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Seeker -現代最後の探偵?が神々の記憶を探します。  作者: びっくつりー
第2章 探偵は異世界にいる編
8/12

第8話 やるべきこと

突如大の体が眩く光って、大が目を開けるとそこは1日前に訪れた天界であった。


「やっぱり来てくれた。大なら気づくと思ってたんだー。」


金髪の女神はニコニコ顔である。


「まぁ別れ際に何か胸ポケットに入れるのを見てましたから。」


実は大が勇者としてマリーツィア王国に召喚される前に彼女はは大についたゴミを取るふりをして胸ポケットにメモを入れていた。


それを大は隠密を使ってこっそりとそのメモを見た。そこにはばつ印の付いた王女と丸印の付いた王様の絵が書いてあった。これは謎解きであり、地球のトランプを考えれば一目瞭然である。王女はクイーンであるため12、王様はキングであるため13となり、12ではなく13という意味になる。


「僕の息のかかった教会で、あの決まり文句の12を13に変えてあげるとこっちにこれるように細工したんだ〜」


「まぁそれはいいとしてこんなことして他の神々にバレないのですか?」


最もな質問である。大は他の神々にバレないようにするためにもらえる3つのスキルを全て使って警戒したのだから。


「それは大丈夫だと思うよ。」


「説明をお願いします。」


「はいはーい!でも説明するにはこの世界の誕生から説明をする必要があるから長くなるよー」


「お願いします。」


「じゃあ説明するよ。昔々ー」





これは人類が想像することもできないほど遠い昔の話である。

今ある全ての世界を作ったとされる神がいた。その神は7つの宇宙作ったとされる。その1つが大達の故郷である地球が含まれる宇宙であり、その1つが大達が召喚されたアルガントが含まれる宇宙である。名をそれぞれバースとキーラという。

神はその各々の宇宙に自身の分身、子供のような存在に配置した。

その中でキーラに配置された神の名前をダーシェという。ダーシェはまず世界を作る上でアルガントという星を創造した。

そしてその数千年後アルガントでは人間が栄え、とても活気のある世界となっていた。ダーシェはその数千年の内に秀でた人間を神としてスカウトした。かつて自分がされたように各々に世界を作らせるために。その数は12であり、各々に星を作らせて統治させた。





「ーで、それがこの間大が見た僕を含めた神々だよ。」


「てことはフィリア様達は元人間てことになるんですか?」


「そうだよ。でも昔すぎてほぼ人間の時の記憶はないんだけどね」


「だから僕たちは基本的に大きな出来事がない限り、自分たちの星しか見てないの。」


実は天界で大があったフィリア以外の神々はホログラムであり、大もそれに気づいていた。


「なるほどわかりました。ではこの前の依頼の件詳しく話して貰えますか?」


「うん。ダーシェ様は12人の人間をスカウトされたことは話したでしょ。てことはダーシェ様含めて13人の神がこの宇宙にいることになる。」


「そしてこの間いなかったのはそのダーシェ様なんだ。」


「ということは、その12の神々の誰かが…」


大は核心に迫る。


「犯人探しはしなかったのですか?」


「もちろんしたよ。でも普通は神同士は干渉できないようになってるから殺すなんてことはできないのよ。だからみんなダーシェ様は自身で命を絶たれたと思ってる。」


「でもあなたは違うと」


「ええ、僕は愛の女神人の感情には敏感なのよ。誰かは分からないけど以前から悪意を感じることがあった。だから絶対に裏切り者がいるはずだよ。」


彼女は絶対の自信があるようで、その目は大をしっかりと見つめている。


「で、俺は何をすればいいんですか?人間ならともかく神様相手てのはあまりにも部が悪すぎます。」


「僕たちは元人間だから、アルガントの世界を巡れば僕たちのルーツが分かると思うの。大はそのルーツからこの神は大丈夫って神を見つけて。犯人を捜すというよりは、犯人ではない神を味方につけることを目標とするわ。」


「ルーツがわかったくらいじゃ、その神の本心はわかりませんよ。」


「そこで僕の力の出番だよ。」


えっへん!と胸を張り大を指差す。


「僕の力は主に相手の感情を読むこと。でも誰彼読めるってわけでなく、相手のことをある程度知らないと無理なの。」


流石に彼女が下界に降りたら他の神々にバレてしまうだろう。そこで大の出番である。


「それって神様相手には干渉できないんじゃなかったですか?」


「神同士はね❤️」


彼女ははそう言うと同時に大に近づき


「チュッ」


その唇にキスをした。


「!!」


突然の出来事に大は目を見開く。


「な、なにを」


「うーん、キス?あ、あれ僕のファーストキスだからね。女神のファーストキスなんて普通はもらえないよー」


いつものようにおどけた様子の彼女だが、その口調は早く顔も赤い。


「俺も初めてですよ。じゃなくてなぜそんなことをしたんですか?」


「あのキスで君に僕の力の一部を与えたんだよ。まあ加護の上位互換的なやつだと思ってもらえればいいよ。」


「キスがですか?」


「まぁキスである必要はないけどね〜。あれは僕がしたかっただけかなぁ。」


「はぁ。キスは置いといて、俺はこれから勇者として活動する程で世界を周り神のルーツを探ればいいんですよね?」


「うん。お願いね!あと僕のことはフィリアでいいよ。あと敬語もなしで。」


「いやいや、神様に呼び捨ては…」


「いーの!僕たちキスした仲なんだし。人間の世界では既成事実。責任」


彼女は赤面しながら勢いよく言う。後半の部分は小声で言ったため大には聞こえてないようだ。


「わかったよ。フィリア」


大はどこか諦めたように、それでも優しい笑顔をしていた。

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