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Seeker -現代最後の探偵?が神々の記憶を探します。  作者: びっくつりー
第2章 探偵は異世界にいる編
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第12話 スキル検証?

アーシェは、赤眼の男を見つけるやいなや名乗りを上げて突っ込んでいってしまった。


「ハァーー」


突っ込んでくるアーシェに対し、魔族の男は慌てることなく、口元をニヤリと歪ませ指をパチンと鳴らす。

するといきなりアーシェの目の前に自身の顔に向かってくるナイフが現れる。


「ッ!!」


彼女はナイフに気づき、かわすのは無理だと判断しとっさに腕で受け止める。

そして彼女は腕にナイフを刺したまま止まるととなく、男に剣を構えながら向かっていく。


「まず1人」


男がポツリとこぼす。


(バタッ)


あと少しで彼女の剣の間合いに入るというところで鮮やかなブロンドが舞い、崩れ落ちる。更にはガタガタ体が痙攣しだす。


「(まずいな、早くアーシェさんを治療しなければ)」


(さくらさん、聞こえますか?バレるといけないので返事は無しでお願いします。俺の合図で何か魔法をあの男に向かって打ってください)


(萌絵聞こえるか?返事は無しで頼む。俺が合図を出したら身体強化を使って、素早くアーシェさんを回収してきてくれ。)


フィリアの時と同じように念話でさくらと萌絵に話しかける。


(今だ!)


さくらと萌絵に合図を出す。


さくらが先程見せた光と闇の複合魔法を男に向かって放つ。さくらの放った魔法は魔族の男が指を鳴らすと何かに阻まれるように爆発した。その瞬間男の後ろに線のようなものが見えた。

萌絵は身体強化を使用して素早くアーシェの元に駆け寄る。


さくらの魔法の爆発で自身の座る木の枝を破壊され、魔族の男は地面に自由落下し始める。その最中男は再度指を鳴らす。するとまたナイフが現れ萌絵に向かっていく。


「させない!」


大が萌絵の目の前でナイフを自身の剣で弾く。


「ッ!!」


初めて魔族の男が顔を硬ばらせる。


「萌絵そのままアーシェさんを頼む。さくらさんもお願いします。メアリーも待っていてくれ。」


「うん!任せて。」


「了解よ。大君気をつけてね。」


「はい!」


萌絵はアーシェを抱えて下がり、さくらさんと合流する。



「どうするこのまま帰るか?お前の攻撃の謎はもう解けているぞ。」


「ご冗談を。私はあなたたち召喚されたものを殺さなければなりませんので。」


男は答えると、指を鳴らす。大の目の前にナイフが現れる、前に大が剣を振る。カキンと音を立てナイフが落ちる。


「な、なぜ?」


「お前の能力は、おそらく人や物を見えなくもしくは見えにくくする能力だな。でもこの能力には制限がある。1つ目は何かを消すには直接又は間接的に触れていなければいけないということ?2つ目は自身の手を離れたものはすぐに目に見えるようになってしまうことだ。」


「…… 」


大の推理を聞き黙ってしまう魔族の男。


「まぁ最初から少し違和感はあったけどな。お前らがあの狼たちを殺した時に。」


大は先程弾いたナイフを拾い上げながらいう。そしてそれを魔族の男ではなく、そこから45°くらい左に投げる。


「グォ」


すると声を上げて何者かが倒れる。そこにいたのは人間であり、よく見るとマリーツィア王国の紋章が見える。


そのまま大は魔族の男に近づき剣を振るう。すると今度はナイフは飛んで来ずに、さくらの時のように何かに剣が阻まれる。が、そのまま大は男を斬りつける。男は崩れ落ちその足元には真っ二つになった盾が落ちていた。


「ハァハァ」


男は致命傷を与えられ方で息をしている。

そんな中、大は謎解きの続きを促す。


「あんたとそいつは目にほとんど見えないような糸で繋がっていたんだろ?そしてそいつがナイフを投げていた。あんたが攻撃したらモーションで何かしようとしていることはバレバレになるからな。」


「あんたにとってイレギュラーだったのは2つ、狼がいたことと、さくらさんの魔法だ。狼が現れた時あんたのお仲間は俺たちよりも狼に近かった。そのため鼻の効く狼に仲間の存在がバレることを恐れて狼を殺したんだ。そしてあんたはその糸が見えにくいようにくらい森の中で俺たちを襲ったんだろう?でもさくらさんの魔法で光が生まれ丸見えだったよ。」


「ハァハァ」


男は先程よりも苦しそうで、今にも事切れそうである。


「さあお前たちの目的と、あのナイフについていた毒の解毒方法を教えろ。」


「目的は、ハァハァ教え、られませんね。その毒は人間の知識、ちから、では解毒できません。その女は私のおともになりますね。」


「は?」


魔族の男はそういうと自身の手を握りしめて胸を叩いた。

男がドスッと音を立て事切れる。その胸にはナイフが刺さっていた。




「ハァハァハァ」


アーシェの息がさらに荒くなり、顔が青白くなっていく。


「アーシェさん、しっかりして!」


「アーシェさん、今すぐにお城に運びます。きっと大丈夫。だから気を確かに持って」


「アーシェ、アーシェ!」


萌絵とさくらとメアリーの慌てた声を聞き、大も慌てて彼女たちと合流する。


「さくらさん、回復魔法を!」


「さっきからやってるわよ!でも全然効かなくて。」


「人間の力ではか、チェンジ!」


大はチェンジと叫びフィリアをイメージする。

そして


「すみません、アーシェさん!」


そう言いながらアーシェさんにキスをした。


「「「んな!!」」」


そんな光景を見て固まる3人。

アーシェの腕の傷がスーッとなくなり彼女が目を覚ました。

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