第二話 念じました。
石山本願寺の当主、本願寺顕如は本願寺11世法主、武家の勢力に反抗して、
日本各地で一向宗門徒の一揆を起こしていた。
キリスト教を自由に布教する織田信長を仏敵と罵り
徹底交戦を続けている。現在の大阪区大阪市中央区、大阪城あたり
紀伊雑賀党の鈴木一族は本願寺より派遣され
鳥越城を築いて、一向宗門徒と雑賀党鉄砲隊を組織していた。
柴田勝家さん、羽柴秀吉さん、前田利家さん率いる信長の軍は鈴木重秀の
鉄砲集団に苦戦していた。
宗教教団によって固められた集団は、死を恐れず、信長軍に向かってきた。
極楽浄土がその先にあるが如く。
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ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!
ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!
鈴木重秀の組み撃ち鉄砲の連撃の銃声が鳴り響く。
「鉄砲隊の銃弾が止まりません。我が軍は近づくこともままなりません。」
「何か策はないものか!」
信長軍は突撃しては、無数の銃弾に殺される。雑賀党、鉄砲集団に手をやいていた。
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ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!
ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!ぱんぱん!
「奴らめ!どれだけ銃を持っているのだ!」
境港の近い石山本願寺はお布施や周辺国からの援助金(反信長勢力)による
豊富な軍資金があり、火縄銃や火薬を南蛮貿易により大量に輸入していた。
紀伊の豪族、鈴木一族は雑賀党を率いて本願寺に傭兵されていた。
「鉄砲集団、雑賀党の乱撃!連撃!誰にもとめることはできない。」
銃弾に倒れていく信長軍をみてほくそ笑んだ鈴木重秀
「一向宗門徒達よ槍衾を組んで信長軍を追い出せ!」
うおぉおおおおおお
鳥越城から、一向宗門徒が突撃してきた。
戦は石山本願寺率いる一向宗門の軍と
鈴木家、雑賀党の連合軍が圧倒的に有利であった。
揺らめく炎の中に薪を投入し願いをこめ、お経を唱える。
(信長め地獄に落ちるがよい!我ら浄土真宗、死ぬまで戦うのみ)
本願寺顕如は仏に祈った。
◇◇◇
僕は信長様に忍者との請負契約が終わった事を伝えた。期間は1年だって。
長すぎるよ。そんな簡単にはできない仕事、何だって。僕は次の日には
すぐやってくれる忍者版ゴル○30を一番に想像してたので少しガッカリした。
清洲同盟から1年後
徳川家康の嫡子、竹千代(信安)へ信長様の娘、五徳が嫁にいきました。
はい、トツギーノ
僕は北近江の豪族、浅井家の同盟の準備に取り掛かった。
信長様の妹、お市の方様が浅井長政へ嫁ぎます。トツギーノ
これで浅井家と繋がりの深い越前の浅倉家には当分の間、
攻めこめませんが本願寺一向宗門徒達を一掃するには仕方のない流れです。
そんなに沢山、兵力を分散して戦えません。
お市の方様、信長様に似て凛々しい感じです。お美しい姫様って感じです。
近づくな俗物が!みたいなオーラでてます。
浅倉、浅井との不戦の誓いができたわけです。まぁ信長様10年後くらいに
時効じゃみたいに、あっさり破りますけどね。
この時代は恋愛結婚ではなく政略結婚だったんです。
木下藤吉郎さん(後の豊臣秀吉)は、寧々さん(高台院)と、珍しく恋愛結婚しました。
伊賀忍者との契約11ヶ月後
石山本願寺の領地
鳥越城内
鈴木重秀は爺やと女中が運んできた玄米と沢庵、梅干しを食べていた。
「信長の軍はまだ諦めないのか、この戦、何年続くかの」
「毛利水軍の援助があれば我ら負けるはずがございません。」
「まぁ、そうであろうな・・・」
(もうすぐ1年が経つな、我々が信長から勝利するのも、苦労しそうじゃ)
「失礼、致します。」
女中は配膳が済むと、お辞儀をして部屋を後にした。
鈴木重秀は女中の後ろ姿を見送った。
「あの女中なかなか、よく働いてくれる。」
「はい。何でも信長に滅ぼされた、六角家のゆかりあるものらしく
信長に一死報いたいとの事で、一向宗門徒に1年ほど前に入信した
ようでございます。」
隣にいた爺やは話した。
「うむ、気立てが良い、いずれ我が部下の嫁に・・・・・うっっ」
「どうかされましたか?!鈴木様!誰か!誰か!うっ!!」
しかし、城内は誰もいないらしく、辺りは静まり返っていた。
「体が、う、ごー、か、な」
鈴木重秀は薄れゆく意識なかで天井の板が開き、覆面をした男が
数人降りて来るのボンヤリみた。
隣にいた爺やはスルスルと首を天井に吊るされ死んでいた。
(お命頂戴致す)
ザック!斬!
伊賀の忍者部隊は鈴木重秀を暗殺した。