四話 鍛錬
誤字脱字等あれば教えてくださると幸いです。
翌日
今日もゴホウ先生に魔法を習いに行くため、リンナちゃんと一緒にゴホウ先生の家に向かう。
「楽しみだね!」
「うん。いつ魔法が使えるようになるのかな。」
そう話しながら、ゴホウ先生の家に着く。部屋では、ゴホウ先生がもう中にいた。ホブゴブリンも部屋にいたが、ゴレンはまだいないようだった。
「「おはようございます。」」
「ああ。」
挨拶を済ませた後、俺たちは席に座る。そして待つこと10分やっとゴレンが来た。
「すいません。遅くなりました。」
ゴレンの顔にはクマが見える。あいつ、夜更かししたのか。
「なんか理由があるのか。」
「いえ、自分の不注意です。」
「そうか。次からは気を付けろ。」
「はい。」
あれ、怒らなかった。ゴホウ先生はそういうとこ厳しいと思っていたが違ったのか。それともゴレンの姿から何か察したのか。まあ、なんで夜更かししたのか後で聞いとくか。
「じゃあ揃ったから授業を開始する。今日は光と闇の二属性についてだ。この二属性は四大属性と違って属性専用の術式が必要となり効果も限られているが、効果は大きい。例えば光だがこれは回復と浄化できる。闇は召喚と洗脳だ。回復は怪我や病気などを治療でき、身体の欠損も結構魔力を流せば回復できる。浄化はアンデッドを殺したり洗脳にかかったものの洗脳を解くことができる。逆に召喚は死体を使ってアンデッドを蘇生することができる。洗脳はその名の通り、洗脳することができる。より魔力をかければよりえげつない洗脳になる。この二つは特殊だから実際に見せることはできないが。よしじゃあ話すのは今日はここまでにして、今から魔法を使うためも練習をする。」
おお、やっとか。
「それは魔力の操作だ。」
「操作?」
「そうだ。魔法は術式に魔力を流すと言ってるが、お前らは体内もしくは空気の中の魔力を扱えるのか?できないだろう。だからまず、魔法を使うためには魔力の操作に慣れる必要がある。今から俺がお前らの体内にある程度の魔力を流すから、それを体の中で動かしてみろ。」
そういうとゴホウ先生は、端にいた俺に近づいて来た。
「まずはお前からな。」
「はい。」
そしてゴホウ先生は俺の手を取り魔力を流し始める。これが魔力か。少しあったかい。だけど感じることはかろうじてできるが、扱うことなどなど到底できそうにない。何度か試しているが、とても難しい。
「まあ、最初は意味がわからんだろうな。俺もそうだった。だが魔力感じられただけでも上出来だ。」
「ありがとうございます。」
「よし次は君だ。」
「はい!」
そしてさっきと同じように、ゴホウ先生はリンナちゃんに魔力を流し始める。
「なんとなくわかりそうな気がするけど、まだもう少し。ちょっとあったかい?」
「そうだ。最初はそんな感じでいい。ちょっとずつ慣れて最後にわかればいいんだ。」
他の二人も同じようにやって行く。
「今、なんかきたのか?」
ゴレンはあまりわかっていなかったが、ホブゴブリンは少しわかっているようだった。俺も感じることはなんとかできるけど、扱うのはさっぱりだ。
「今日はこれを撤退的にやるぞ。後2時間くらいはあるしな。」
そのあとは何回か。ゴホウ先生から魔力を流してもらっていた。俺は十回目くらいで少し扱えるようになった。他も二十回目にはできるようになっていた。
「よし、じゃあ今日は終わりだな。家でもこれは少しやっておけよ。」
そのあと俺はゴレンに聞いてみた。
「お前夜更かしして寝坊しただろ。なんでやったんだ?」
「なんでお前それを知ってんだよ。」
「お前が来た時、顔にクマができてたんだよ。お前気づいてなかっただろ。」
「まじか、まあバレてんならいいか。昨日は徹夜して昨日のこと復習してたんだよ。」
「じゃあそんな真っ当な理由なら先生に素直に言えばよかったんじゃないか。」
「バカ。そんなだせえことできるかよ。遅刻は遅刻だそれ以上でもそれ以下でもねえ。俺は寝坊して遅刻したそれだけだ。」
「なんだよお前。ただの感じ悪いやつだと思ったら、いいとこあるじゃないか。」
「一言余計だ。じゃあな。」
「おう。」
そこから俺はいつものトレーニング?を始めた。俺がいつもやっているのは、前転連続三十回次に50メートルダッシュ五回最後に胸付きジャンプ三十回を休憩挟んで、5セットだ。前世の俺ならまず前転二回目で吐きそうになっていたが、今は昔からやっていたからか結構いける。そして今日の3セット目の時にリンナちゃんが話しかけて来た。
「私も一回やってみていい?」
「いいけど、ちょっときついかもしれないよ?」
「うん。でも一回やってみたかったの。」
そこからはリンナちゃんとやったが、初めてだからか1セットでとても疲れていた。
「疲れたー。ゴラン君はすごいねいつもこんなに疲れるのをやっているなんて。」
「ありがとう。もう一回俺はやるけどリンナちゃんは休憩する?」
「私もやる…」
と言って立ちあがろうとするも、リンナちゃんはふらついて立ち上がれなかった。
「最初は休んだ方がいいよ。あまり無理してもいいことないし。」
「そっか、そうだね。私は休んでみてるよ。」
そのあと俺は最後の一回を終わらせて、リンナちゃんの方に行った。
「お疲れ様。」
「ありがとう。見た感じ結構回復してるっぽいね。良かった。」
「休憩したらだいぶ良くなったよ。あ、ねえゴラン君これからも私このトレーニング一緒にやってもいい?」
「俺は全然いいけど、大丈夫なの?」
「うん。ゴラン君は五回もやってるのに、私は一回で疲れちゃって悔しかったから。次もやって何回もやれるようになりたいんだ。」
生まれてからすぐにやってた俺に張り合われても俺のメンツが立たないんだが。
「わかったよ。じゃあ一緒にがんばろう。」
「私もそのうち五回できるようになってみせるから。」
そう微笑んで言う彼女はとても可愛く見えた。
まだもう少しゴブリンライダーじゃない時が続きます。成人したあたりから本格的になっていきますのでよろしくお願いします。