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【歴史ランキング1位達成】 累計331万1千PV 僕の戦国時代  作者: 虫松
第十部 関ケ原の戦い 前哨戦編

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第4話 ついてきました。

挑戦者 弥助


身の丈一八七糎。

黒人男性。

肌は炭のごとく黒く、

筋肉は鋼。

存在感は城壁。



剣豪 宮本武蔵


身の丈一七五糎。

黄色男性。

目はギョロギョロ、

体はゴリラ。

ただし中身は野生。


早朝。


誰もいない平原。

風だけが草をなでている。


弥助は金棒。

武蔵は巨大な日本刀。


二人は向かい合ったまま、

一歩も動かない。


その間に、


僕と石田三成が立つ。


「貴殿が勝ったら」


僕は宣言した。


「兵法師範として、一千石で召し抱える」


武蔵の目が、

一瞬ギラッと光る。


「……本当だな?」


「もちろん。 約束ですから」


(普通五百石だが、大剣豪の宮本武蔵なら安いもんだ)


石田三成が前に出る。


「では――

 お互い、礼!」


その瞬間。


ズバァァン!!


「うわぁぁ危ない!!」


僕の叫び声と同時に、武蔵の剛刀が

弥助の頭上を切り裂いた。


弥助、反射神経だけで

首を横にずらす。


ヒュンッ!!


毛一本分。


「ナニスンダヨ!!

 コノヤロォ!!

 アブネェジャネェカ!!」


怒る弥助。


武蔵は、刀を構えたまま言い放つ。


「礼をする前だろうが!

 隙を見せる方が悪い!!」


……え?


三成と僕、

同時に顔を見合わせる。


(人格者じゃない……)


タッタタタ


武蔵は後ろ向きに走り出す。

しかも全力。


金棒が届かない距離まで下がると、

腰から何かを取り出した。


石つぶて。


しかも大量。


「くらえ!! これぞ兵法!!石投げ流」


ビュッ!

ビュッ!

ビュッ!


「オイオイ!!オマエ!

 ケンデ、タタカウンジャ

 ナカッタノカヨーーー!!」


弥助、困惑。

金棒を振りかぶって


★カキーン!!


弥助、金棒で石を打ち返す。


「ホゲェェェ!!」


石はピッチャー返しの如く、

一直線に武蔵の額へ。


ゴン!!


武蔵、

白目をむいて後方へひっくり返る。


刀、宙を舞う。

石つぶて、顔面に食い込む。

足、ビクビク。


ドサァァン!!


「勝負あり!!

 勝者、弥助!!」


石田三成、

即座に手を上げる。


「オオオオオ!!

 オレガ!! サイキョウノ!!

 センシダァァ!!」


弥助、天に向かって雄叫び。


武蔵は大の字に倒れた。


鼻血。

口半開き。

片足だけピクピク。


(……剣豪?)


(卑怯なだけじゃん)


しばらくして。


武蔵、

「……う、うぅ……」と呻きながら目を覚ます。


起き上がろうとして、

すぐ転ぶ。


「……おかしい……

 今日は調子が悪かった……」


「ソレ、 マケタヒトノ

 イイワケ!」


弥助、即ツッコミ。


武蔵、ムッとする。


「貴様…… あれは兵法だ……

 勝つためなら何でもやる……」


「オレモウ カッタ」


沈黙。


「……」


武蔵、

プライドが粉々になった音がした。


しばらく地面を見つめた後、

ボソッと呟く。


「……弟子にしてくれ」


「イヤ」


即答。


「では……

 せめて…… そばにいさせてくれ……」


「ケッコウデス」


僕が断る。


「……勝つまで…… お前を倒すまで……

 離れぬ……」


結局、宮本武蔵は無視してついてきた。


刀を引きずり、

額にタンコブを作り、

石にやられた話を

何度も「なかったこと」にしながら。


こうして

最強(自称)剣豪・宮本武蔵は、

弥助の金棒一撃で、

ただの厄介な僕の居候になったのである。


_________________



【宮本武蔵 石ころにやられる伝説】


「拙者(武蔵のこと)も石にあたり、すねたちかね申故もうしゆえ、御目見にも祗候しこうつかまつらずそうろう


島原の乱で出兵した宮本武蔵ですが相手方の投げた石ころに当たり

大けがをして江戸にもどって来て書状にこのように書いています。


1対1の戦いでは負けなしの武蔵でしたが集団戦では

たいした武功をあげられなかったようですね。

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