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【歴史ランキング1位達成】 累計328万4千PV 僕の戦国時代  作者: 虫松
第七部 中国地方・九州地方編

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第7話 九州攻めしました。

信長軍が来る前に大友軍と島津家の間で戦争があった。


豊前・豊後の戦い


筑前での戦は、すでに「前哨戦」などではなかった。

岩屋城は落ち、宝光山城も血に染まった。

島津は勝ったが、死体の山を築いての勝利だった。


それでも島津は止まらなかった。


立花宗茂。

後に「東に本多忠勝、西に立花宗茂あり」と称される猛将。


その立山城だけは、

島津三万五千をもってしても、落ちなかった。


調略も通じぬ。

恐怖も効かぬ。


島津は悟った。


「ならば、北は捨てる」


守るべきは、薩摩。

殺すべきは、織田。



◇◇◇


信長連合軍、九州上陸

毛利、小早川、宇喜多。

そして大友。


総勢十万。


数だけ見れば、

勝負にならぬはずの戦だった。


奪われた岩屋城、宝光山城を奪還。

戦況は、こちらが押していた。


その時―島津が、来た。


「突撃!突撃せよ!!」


叫び声は、怒号ではない。


命令だった。


恐怖も、逡巡もない。


矢が降ろうが、

鉄砲玉が飛ぼうが、

止まらない。


ただ一直線に敵の首を取りに来る。


穿ち抜け《うがちぬけ》

縦列。

前が倒れれば、次が出る。

次が倒れれば、また次。


命は弾。

身体は矢。


装甲も、陣形も、意味をなさない。



「装甲車部隊、前へ!」

「カタパルト、援護!」

「槍衾、続け!」


最初は、押し返せていた。


だが鬼の島津軍は、数で止まらない。


死を恐れぬ突撃が、恐怖を知らぬ連続が、

兵の心を折った。


逃げる。

崩れる。

踏み潰される。


盾が砕ける


「盾の部隊!前へ!」


最後の線。


だが


「うわあああああああ!!」


盾を蹴り飛ばし、

盾の上から斬り込み、

盾ごと人を殺す。


回り込まれた中田軍の盾兵は、

逃げ場を失い、


斬られ、

殴られ、

踏み殺された。


最終防衛線

突破。


島津の槍先が、

俺の目の前にあった。


くノ一部隊が構える。


だが分かっていた。


ここで戦えば、死ぬ。


「撤退!煙幕を張れ!」


白煙。

視界が消える。


混乱する島津兵。


俺は装甲車に飛び乗り、

生き恥を晒して逃げた。


戸次川の悪夢

川を渡る信長連合軍。


その瞬間

伏せていた島津が、立ち上がった。


渡り切ったところを、

一斉急襲。


二千。

有力武将。

名も、地位も、関係ない。


流されたのは血だった。

鬼は止まらない。


勢いに乗った島津は、

信長の軍を九州から叩き出した。


◇◇◇◇◇


敗走の夜。

僕は、震えていた。


恐怖だ。

武者震いなどではない。


「正面から、命を捨てて来る相手にはこちらも、発想を捨てねば勝てぬ」


突撃には、走る地面が必要だ。


ならば、その地面を、裏切らせればいい。


この戦いにより僕は新たな武器の開発に乗り出した。


地雷の開発である。


突撃するのには地面を全速力で走らなくてはならない。

この動きを封じてしまえば勝てるはず。

踏んだら爆発する爆弾、地雷の開発を僕は進める。


踏み出した瞬間、死が来る戦場を作る。

剣でも、槍でもない。


走れぬ戦場。

突撃できぬ大地。


鬼を止めるには、

鬼より卑怯になるしかない。


それは、踏んだ者だけを殺す、

沈黙の兵器だった。

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