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スローライフはもうあきた~錬金術と古代技術を組み合わせて誰にもできないことをする~  作者: まいぷろ
第10章:石板が導く領地の夜明け

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55.商いの神と新たな技術

1ヶ月間のグロリア村への出張を終え、エテルナ村の自宅に戻ったアレンは、ひさしぶりに自宅で午後のひとときを過ごしていた。

そのとき、扉をノックする音が聞こえた。


「アレンさん、いらっしゃいますか?」


アレンが扉を開けると、商人のカレンが満面の笑みで立っていた。

「ちょっといいですか?」


アレンはカレンを中へ招き入れると、彼女は興奮した様子で話し始めた。

「うちの店、最近、王都の商会とも取引を始めたんです。向こうの連中が魔石を欲しがっていてね。本当にちっぽけな、大きさのものでも、飛ぶように売れるんですよ」


そう言って、カレンはカバンから石板を取り出し、アレンに見せた。

「それで、メルちゃんに相談したら、アレンさんに話をしに行くといいって言うんです。だから、こうして来たんです」


アレンは興味深そうに、カレンの石板に目を向けた。


「メルちゃん?」

アレンの声を聞いて、石板は男性の声で話しだした。

「アレン様、はじめましてメルクリウスと申します。以後お見知りおきを」


石板の名前を「商いの神様」から取ったとは、いかにもカレンらしいとアレンは思った。


アレンは少し気になる事があったので、今日答えるのは控えることにした。


話が途切れたタイミングで、カレンはにこやかに言った。

「アレンさん。私の店で新しいケーキを作ったんです。今度、ご一緒にどうですか?」


考え事をしていたアレンは「ぜひ」と答えた。


カレンはその返事に満足したようで、満面の笑みでアレンの家を後にした。


アレンは一人になると、改めて自分の石板「アイ」に問いかけた。

「アイ、カレンさんの話。どういった話かわかる?」


アイは即座に答えた。

「はい。魔石は、空気中の魔素が集まって結晶化したものです。この原理を応用すれば、人工的に生成することは難しくありません」


人工的に魔石を作る?

現代世界にそのような技術は存在すらしない。


アイはさらに説明を続けた。

「魔素は、魔物が多く生息する『魔の森』のような場所では、濃度が高くなります。そこで空気を集め、圧縮する機械を作れば、さらに効率的に魔石を生成できるでしょう。しかし、その技術は世界に混乱をもたらすかもしれません」


「この魔素は、この近くの『魔の森』のような場所では、より濃度が高くなります。そこで空気を集め、圧縮する機械を作れば、効率的に魔石を生成できます」

ここまでは素晴らしい話だと思っていたが、アイは最後に付け加えた。


「しかし、この技術を使って魔石を生み出せば、戦争の火種になる可能性があります」

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