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勤労感謝なんです!前編

投稿遅れてすみません<(_ _)>


なかなか書く時間が作れず、こんなに間が空いてしまいました。また、読んでくれたら嬉しいです!


では、どうぞ!

ーーー日野家ーーー


side 恵美


「お姉ちゃんは明日一日家事禁止なの!」


それはとある祝日の前日。

唐突に凛ちゃんから告げられたのは、なんと家事禁止令でした。


家事禁止?えっ!?なんですか!

私、ついにお姉ちゃん引退なんですか!?


「ふぇ!私、お姉ちゃんクビなの?

なんで?私何かした?言ってくれたら直すよ?ねぇ!何がいけなかったの?」


いきなり禁止令を告げられた恵美は、視線をさまよわせながら凛に縋りついた。その目は明らかに光を失っていた。


「お、落ち着いてよめぐ姉!。何もそんな事言ってないでしょ」


「そうなの。お姉ちゃんはずっとお姉ちゃんなの!」


「私これからもずっとお姉ちゃんで良いの?」


「当たり前なの!」


「そっか、、、えへへ!良かった!」


そう言って朗らかに微笑む恵美。

その様子を見て、安堵の息をつく優斗と凛。


「なんかヤンデレヒロインに迫られる主人公の気分だったの、、、」


「うん、、確かに。出来れば御免被りたい体験だったけどね」


あはは、すっかり早とちりしちゃいました。


「でも、家事禁止ってどういうことなの?」


「そうなの!すっかり話逸れてたの!


「えっとね、いつもめぐ姉家の事全部やってくれてるでしょ?だから明日くらいは休んでもらおうって話になったんだ」


「そう言うことだったんだ。でも、急にどうしたの?」


「ほら、明日勤労感謝の日でしょ?」


「うんうん!だから明日くらいはゆっくり休んで欲しいの!」


なるほど。勤労感謝の日ですか。

でも、やりたいことをしているだけなので勤労感謝ってのはどうなんでしょうか?


「別に働いてる訳じゃないから気にしなくていいんだよ?」


「お願いなの!私達がお姉ちゃんに何かお返しがしたいの!」


「めぐ姉が見返りを求めて家事をやってないことは分かってるけど、それでも何かお返しがしたいんだよ」


凛と優斗は照れくさそうにニカッと笑いながら言った。

感謝の気持ちは出来るだけ言っているつもりだが、それでも改めて口にするのは照れくさいのだろう。


そこで2人は恵美の異変に気付いた。


「、、、?」


「お姉ちゃんどうしたの?」


「、、、ふぇぇぇん!2人がいい子すぎるぅぅ。わだしもう死んでもいい”ぃ」


「「なんで!?」」


「わだし明日頑張ってやずむぅ〜!!」


「すごい矛盾してる気がするけど、もうそれでいいの」


「はは、、そうだね」


その日、恵美はうれし泣きをしてぐっすり眠ったとさ。


ーーー次の日ーーー


「、、、ん、、いま、、何時だろ?」


恵美はねむけ眼で目覚まし時計を見ると、時刻はすでに8時を少し回ったところだった。


「えぇ!!もう8時!?急いでご飯作らなきゃ!」


いつもは休みの日でも7時頃には起きて、ご飯を作り始めているので、普段と比べたら大遅刻だった。


恵美は急いで服を着替えると、ばたばたと階段を下りていった。

そして、リビングの扉を開けると、そこにはエプロンを着けた優斗と凛がお皿を並べていた。


「、、、ありゃ?」


「やっぱり急いで降りてくると思ったよ」


「ほんとにお兄ちゃんの言った通りになったの!」


「どゆこと?」


「お姉ちゃんの事だから、昨日のことうっかり忘れて、朝早くから降りてきそうだから目覚ましを遅らせておこうって」


、、、昨日?

、、、、、、、、、はっ!そうでした!

