第四話 死にました。
九州の役、島津攻めの再開です。
今回は明智君と初陣、石田三成君も参戦です。
中田軍、万全の体制で望みます。
宇喜多軍、毛利軍、秀吉軍、信長軍と続いています。
人力槍襖を先頭に装甲車、カタパルト部隊、くノ一部隊と列をなします。
筑前・肥後の戦い
九州へ船で到着した。信長軍は筑前に向かい。
待ち受けていた島津軍と交戦した。
島津義久は20000の兵士を引き連れています。
僕は人力槍襖部隊と装甲車部隊に突撃を命じた。
「うわぁあああああああ」
合戦が始まった。毛利軍、宇喜多軍と後に続いてくる。
(この戦いが終われば天下統一だ!)
中田軍は先陣を切り次々と島津軍を撃破していった。
どーーーーーーん!
どーーーーーーーん!
どーーーーーーーーーーん!
どっかーーーん
どっかーーーん
「ぐわああああ」
「足が・・・吹き飛んだ」
大砲の弾は地面に炸裂!
兵士は突撃をやめ散り散りになった。
「何事だ!」
戦場に響く大砲の音。
「島津軍が南蛮大砲を使用している模様です。」
くノ一の部隊から伝達がきた。
(島津軍、南蛮貿易により、新たな大砲を仕入れたか)
【フランキ砲】
日本で最初に伝来した大砲、国崩しとも言われる。
口径10cm 長さ約3m 青銅でできている。
巨大な砲弾と威力で江戸時代は本丸にも配置された。
大砲により左右に割れてしまった信長軍連合。
そこへ島津軍が一点集中押し寄せてきた。
(しまった、穿ち抜けの隙を与えてしまった。)
穿ち抜け≪うがちぬけ≫
槍と鉄砲の部隊が縦列で突撃を繰り返す。
前列のものが斬られようと殺されようと関係なく前へ突撃してくる。
「信長様が危ない!明智、三成本陣に引きかえすぞ!」
僕は馬に乗り、信長様の元へ急いだ。
◇◇◇
島津軍、当主、島津義久、弟、島津義弘は
本陣深くまで突撃戦法 穿ち抜け、後続の部隊は
捨てかまりにより兵力10000で死の特攻を仕掛けてきた。
激しい混戦が行われている中。
僕は信長様を探した。
「殿を信長様をお守りするのだ!」
僕は砂埃のまう戦場で信長様を見つけた。
パッーーーーン
一発の火縄銃が乾いた音とともに
なった。
そして、信長様は銃弾により腹を撃たれた。
騎馬にうずくまる信長様・・・
そんな、まさか、僕はスローモーションに呆然
目の前が真っ白に感じた。
血を吐く信長様を遠くに見た。
嘘だ・・・こんな所で終わってしまうのか。
◇◇◇
信長様が銃弾撃たれ馬の首に寄りかかっている。
本陣は混乱中。信長様の首をとろうと
島津軍は槍を構えた。
僕はクロスボウガンを両手に信長様のもとへ走りだした。
「くノ一の部隊、信長様のお命を護れ!」
くノ一の部隊は信長様を包囲している
島津軍に襲いかっかた。
信長様の周りには長男
織田 信忠様
宣教師から譲り受けた黒人奴隷
ヤスケ殿
が島津軍から信長様を護っている。
僕はクロスボウガンを撃ちつつ
信長様のもとへ駆け寄った。
嘘だ!!信長様は九州で死ぬわけがない。
何かの間違いだ!
「殿!!!ここから離脱しますぞ!」
「うぬ・・・・ぐっ・・」
馬から降ろし僕は信長様のお腹の
おびただしい血を布で拭き取って傷口をみた
銃弾は貫通している。
「装甲車部隊はまだか!」
「間もなく合流するかと」
傷で血管が破れて血液が血管外に出てしまっている。
このままでは出血性ショックしてしまう。
「中田、頼みがあ・・・る」
信長様は小さな声で呟いた。
「何でございますか!」
「信忠をた・・・」
ガクガクブルブル震え
信長様は僕の腕の中で死んだ。
死んでしまった。
天下統一目の前で
信長様は息絶えた。
僕はそれから記憶がないが
くノ一の部隊に抱えられ
放心状態のまま装甲車に乗せられた。
信長様の遺体とともに・・・
【黒人奴隷 ヤスケ(弥助)】
信長公記には黒人ヤスケについて記してある。
「彼の男、健やかに、器量なり。しかも強力、十の人に勝りたり」
ルイス・フロイスに謁見した際に信長がほしがり献上された黒人の奴隷。
肌の黒さを疑い、何度もお風呂で洗ったという。白くならず
ようやく黒人を認めた。
本能寺の変で二条城で織田信忠(信長の嫡男で世子)とともに明智軍と戦ったと書いてある
その後明智光秀に捕らえられたが解放されたという。
彼の行方を知る者はいない。