表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サウザンド ローズ ~転生侍女は、推しカプの尊さを語りたい~【番外編16「『時のはざま書店』にようこそ」完結☆】  作者: 壱邑なお


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/155

侍女の日記14

◇◇◇

 こんばんは、ユナです!

 いやーっ、久々に、怒涛どとうの一日でした……お疲れ様、わたし。(しみじみ)


『悪役令嬢』の叫び声を聞きつけて、仮縫かりぬいドレスのまま、奥方の間を飛び出して行ったお嬢様。

 後を追う時とっさに、『シャーロット様専用短剣ケース』(仕立て屋さんからプレゼントされたばかりの、ヘア村の革細工職人作品)をつかんだわたし、グッジョブ!


 客用寝室に飛び込んだ後は、『残念イケメンなロリコン侵入犯』(←誤解)を目の前に、怒りMAX状態な、お嬢様とわたしの連携れんけいプレーで、無事にアナベラ救出を成功。

 廊下でのベティとアナベラの、ほっこりシーンに、心の中で拍手を送った後……判明した、まさかの犯人の正体。

 しかも、ウィルフレッド様の弟君って……思い切り『攻略対象者』でした!(ガーン)


 ヒューバート・ヘアのモデル(推定)は――人類史上最強(と言っても過言ではない)ビジュアルの持ち主で、その超絶イケメンな外見とは裏腹に、スマホの機能やSNSにうとく、誰よりも睡眠を愛する、おじいちゃんな中の人との――ギャップの激しさが人気の、5番目に年長のメンバー。


 婚約者との仲をアナベラに邪魔され、傷心のシャーロット様に、そっと『詩集』をプレゼントしたり、裏庭の木のうろを使って、手紙をやり取りしたり……いつしか、心を通わせる二人。

 ウィルフレッド様と破談になって、狼城に帰るシャーロット様に、『これからもお手紙を、お送りしていいですか?』と、文通を申し込む……なんとも奥ゆかしい、エンディングが、

『……噓でしょ? まだ、文通したりないの⁉』

『この二人、付き合うまで、50年位かかるんじゃ?』

 と物議ぶつぎをかもした……さすがの、おじいちゃんルート。

 まぁ、こちらの世界では、ウィルフレッド様ルートが、何の支障ししょうもなく、進行中ですから……詩集も文通も、出番なし! ですけど!(鼻息)


 そうそう、ヒューバート様がどうして、アナベラの寝室で寝ていたのか?と言う謎は……

 首都の大学で寮生活を、楽しんでいる弟君が、試験休みに帰省する友達に『通り道だから、馬車で送るよ』と誘われて、数年ぶりに兎穴に帰宅。


 馬車に揺られて、激しい睡魔すいまに襲われたまま、ふら~っと屋敷に入り、たまたま誰にも見られずに階段を昇り、3階の自分の部屋と勘違いして、2階の客用寝室(位置的に同じ)のベッドにダイブ、すや~っと夢の中に。

 そこに運悪く、戻って来たアナベラに、『不審者(ふしんしゃ)発見!』されちゃったらしい。


 たまたま従僕たちも、ヒューバート様の留守中に、雇われた人ばかりで――ミスター・アンダーソンがいなかったら、監獄かんごく送りになってるとこでした。


 まぁ、終われ良ければすべて良し。

『悪役令嬢』も、だいぶ心を開いて来たし。

ウィルフレッド様からも、そろそろ連絡が来るだろうし。


 そういえばミック……元気で、干物食べてるかな?

 こっちはひとりでも、全然大丈夫だよー! どんとこい!

 

 ギューッと、お嬢様に貰った、テディベアを抱き締めて、パワー注入……明日も頑張るぞー!

 おやすみなさい。


(ユナの日記より)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