摩訶不思議
長らく時間が空いてしまいました。
いや、展開どうしようとか悩んだのです(T ^ T)
………?
ガサッ
「んんぅ〜?…えっ?」
生きてる…?
いや、これは夢だ。きっと。アレでこんなにどこも痛いとこないなんでありえないから。…いや、待って。生きていることすらもありえない気が…。
深呼吸を一つ。
まず、冷静に状況確認しよう。
頬をつねる。
「いひゃいいひゃい!」
…夢ではなかったみたい。
ん?髪の毛の色が金色だ。確か染めたことは無いし、ハーフだった覚えもないから…。
「生まれ変わった?」
そういえば尻尾も生えている。音もよく聞こえるからケモ耳ぐらいあるかもなぁ…。まあ、いいや。ここには誰もいないみたい。とにかくどんな姿か確認しようと思った私は音を頼りに川を目指した。
***
…一言で表すなら、
人間じゃないし、ただの動物でもない。
金髪、猫耳、蒼の眼、背中に生えた羽、尻尾、酷く痩せた身体。低身長。
服は簡素な白いワンピースだけど所々茶色く汚れている。裸足だし。
と。
今更、ポケットらしき部分があることに気付いた。手を入れれば何かが触れる。
紙だ。何か情報が得られるかもしれない。
どうにかして開くと、見知らぬ文字がならんでいたけど不思議と脳内で日本語へと変換されていく。
『あなたの10歳の記念すべき誕生日だというのにこんな酷いことをしてしまってごめんなさいね。でも、私達ではあなたを育ててあげられないの。ごめんなさい。
母より』
…とにかく私が三途の川を渡ってから少なくとも10年経っていることが分かった。
10年かぁ…。名前も、いたのであろう両親の顔も、なんで全然思い出せないんだろう。
ははっ…。涙が溢れてきた。そっか。孤児、だね。前世の方がキミはその点、恵まれてたかもしれないね。
そのまま蹲って泣いた。独りだ。知らない場所だ。帰るところもない。愛なんてない。あのとき知ったように、やっぱり信じていい人なんて…
ポンッと肩を叩かれた。
…誰?
白髪の、御老人…?
「あ、の…。」
「ねぇ、ちょっと一緒に来てもらえる?」
声が、若い…?
彼は軽やかにくるりと宙を回転すると…
…白馬に乗った王子様…
…みたいな姿になった。
不定期更新なので…