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【歴史ランキング1位達成】 累計327万9千PV 僕の戦国時代  作者: 虫松
第七部 中国地方・九州地方編

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第6話 兜の緒をしめました。

織田家・九州攻め軍法会議

天幕。雨上がりの湿った空気


九州。

天下統一の、最後の山。

関東では徳川と織田が北条を締め上げている。

ここを押さえれば、天下は閉じる。


重い沈黙の中、

上座で信長が足を投げ出し、杯を鳴らした。


織田信長

「おい、よー聞けや。

 今から話すこと、寝ぼけとる奴は首洗っとけ」


一同、背筋が伸びる。


「九州じゃと? 島津が強ぇ? はん、だから何だて」


「強ぇ相手見て腰引いとるようじゃ、

 天下なんぞ夢のまた夢だわ、たわけが」


地図を指で叩く。

「島津は命捨てて突っ込んでくる?

 上等だがや。

 ほんなもん、犬が歯むき出しで噛みついてくるのと変わらんわ」


信長は、ゆっくり秀吉を見る。


「……おい、猿」


秀吉、即座に平伏。


「おどれ、また水攻めだの、兵糧だの、 細けぇ算段並べとるが」


「遅ぇんだわ」


秀吉が口を開こうとする。


「黙っとれ。 おどれはな、

 賢そうに見せとる時が一番信用ならん」


「ええか? 今回は“囲って干す”んじゃねぇ。

 動かして、噛ませて、潰す」


「分かったら、 その百姓根性で走り回れ。

 考えるな、使われろ」


秀吉、汗だくで頭を下げる。


「は、ははっ……!」


信長、吐き捨てる。


「……使えるから置いとるだけだでな」


今度は、視線が僕に移る。


「……で、玄白」


僕が、静かに一礼。


「おどれ、 島津の戦法、綺麗に整理しとるなぁ」


一瞬、褒めたかに見せて。


「頭で戦をやる癖、まだ抜けとらん」


僕は、息を呑む。


「島津はな、 理屈通じる相手ちゃう」


「“こう来るはず”“こう動くべき”」


「そんなん考えとる間に、斬られて終わりだわ」


身を乗り出す。


「おどれは、 賢すぎて、遅い」


「今回は、 ワシの影になって動け」


低く。


「前に出るな。 出たら、折る」


僕は、無言で頭を下げる。


信長は立ち上がり、全軍に向かって声を張る。


「島津義久、義弘。 聞いとるか」


「一刀両断? 二の太刀いらず?」


笑い声。


「一発芸か、貴様らは」


「命捨てる覚悟が誇り? 結構だわ」


「ワシはな、 命を使って国を取る」


「死にたい奴から前に出ろ。

 生きたい奴は、ワシについて来い」


拳を振り下ろす。


「薩摩はな、燃えるためにあるんじゃねぇ」


「踏まれるためにある」


「九州は天下統一への最後の踏み石だわ」


「行くぞ。 終わらせに行くがや」


そして、兜の緒を締めた。

天幕の外で、陣太鼓が鳴る。


そして軍議は終わり、

九州への進軍命令が下された。


___________________


島津家は戦略家としても優れています。


【釣り野伏せ《つりのぶせ》】

以前にも紹介した伏兵の戦法

わざと負けて伏兵がいるところまで誘導

敵を殲滅する。

この戦法で島津家は兵力10倍もの相手にも勝ってきた。


【捨てがまり】

必ず死ぬの意味。かまりは伏兵をさす。

追撃してくる敵をくい止める。

残された兵は死ぬまで戦う。捨て身の戦法


【穿ち抜け】《うがちぬけ》

縦列で突撃、前列が倒れると後列のものが

穴を埋め前列に出て突撃する。中央突破の戦法

弓矢の先のような陣形で

鉄砲を持つ者が外を固める

中は槍を持った者が並び

鉄砲隊と槍を持った兵が突撃して

一気に敵大将の首をとる。


示顕流、九州男児の彼らは一刀両断の剣こそが

最強だと思っています。二の太刀いらず。

全身全霊で一刀目を振り下ろします。


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