ミスコンなんです!
こんにちはオムレツです!
前回の続きになります!
では、どうぞ!
ーーー学校ーーー
side鏡
「ねぇ、、、恵美?」
「ん〜?」
大盛況のメイド喫茶も一段落し、大分客足が落ち着いてきた頃。
恵美と鏡は休憩に入っていた。
「何で私は恵美の足の上に座らされているのかしら?」
現在2人は1つのイスに恵美が座り、その上に鏡が座るという形で座っていた。当然、イスは複数あったため、別のイスに座ろうとしたところ、恵美が無言で手を引き、強引に自分と同じイスに座らせたのだ。
膝の上に乗せられ、ぎゅ〜とされ続けること約5分。
さすがに鏡の羞恥メーターが限界に達したのか、純粋な疑問を恵美に問いかけた。
「疲れたから?」
「答えになってないわよ」
「だって、こんなに疲れたの初めてなんだもん」
「確かにあんた引っ張りだこだったものね」
指名制のおかげで恵美は他の店員の2〜3倍ほどホールを走り回ったのだ。人一倍疲れても仕方ないだろう。
「だから、私を労うためにも後5分だけ、このままでいさせてよ〜」
普段からほとんど走り回らないこの子があんなに頑張ったのだ。こんなことで労いになるなら安いものだろう。そう!これは仕方なく、仕方なくなのだ。決していちゃいちゃしている訳ではない。
誰にも届かない言い訳をしつつ、手持ちぶさたなので先ほどもらったチラシに目を向けた。そこには『ミスコン開催!!飛び入りOK!』と書かれていた。
「ミスコンねぇ、、、恵美も出てみたら?良い線行くと思うわよ」
もちろん出るとは思ってないが、実際に出たら良い線どころか間違いなく優勝候補だろう。
「えぇ、、、やだよぉ。あんなのリア充のウェイ系の人たちの催しだよ?」
偏見がひどい。
まぁ私も似たようなイメージはなくはないけど、流石にここまでひどくない。
「まぁ、そう言うと思ったけどね。え〜と、、入賞商品は1位はピンキーリング。2位がスイーツパラダイスのペア無料券。3位がプニャステ3の初期版?最後だけ何だかよく分からないわね」
「プニャステ3初期版!?鏡ちゃん!それホント!?見して!」
先ほどまでぐてーっと、していたとは思えない俊敏な動きでチラシをひったくり、爛々とした瞳でチラシを見つめていた。
「どうしたのよ?欲しいのそれ?」
「うん欲しい!」
「そんなに珍しい物なの?」
「うん!これ本当の最初の方に発売したものだから、今の私の持ってるプニャステ3とは違う作りになってるの。売りにもあんまり出てないから結構レアなんだよ?」
、、、なるほど。よく分からないが、珍しいものだと言うことは分かった。
「で、どうするの?それミスコンの入賞商品よ」
「やっちゃうよ!私やっちゃうよ!絶対に3位になってみせるよ!」
「結局出ちゃうんだ、、、わかりやすい子」
本当にこの子が将来悪い人に騙されてしまわないか心配だ。家族のことか、ゲームの話を出せばホイホイついて行ってしまいそうで、、、
「いや、流石にそれはないか、、、」
「どったの?」
「いや、なんでもないわ」
大丈夫よね?
