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【歴史ランキング1位達成】 累計331万1千PV 僕の戦国時代  作者: 虫松
僕の戦国時代外伝「宮本武蔵!復活 二刀流」

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最終話 最期の9回「表と裏の攻防 」

◇9回表(影の集団・最後の攻勢)

スコアは

剣豪ズ 影の集団

3―4。

まだ、逆転の望みはあった。


だが影の集団は、ここで全てを解放する。


影が増える。

火が走る。

分身、残像、結界。


忍術のオンパレード大洪水。


武蔵、マウンド。


もう肩は上がらない。

脚も重い。


それでも、投げる。


★カキィーン!


——打たれる。


ライナー。

内野を抜ける。


追加の一点。


さらに——

影分身の隙を突いたスクイズ。


二点目。


スコアボードが書き換わる。


剣豪ズ 影の集団

3 ― 6


球場が静まり返る。

忍者の一人が、低く言う。


「……これが、現実です」


武蔵は、何も言わない。


ただ、ボールを返し、ベンチへ戻る。


観客席の弥助が叫ぶ。


「シタヲ向クナ!!

マダダ!!

野球ハ終ワってネぇ!!!」


◆9回裏(剣豪ズ・最終局面)

忍者側、勝利を確信。


だが、剣豪ズは、誰も諦めていなかった。


先頭、伊東一刀斎。


構えない。


バント。


完璧な内野ゴロ。


出塁。


槍の又兵衛。


フルスイングではない。


内野ゴロ。


だが


「俺の脚を、忘れるな」


セーフ。


一・二塁。


小次郎。


三振。


——だが。


捕手、落とす。


振り逃げ。


満塁。


球場、再び爆発。


弥助、叫び続ける。


「繋イダ!!全部、武蔵のタメダ!!!」


二アウト。


そして


打席に、宮本武蔵。


スコア

3点ビハインド

2アウト

満塁


カウント

3ボール


忍者投手、静かに言う。


「……終わりですね」


武蔵、バットを握る。


聞こえる声。


伊東一刀斎。

「無意識でいい」


佐々木小次郎。

「力で振らなくていい」


田中又兵衛。

「長さを信じろ」


柳生宗矩。

「仕組みは整った」


塚原卜伝。

短く。


「……打て」


そして——


観客席。


弥助、喉が裂けるほど叫ぶ。


「打てぇえええええええ!!!

武蔵ぃぃぃ!!!」


★最後の一球


忍者、全力。


影、火、結界。


合体忍術の集大成。


世界が歪む。


——だが。


武蔵は、剣を振らない。

忍術にも対抗しない。


ただ——


野球で、無心でバットを振った。


★カァァァァン!!!!


音が、すべてを切り裂く。


打球は高く。

遠く。


影を抜け、

火を越え、

結界を突き破る。


球はスタンドへ吸い込まれた。



逆転サヨナラ

満塁ホームラン。




スコアボードが書き換わる。


剣豪ズ 影の集団

7 ― 6

剣豪ズの勝利


「ゲームセット!」

審判の声で影の集団、静かに整列。


深く、一礼。


「……完敗です」


武蔵、バットを置く。


空を見上げる。


「剣じゃ、勝てねぇ戦もある」


仲間を見る。


伊東一刀斎。

佐々木小次郎。

田中又兵衛。

柳生宗矩。

塚原卜伝。

他チームメイト達


そして弥助。


「でも——」


微笑む。


「一緒なら、勝てる」


弥助、泣きながら叫ぶ。


「ソレが野球だぁぁぁ!!!」


弥助は、涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしながら、

拳を天に突き上げる。


「ナァァァァイス プレェェェイ!!!」


一拍、息を吸って——

喉が潰れるほど、もう一度。


「ナイスプレーだぁぁぁぁ!!!

THIS IS BASEBALL!!!」


声が、言葉が、国も時代も越えて、

球場を包む。


武蔵は、振り返らない。

ただ、少しだけ、肩をすくめた。


それが、返事だった。


これは、剣豪たち戦国後の物語。

そして

野球が、人を一つにした物語だった。


僕の戦国時代外伝「宮本武蔵!復活 二刀流」


==完結==

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