侍女の日記3
◇◇◇
いやはや……今日も、怒涛の一日でした。
お久しぶり、ユナです!
まずは――広間での一幕。
ウィルフレッド様……ジェラシーの嵐でしたね!
元々ゲームのキャラ設定に、『嫉妬深い一面も』との説明が、ある位ですから。
でもそれも、シャーロット様激ラブ! ゆえなんです‼
まぁ、その辺はまだ……お嬢様には一ミリも、伝わってない訳ですけど。(遠い目)
それにしても、ジェラルド様の安定感。
どこにいても、いついかなる時も、変わらない自分を持っている男子って……ポイント高くないですか?
あの食いしん坊キャラも――私的には、高得点なんですけど(笑)
でも、その後ですよ!
温室の薔薇園、ガゼボ、キャロットケーキ、そして誤解からーの、手にキス(未遂)。
さらに、子ウサギを抱っこする、シャーロット様の愛らしさに加えて……
『昔出会ってましたフラグ』‼
……はぁ~、乙女センサー振り切れましたわ!
そういえば、『キス未遂事件』で、気になる事が。
お嬢様のお昼寝中、温室の外側を探してみたら、カチカチのエンドウ豆が一粒、落ちているのを発見。
ちょうど、ウィルフレッド様が座っていた、席の横辺り。
あの『ピシッ!』って音の正体は、これか!
『船の上なんて、何も娯楽がないから、固くて食べられない豆を、指先の力だけで弾いて、的に当てて遊ぶんだ』
って、ジェラルド様が前に、やって見せてくれたっけ。
『俺の大事な妹(の手)にキスなんて、百年早い!』
って、事ですか?
それはそれで、萌える……‼
わたしも、兎カゴに勘違いしたお嬢様が、隠した短剣を出すのを、あわてて止めたけど。
奥方の間に戻る途中で、
「ユナは、カゴの中にいるのが子ウサギだって、知ってたの?」
と不思議そうに聞かれて。
『もちろん、知ってました! 大好きなエピです!!』と、心の中で叫びながら。
「いえいえ、まさか! ただ、それまであんなに、お嬢様の体調を心配されて、『心から大切に思ってます』と言ってらした、ウィルフレッド様が……危険な物を持ち込むなんて、とても思えなくて」
「『心から大切に』?……そ、そんな事、おっしゃってなかったけど!? わたくしの事、からかってばかりで!」
「そうでしたか? わたしには、そう聞こえましたけど?」
にっこり返したら、
真っ赤になった頬を両手で押さえて、うつむいちゃったシャーロット様……可愛かったな~‼(眼福 眼福)
奥方の間に戻って、おばあちゃんの昔話からも、『夢の王子様=ウィルフレッド様』を確信して……ぽわ~ってなってるのも、めちゃめちゃ愛らしかったー!!
しかも! ベッドの天蓋とカーテン、そして掛け布団で、『出会った日の野原』を再現していた、ウィルフレッド様。
なんたる乙女――いえ、可愛いですよね!?
あー……早く、続きプレイしたい――じゃなくて、明日も全力で、『ウィルフレッドルート』をサポートします!
そーいえば……兎カゴを持ってきた、あの従者。
(ちなみに、従者=主人付の従僕)
実はあの人も、『攻略対象者』なんです。
でもなーんか、ゲームのキャラとも、元のメンバーとも、イメージが違うというか。
う~ん……謎。
気になるけどとりあえず、今日はここまで……
おやすみなさい。
(ユナの日記より)