のほほんとした顔を見ていると些か心配になる鏡であった。
ミスコン会場である体育館。
初めこそはまばらだったのものの、今では所狭しといった様子で、見渡す限り人で埋め尽くされていた。
そして照明が落ち、壇上にいる男にスポットライトが向けられた。
「さぁさぁ!皆さん文化祭いかがお過ごしですか?楽しんでいますか?それともまだまだ不完全燃焼ですか?文化祭楽しんじゃってる人も、そうでもない人も大丈夫!これから始まるミスコンでテンション上がること間違いなし!紳士、淑女、老若男女問わず皆で楽しんでいきましょう!」
MCの男のかけ声に呼応するように観客の人たちは立ち上がり『うぉぉ!!』声を上げた。その熱気と声に体育館が少しばかり揺れるほどだった。
「すごい盛り上がりね。去年は興味なかったから来なかったけど、うちの学生ってこんなにお祭り野郎が多かったのね」
「お祭り野郎って。まぁ今年はめぐ姉が出るので、その所為かもしれないですね」
鏡の毒のこもった発言に苦笑いを浮かべながらも、さすがにこの熱気には少しうんざりしている様子の優斗。
「あぁ確かに。それはあるかもしれないわね。ついさっき出るって言ったばかりなのに、最近の情報拡散力はバカにならないわね」
景品に釣られてミスコンに出ると決めたのはわずか1時間程前の話だ。誰がその情報を広めたのかは不明ではあるが、恵美が出るという話が出回るのは一瞬であった。
「めぐ姉の事だからここまで早かったんでしょうね。まぁめぐ姉は気づいていないでしょうけど」
「知らぬは本人ばかりなりって奴ね。はぁ、、それがあの子の良いところでもあるけど、だからこそ隙だらけなのよね、あの子」
恵美本人に伝えても「そんなことないよ〜」と流されてしまうが、幼なじみ兼親友の鏡から言わせれば気が気ではなかった。だからこそ、初めの1年は告白が絶えないのだ。結果としては、全員散ることになるのだが・・・。
「ははっ!これからも姉をよろしくお願いしますね、鏡さん」
「まったく簡単に言ってくれるわね」
皮肉を言っても、いつも恵美を助けるのが鏡だ。それを分かってる優斗も笑顔で返した。
「さてさて私の長いオープニングも飽きが来た頃なので、そろそろエントリーメンバーを紹介していきます!!今年の参加者はえ〜と、、なんと!わずか10名です!今年はシャイガールが多いのか〜!!」
MCの冗談混じりの司会に会場のボルテージはうなぎ登りであった。そして、エントリー人数がわずか10名であるのには理由があった。
恵美がミスコンに参加する事が知れ渡ることによって生じた影響が2つあった。1つは観客の数がかなり増加したこと。もう1つはミスコンの辞退者が続出してしまったことだ。
恵美が出場する事より、参加するはずであった人たちの中にいた恵美のファン?みたいな子達が辞退したためだ。何でも私達が恵美先輩と同じ舞台に立つなんて烏滸がましいらしい。うん、よく分からない。
あの子、目を離すとすぐ誰かに好かれるのよね。ほんとマンガの主人公かって感じよ。
「さて、エントリーナンバー1番!遠藤 律子さんです!」
「始まったみたいね」
「はい。めぐ姉は、え〜と、、、7番目みたいですね」
メンバーの紹介が始まったみたいだが、正直恵美が回ってくるまで暇だ。
そう思いながらもぼーっと見ていると、ようやく順番が回ってきた。
「エントリーナンバー7番!日野恵美さんです!」
恵美が出てきた瞬間に会場が割れんばかりの歓声がこだました。今までのメンバーとは一線を期すほどの注目ぶりだ。
「ねぇ、優斗君?あの子普通に優勝しちゃうんじゃないかしら?」
「僕もそう思います。多分めぐ姉の考えでは『頑張ったら入賞できるかも?』くらいしか思っていないと思うので、、、」
普通に考えたら優勝は喜ばしいことだが、あくまで目的はプニャステ3なので優勝では意味が無いのだ。
「メンバーの紹介も終わったので、早速、審査内容を紹介していきます!審査内容は料理、ダンス、ウォーキングの3項目になります!そして、その合計点で順位が決まります!ちなみに料理の審査に関しましては、先生方にしていただきます!」
「(、、、入賞できるかなぁ)」
先ほどまで優勝することを露ほども疑っていなかった2人がダンスが審査項目に入った瞬間、入賞すら心配しはじめる何気にひどい2人であった。
文化祭が終わらない!?
もう少しで終わりますので、ダレないでくださいっ!何でもしますから!
次話で文化祭は最後になると思いますので、よろしくお願いします!




