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さがしもの -answer-

作者: 四季

昔幼なじみが鍵を失くした。

大切な大切な家の鍵。それがなくちゃ彼はおうちに帰れない。

夕飯時ギリギリまで遊ぶ時、いつも大事そうに持っていた。

いつだったか、夕焼けが真っ赤で綺麗だった時。疲れたね、なんて他愛もない話をしながら歩き出した時君は何やり慌てた様子だった。

どんなに幼かった私でも慌て方でわかる。

「家の鍵、なくしたの?」と聞けば、君は平気平気と笑う。

今の君も分かってないけど、強がって笑う時君は絶対目を見てくれない。

一緒に探そう、と右手を引いて歩き出した。


キョロキョロと歩き回って、赤かった空が黒くなった頃ようやく街灯に照らされた鍵を君は見つけた。

よかったよかった、とぎゅうと鍵を握りしめる君。

私はそれに笑いかけていた。


今でも付き合いを続けている君に、私はひとつだけずっと嘘をつき続けてる。


『実は君の鍵はそれこそまだ空が赤い頃、落ちていたのを私は見つけていたんだ。

君に頼られたくて君ともっとずっといたくて、ずっと…私が隠し持っていたんだ。』


なんて告白をすれば、今の君は一体どんな表情をするんだろうね。

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