生まれてきてくれて、ありがとうね。
生まれてきてくれて
ありがとうね。
今まで何度も見つめた君の横顔
脳裏に今でも鮮明に浮かぶ。
生まれてきてくれて
ありがとうね。
何度も何度も口に出したその言葉が
まだ心の中で繰り返される。
ありがとう。
本当にありがとうね。
生まれてきてくれて
ありがとう。
君がこの世界に生まれてきた。
その事実だけで私は強くなれた。
はっきりと浮かぶ君の横顔。
囁くように聞こえる君の声。
まだ肌に染み付いている君の温もり。
生まれてきてくれて
ありがとうね。
繰り返すその言葉。
なんて言えば伝わるのかな。
言いたいことがありすぎて
上手く喋れないよ。
あぁ、本当に。
情けないね、私ったら。
伝えたいこといっぱいあるはずなのに
やっぱり出てくるのはあの言葉。
生まれてきてくれて
ありがとうね。
まだ言いたいことはいっぱいあるんだけど。
君がお喋りさんを嫌いなこと知っているから
あんまり多くは語れないな。
君に嫌われちゃうのは
なによりも嫌だから
もう帰ることにするよ。
ごめんね、情けなくて。
言いたいことすら、ろくにまとめられないよ。
また来年、来るからね。
来年はもっと頼り甲斐のある私を
見せられたらいいんだけどな。
じゃあ、また来年ね。