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僕の戦国時代  作者: 虫松
第四章 甲信越地方編
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第五話 裏切らせました。

僕の作戦、釣り野伏せが成功して、武田軍は敗走した。

僕は織田軍、徳川軍と合流した。


「おめおめ、逃げ出して来たのか!」


「申し訳けございません伏兵がおり。」


「言い訳致すな!身の程を知れ!」

諏訪勝頼は初陣で顔に泥を塗られたような気持ちになった。


「これより織田軍に上翼突撃の陣しき突撃致す!」

汚名返上すべく武田軍は突撃指令をだした。


「勝頼どの、形勢が不利だと思ったら、必ず引き返してくだされ」

山本勘助は苦言した。しかし初陣の勝頼は冷静さを失っていた。


「真田殿、勝頼殿の援護をお頼み申す」

山本勘助は真田の忍者部隊とともに送り出した。


僕は馬防柵の内側より戦況をみていた。


うわぁあああ!!


長篠の戦い2回戦めが始まった。

結果は我が軍の大勝利で終わる。


突撃して来た武田騎馬部隊は穴に落ちはまっていき討ち死に。

鉄砲隊の銃弾の嵐に傷つき倒れていった。


ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!

ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!


絶え間なく銃弾の音が鳴り響く。

銃弾の威力は弓矢の2倍以上、近くで撃てば銃弾は貫通する。

馬の死骸は無残に横たわっていた。


「勝頼様!敵部隊、用意が

周到の為、突撃ままなりません。」


「うねぅっ!このまま敗走致すといいうのか!」


「冷静になりなされ勝頼殿、まだ我が軍は立て直せます。」

真田幸隆は諏訪勝頼をさとした。


「黙れ!我が騎馬隊は無敵の軍勢なるぞ!」

勝頼は騎馬に乗り走り出した。


(武田家は滅びるかもしれないな。我が真田家、生き残る道を探さなければ。)


戦国時代は自分の家がいかに生き残るか

真剣に考えなければ、一家は全て殺されても仕方ない時代であった。

切腹というのは、腹を切る代わりに家族を殺さないで欲しいという

意味もあった。


諏訪勝頼は銃弾の嵐の中、討ち死にした。


僕は真田家の使いのものと会うことになった。

寝返り、不戦どちらかの交渉だろ。


◇◇◇



武田軍、二十四人将に一人、真田幸隆は真田昌幸の父、その後真田幸村の祖父になる。

こちらとしては願ってもないチャンスである。

ぜひ寝返って欲しい。敵の陣形も知ってるし本物の武田信玄の顔も知っている人物である。


「武田に総攻撃を仕掛ける時期等お知らせ願いたい。」


「そちらの条件は何かな?」


「我が軍の将の命と及び家族の命の保証、現在の領地の保証をお願い申す。」


生き抜くって大変何だなぁ。つくづく思う運もあるよな。

関ヶ原の戦いだって。負けた大名の扱いは

雲泥の差酷いものである。うち首、領地没収、領地縮小、島流し、切腹。

時代は全く違うけど勝てば官軍とはよくいったものだ。


程よく寝返り交渉も終わったところで、武田軍へ総攻撃の準備に入った。

装甲車30車両ようやく活躍できるね。今まで馬防柵の内側で影を潜めていた。

悲しい軍団である。


「全軍、突撃いたせ!」

僕の中田軍は武田軍と北条軍の連合軍へ進撃した。


装甲車の前に武田騎馬部隊がほとんどいなくなった。武田軍、北条軍は

向かってくるものはなし。敗走していった。


「真田殿が寝返り!」

真田幸隆の軍が寝返ったことで武田軍はさらに混乱した。

織田軍、徳川軍、真田軍と斬り込んで行く中、装甲車部隊は進んで行く。


「武田信玄を討つ!」

僕は装甲車を武田本陣 風林火山の旗本へと進めた。

そして甲斐の虎は武田信玄。

本陣の真ん中の中央、椅子に腰掛け座っていた。


「我こそは中田玄白なり!」

僕は装甲車から降りて叫んだ。


本物なのか?僕の頭によぎる。


「見事な策略であった。」

椅子に座っている武田信玄は

鉄の軍配を僕に向けかざしてきた。


「人は城、人は石垣、人は掘。情けは味方、仇は敵なり。」


武田の軍将が本陣で討ち死にしていく戦場の中、

逃走もせずこちらに向かってくる武田信玄。

彼は本物だ!隣にいた山本勘助をくノ一がクナイでノドを掻っ切った。


血しぶきが上がり武田信玄にの頭上へ降りかかる。


「武田信玄!覚悟!」

僕はくノ一の部隊と突撃して武田信玄を三方向から槍で串刺しにした。

武田信玄は口から血を吐きだし。嗚咽を漏らした。


「我が夢ついえたか・・・」


武田信玄の辞世の句を思い出した。

「大ていは 地に任せて 肌骨好し 紅粉を塗らず 自ら風流」


此の世は、世相に任せるものだ。その中で、自分を見出して、死んで行く。

見せ掛けで、生きるな。生きるのは、本音で、生きることが、一番楽である。


武田信玄の考えはこの言葉に込められている。

「負けるはずがないと思っていた戦に負けたり、

滅びるはずがないと思っていた家が滅びたりすると、

人は皆、天命 (運) だという。


だが、わしは天命だとは思わない。

それは皆、やり方が悪かったからである。

やり方さえよくすれば、負けるはずがなかろう」(名将言行録)


死んだか甲斐の虎、武田信玄。

上杉謙信はこの知らせを聞き一人号泣したという。


甲斐の国(山梨県)は信長様の統治となった。


武田信玄は私も好きな武将ですので、死に際はいろいろ悩みましたが、皆さんの期待を裏切ってしまったかもしれません。スイマセンです。15年で天下統一する為、あっさりでした。

感想、指摘、誤字脱字ありますので教えて頂けると嬉しいです。

宜しくお願いします。

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