシング世界王者と大剣豪は似ていると筆者は思う。