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サウザンド ローズ ~転生侍女は、推しカプの尊さを語りたい~【番外編16「『時のはざま書店』にようこそ」完結☆】  作者: 壱邑なお


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2章 エピローグ

 お茶会と晩餐ばんさんの後

 お嬢様の寝支度ねじたくを、お手伝いしているときに


「そういえば――ジェル兄様から頂いたお土産、まだ開けてなかったわね!」

「あっ、忘れてました!」

 ジェラルド様がむぞうさに、上着の内ポケットから取り出して、渡してくれた、二人おそろいの小さな箱。


「何かしら……チョコか、キャンディ?」

「ストランドで流行りの、珍しいお菓子かも――ですね!」

 わくわくと、キレイな包み紙を開き、小さな箱のふたを開けると

 中から現れたのは、可愛い瓶に入った、すみれの香りのボディコロン。


「ユナ、大変だわ……」

「これは、一大事ですね――お嬢様」

「「ジェル兄様(ジェラルド様)のお土産が、食べ物じゃないなんて……!!」」



「まさかあの、ジェラルド様が……こんなオシャレお土産を、おひとりで買いに行かれたと?」

「まさかそんな、天変地異てんぺんちいの前ぶれ……あっ!」

 ぽんっと、手を合わせたお嬢様が

「きっと、先生だわ――ヴァイオレット先生!」

 3年前まで、シャーロット様の家庭教師ガヴァネスをしていた、ヴァイオレット・シープ先生の名前を上げた。



「いきなりジェル兄様に、『バッスル下着を買ってきて』なんて、お願い出来ないでしょう?」

 まず初めに首都にある、ウルフ公爵家御用達(ごようたし)の仕立て屋に、『バッスル』を注文。


「それを今、ストランドの学校で教えてらっしゃる先生に、取りに行っていただいたの」

 そしてその包みを、ジェラルド様が泊まっていたホテルのティールームで、手渡した……という流れ。


「さすがお嬢様……完璧な作戦です!」

「作戦て――ただ、仕立て屋と学校とホテル、三か所に、電報を打っただけよ」

 ほんのり愛らしく、頬を染めたお嬢様……ソーソースウィート。

 ここには、ツッコミを入れるミックがいないので、思う存分たんのうしてから


「では先生がジェラルド様を、『フレグランスグッズのお店』に、案内してくださったんですね!」

「『年頃のレディたちに、お菓子のお土産なんて、ノーグッドです……!』って、びしばしアドバイスしてくださったに、違いないわ」

「目に浮かびます……」



 黙ってらっしゃると、楚々(そそ)とした美人さんなのに、教育熱心でガッツがあって、

『どんな職業でも万人ばんにんに、学ぶ権利があります!』

 って、わたしにも、色々な知識を教えてくれた。

「結婚式で、お会いするのが楽しみですね?」

「ええ――お話したいこと、たくさんあるわ!」


 明日から、ウェディングドレスの仮縫いも再開するし。

 あとは、結婚式を待つのみ……って――後まだ2人、攻略対象者が!(←デジャヴ)



 それはまた、次の機会に。




(ユナの日記より)


2章完結しました。

拙いお話ですが、読んでくださって、本当にありがとうございます。

ブックマークや評価(ページ下部の☆☆☆☆☆)も、よろしくお願いいたします。

感想も、お待ちしてます。

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― 新着の感想 ―
[一言] ジェル兄様が女性向けのかわいいお店でボディコロン買ってる姿を想像すると、脳から良い成分が分泌されました。ありがとうございます( 〃▽〃) ケネスさん、良いキャラしてますね。献立内容でご機嫌…
[良い点] 人々の中心にシャーロットとウィルフレッドの恋模様があり、そのサブキャラクターであるはずの侍女を主人公にしている点が興味深かったです。 転生者であるユナは、乙女ゲームゆえに過去や未来の出来…
2023/02/15 22:26 退会済み
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