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僕の戦国時代  作者: 虫松
第四章 甲信越地方編
19/93

第四話  奇襲しました。

川での戦いで武田軍に勝利した。織田軍と徳川軍、連合軍。野戦築城の作戦を

実行する為、準備にとりかかった。

木を切り出し、バリケード のような馬防柵と穴を掘らなくてはならない。


鉄砲隊を伏兵として何名か潜ませないと。

この作戦で重要なのは相手にひたすら突撃してもらうことだ。

でないと折角作った馬防柵が役に立たなくなってしまう。


僕は武田軍の後方より奇襲をして武田軍をおびき寄せる役

を勝って出た。

複数の伏兵を逃走ルートに用意した。


戦国時代の戦術【釣り野伏せ】である。


【釣り野伏せ】

九州、島津家が得意とした戦法。茂みに中に多数の伏兵を隠しておき

先行の部隊が敵に当たったら、ひとまず退却。伏兵のいるエリア(場所)へ向かう。

そして一気に包囲して敵を殲滅する。


簡単な戦法のようだが。上手く負けないと敵に悟られてしまう為、

負け方に注意が必要である。


僕はくノ一部隊とクロスボウガン部隊で後方の山から迂回して長篠城の背後から

武田軍へ攻撃を仕掛けることとなった。


穴はどんどん掘られている。落とし穴みたいな感じです。

穴に落ちたら鉄砲隊、クロスボウガンの餌食です


柵も大量の生産中です。金網があれば持ち運びや設置が楽なのに。

よくガーデニング売り場とかに売ってるよね。

今は戦国時代であった、いやウッカリ。

そのうち作ってみるか。

武田軍を打ち破る為、着々と準備は始められていた。


◇◇◇


その頃、武田軍は援軍の北条軍と合流していた。


「これで我らの軍勢が相手を上回りました。」

山本勘助は喜んでいた。


「次こそは決着をつけてくれようぞ!武田騎馬隊先陣を来れ!」

武田信玄はイライラしていた。追撃隊が全滅した為だ。


「私めに先陣仕りたい。」

後に武田二十四人将となる諏訪勝頼が口火をきった。


「勝頼!このいくさで名を残すがよい」

諏訪勝頼は武田信玄の息子にあたる。

勝頼は初陣となる。後の武田勝頼である。


「必ずや武功をあげてみせます。」


穴も堀り終わり馬防柵もでき終わった2ヵ月後、僕は奇襲を

かけるべく、山登りを始めた。


◇◇◇



僕は武田軍に奇襲をかけるべく、山を登り迂回して背面をつく形となった。

武田軍が座り込み、釜炊きをしている。


戦国時代の戦場での食事は豪華になる。


米は玄米から白米に味噌汁の味噌も糖味噌から栄養価の高い大豆味噌へと

変わる。死に行くものへの最後のご奉仕といったところか。


(食事中申し訳ないけど、奇襲にはもってこいの状況だ)


「くノ一とクロスボウガン部隊でこれより本陣へ突撃する!」


うわぁあああ!


山の茂みより一斉に飛び出した。中田軍の奇襲部隊。

油断していた武田軍は背中をみせ逃走する形となった。

背中からどんどんクロスボウガンに矢を放つ。


「織田軍が奇襲をかけて参りました!」


「卑怯者め!成敗してくれるわ!」


武田軍の軍将が兵をひきつれ、僕のほうへ向かってきた。

来た来たぁー。こっちですよー。

みんなおいでよ僕たちの伏兵パラダイスへ。


僕は撤退しつつ相手に矢を放った。いいぞ!

ついてこい、ついてこい。



・・・・・・


・・・・・・


・・・・・いない。おい!マジかよ!!


何処に伏兵置いていたっけ?

僕は森の茂みの中で迷子になった。


(まずいぞ。思い出すんだ。何処に伏兵を潜ませていたか)


カサカサカサ

森林の風が気持ちいね。

っておいおい


森は静まり返っている。

そりゃそうだ伏兵なんだから。

声とか立てちゃ意味がない。


武田軍の声がする。

「おい!いたか!」


「こっちにはいないぞ!」


僕の周りには5人のくノ一がいたがあとはバラバラになってしまった。


「おい!いたぞ!」


「ぐわぁあああ!」


中田軍の誰かが殺されたみたいだ。

やばい!どうしよう。

援軍はこないし絶望的な状況だ。


「敵将が!いたぞ!見つけました!」


ついに僕は見つかった。

( ̄◇ ̄;)

僕はこんな山奥で死ぬのか。


じりじりと武田軍の足軽が武器を振り上げこちらに集結してくる。

(ここまでか、自害はしたくないけど、

刺殺されて首を取られて晒し者にされて・・・)

僕は覚悟を決めた・・・・


「敵将を討ち死とれーー」


うわぁあああ!!


ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!

ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!


茂みに隠れていた中田軍の鉄砲隊が武田軍に一斉に連射し始めた。


嘘、伏兵部隊、こんな近くにいたの、早く声をかけてよ。


「殿、お見事な釣り野伏でございました。」

伏兵の中から明智くんが声をかけて来た。


「うん、なかなかなもんだろう・・・・」

僕はションベンを少しちびりながら答えた。

死ぬかと思った。


どちらが罠を仕掛けてるんだか。




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