今日は一日家事禁止なんでした!我ながら自分のポンコツぶりに笑っちゃいそうです。これでも成績はいい方なんですよ?まぁ、、半分ずるみたいな物ですが、、、。


「にはは、、いつもの癖でつい、、ね。それで、何作ってるの?」


頬をかきながらのぞき込むと、それはふっくらきつね色のフレンチトーストだった。


「フレンチトーストだ〜!」


「最近ハマってるでしょ?めぐ姉みたいに上手くできてるかは分からないけど、綺麗に出来たつもりだよ」


「わぁ!なんで知ってるの?」


「お姉ちゃんが私たちをよく見てくれてるように、私たちもしっかり見てるってことなの!」


凛はふふんと鼻ならしながら胸を張った。


優斗が言ったように、一度テレビでデザート特集でフレンチトーストの紹介を見てから何度か日野家のデザートにも登場していた。

いつもより割り増しで美味しそうに食べている恵美の姿を2人ともしっかり気付いていた。


「えへへ〜!そうなんだ〜!見ててくれてるんだぁ〜」


恵美は奇妙に体をくねくねさせながら嬉しさ表していた。端から見たら変な人だが、2人から見たらそんな恵美も可愛く見えていた。恐ろしき恵美フィルターだった。


「ほらくねくねしてないで食べよ?出来たよ」


「はーい!」


優斗にそう促されて、素直に席に着く恵美。

いつもと真反対の位置関係が何だか少し新鮮でくすぐったかった。


「「「いただきます!」」」


皆で手を合わせて、いざ食べようとする恵美をじっと眺める二つの視線。

もちろん味見はしたし、ちゃんとレシピ通りに作った。それでも不安なのが、視線から良く伝わってきた。


そして、一口サイズに切り取り口に含んだ。

その瞬間、ふわふわの触感とハチミツの優しい甘さが口いっぱいに広がった。


「〜〜〜!おいしい!」


恵美は幸せいっぱいの顔で足をぱたぱたさせて、フレンチトーストを味わっていた。その微笑ましい姉を見て、お互い顔を見合わせてほっとした2人。


「僕たちも食べようか」


「うん!」


朝ご飯も食べ終わって、いつもなら洗濯か掃除に取りかかるところなんですけど、今日は家事が禁止なので当然出来ません。


なにが言いたいかというとですね、すっごく暇です!

時刻はまだ9時を少し回ったばかりなんですよね〜。


「どうしようかなぁ〜。溜まってるアニメでも見ようかな〜」


そんなこと呟きながら、机に突っ伏してうだうだする恵美。

だが、一向にその手をリモコンにのばす気配はなかった。


いつもなら意気揚々とリモコンに手を伸ばし、視聴を開始するところだが、なぜだか今日は気が進まなかった。


この気持ちはまるで宿題をほったらかしてゲームに興じている時の罪悪感にも似た後ろめたさだった。


「う〜〜ん、、、気になる。ゆうちゃん達大丈夫かなぁ。今日は色物多かったよね、、、」


白シャツは色物と一緒に洗濯してしまうと色移りしてしまう。これは、結構家事初心者がやってしまいがちなミスだ。2人ともしっかりしてるから、その辺りは大丈夫だと思うけど、どこか心配だった。


無論、その程度で怒るほど恵美の姉力は低くないが、気落ちしたりしないか心配でならなかった。


「、、、よし!こっそり!こっそり覗こう!」


休まずに覗いていては本末転倒な気がしないでもないが、まぁこうなるだろうと思っていたので、二人は気づいていない振りをした。


というより体こそ隠れているものの、顔の半分近く出していれば誰でも気付くと思うのだが、、、。


ふんふん。ゆうちゃんが洗い物で凛ちゃんが洗濯か。

まぁ、下着とかありますし。妥当といえば妥当な役割分担ですね〜。


ゆうちゃんはいつも洗い物手伝ってくれますし、凛ちゃんもしっかり洗い分け出来てるみたいです。心配ご無用ってことですかね。


自分の出る幕はないと察した恵美は何も言わずその場を後にした。


「やっぱり、暇だぁ〜」


こうしてリビングに戻ってきた恵美だが、やはりやることがないのかぐでぐでしていた。


そんなぐでたまのように過ごしているとインターホンが鳴った。



読んで頂きありがとうございます!


次話は別の話を挟みます。


では、次話でお会いしましょう!

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