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サウザンド ローズ ~転生侍女は、推しカプの尊さを語りたい~【番外編16「『時のはざま書店』にようこそ」完結☆】  作者: 壱邑なお


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侍女の日記3

◇◇◇

 いやはや……今日も、怒涛どとうの一日でした。

 お久しぶり、ユナです!


 まずは――広間での一幕。

 ウィルフレッド様……ジェラシーの嵐でしたね! 

 元々ゲームのキャラ設定に、『嫉妬深い一面も』との説明が、ある位ですから。

 でもそれも、シャーロット様激ラブ! ゆえなんです‼

 まぁ、その辺はまだ……お嬢様には一ミリも、伝わってない訳ですけど。(遠い目)


 それにしても、ジェラルド様の安定感。

 どこにいても、いついかなる時も、変わらない自分を持っている男子って……ポイント高くないですか? 

 あの食いしん坊キャラも――私的には、高得点なんですけど(笑)


 でも、その後ですよ!

 温室の薔薇園、ガゼボ、キャロットケーキ、そして誤解からーの、手にキス(未遂)。

 さらに、子ウサギを抱っこする、シャーロット様の愛らしさに加えて……

『昔出会ってましたフラグ』‼

 ……はぁ~、乙女センサー振り切れましたわ!



 そういえば、『キス未遂事件』で、気になる事が。

 お嬢様のお昼寝中、温室の外側を探してみたら、カチカチのエンドウ豆が一粒、落ちているのを発見。

 ちょうど、ウィルフレッド様が座っていた、席の横辺り。

 あの『ピシッ!』って音の正体は、これか!


『船の上なんて、何も娯楽がないから、固くて食べられない豆を、指先の力だけで弾いて、的に当てて遊ぶんだ』

 って、ジェラルド様が前に、やって見せてくれたっけ。


『俺の大事な妹(の手)にキスなんて、百年早い!』

 って、事ですか? 

 それはそれで、萌える……‼



 わたしも、兎カゴに勘違いしたお嬢様が、隠した短剣を出すのを、あわてて止めたけど。

 奥方の間に戻る途中で、

「ユナは、カゴの中にいるのが子ウサギだって、知ってたの?」

 と不思議そうに聞かれて。


『もちろん、知ってました! 大好きなエピです!!』と、心の中で叫びながら。

「いえいえ、まさか! ただ、それまであんなに、お嬢様の体調を心配されて、『心から大切に思ってます』と言ってらした、ウィルフレッド様が……危険な物を持ち込むなんて、とても思えなくて」


「『心から大切に』?……そ、そんな事、おっしゃってなかったけど!?  わたくしの事、からかってばかりで!」

「そうでしたか? わたしには、そう聞こえましたけど?」

 にっこり返したら、

 真っ赤になった頬を両手で押さえて、うつむいちゃったシャーロット様……可愛かったな~‼(眼福 眼福)



 奥方の間に戻って、おばあちゃんの昔話からも、『夢の王子様=ウィルフレッド様』を確信して……ぽわ~ってなってるのも、めちゃめちゃ愛らしかったー!!

 しかも! ベッドの天蓋てんがいとカーテン、そして掛け布団で、『出会った日の野原』を再現していた、ウィルフレッド様。

 なんたる乙女――いえ、可愛いですよね!?


 あー……早く、続きプレイしたい――じゃなくて、明日も全力で、『ウィルフレッドルート』をサポートします!



 そーいえば……兎カゴを持ってきた、あの従者じゅうしゃ

(ちなみに、従者=主人付の従僕)

 実はあの人も、『攻略対象者』なんです。

 でもなーんか、ゲームのキャラとも、元のメンバーとも、イメージが違うというか。

 う~ん……謎。


 気になるけどとりあえず、今日はここまで……

 おやすみなさい。



(ユナの日記より)


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― 新着の感想 ―
[良い点] ユナはんの妄想が捗ってて何より(っω<`。)笑
[良い点] 時々入ってくるユナの日記がノリが良くて楽しいです。 『昔出会ってましたフラグ』、そこから相手を意識し始めるのがいいですね。 [一言] またゆっくり続きを読ませていただきます!
[良い点] ここまで拝読させて頂きました。 シャーロットとウィルフレッドの関係はどうなっていくのか? とても気になります。 ユナの日記面白いですね!趣味がダダ漏れで! 日記がユナ視点で書かれている点も…
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