表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/39

いつから器用だと錯覚していた?

こんにちは!お久しぶりのオムレツです。


今回は体調不良で投稿が遅れてしまい、すみませんでしたm(*_ _)m


今回は前回の続きで文化祭の話になってます!

では、どうぞ!

ーーー学校ーーー


「ねぇ恵美〜これでいいかしら?」


「うん。後は縫い代にアイロンをかけて、左右に折ってね」


昨日の文化祭の出し物の話し合いの結果、不本意ながらメイド喫茶になったので、現在はメイド服を裁縫中です。


男子はメイド喫茶の外装の考案と買い出し、女子の半数はメイド喫茶で出す料理の考案、もう半数は裁縫組といった形で役割分担しています。私は普段から裁縫をしている事とコスプレ衣装の作成経験から裁縫組のリーダーを任されてしまいました。


本当は人に指示したりするのはあまり得意ではないですけどね。メイド喫茶を引いた手前断ることも出来ないのです。


「、、、いたっ!」


裁縫組は私を入れて8人 おり、1人1着作ることになったんですけど、少し進行が遅れている子が1人だけいるんです。


「大丈夫?この絆創膏使って」


「うぅ、、悪いわね」


「鏡〜あんたって意外と不器用なのね?恵美も心配しすぎて手が止まってわよ?」


そうです。鏡ちゃんなのです。

先ほどから待ち針で刺し、縫ってる途中にも刺すなど、この1時間で鏡ちゃんの手には沢山の絆創膏が貼られています。なので心配で心配で仕方ないのです。


「うっさいわね。意外と難しいのよこれ!恵美もそんなに心配しなくても大丈夫よ」


でもでも、このペースで行くと鏡ちゃんの手が傷だらけになってしまいます。


「あぅ、、でもこのままだと鏡ちゃんの可愛い手が、、」


「別に可愛くなんてないわよ!ほらっ!さっさと手を動かしなさい」


「まぁまぁ。このままだと恵美も気になって仕方ないだろうし、鏡はもう少しゆっくり丁寧に行きなよ。遅れた分は恵美に後で手伝ってもらうなり、教えてもらうなりすればいいんだし」


どうしようかと悩んでいたところに鶴の一声。

それです!鏡ちゃんに限れば別にお家に呼んで、付きっきりで教えることも出来るんでした!


「それだよ!今日泊まりにおいでよ!手取り足取り教えてあげる」


「うぅ、、そうよね。このまま怪我ばかりしてるわけにも行かないわよね。じゃあお願いするわ」


「お泊まりに誘ってからの手取り足取りってなんだか不健全な香りが、、」「私が言いだしたことだけどエロいわね」「エロスです」など同じ裁縫班の子がなにやらひそひそと話しているんですけど。

聞こえてますよ〜?


「な、なに言ってんのよ!あんた等も手が止まってるわよ!」


「はいはい。正妻に言われたら仕方ないわね」

「そうだね。正妻さんだもんね」

「ごめんね〜正妻さん」


「誰が正妻かっ!バカなこと言ってないでさっさとやりなさい。恵美あんたもまんざらでもないみたいな顔しない!」


あれ?ばれちゃいました?

正妻ってなんだか良い響きですよね!つまり俺の嫁っ!って奴ですよね?


「えへへ!ばれちゃった?」


「そんなにでれでれしてたら誰でも分かるわよ!まったく!」


「怒んないでよ〜」


「怒ってないわよ。いいから手を動かしなさいよ」


「はーい」


「ハイは伸ばさない」


「はい!」


軽くじゃれついてから、2人とも作業に戻ります。


何時も通りの会話と距離感が心地よくて心の中で少しクスッと笑う。鏡ちゃんも同じ事を思っているのかどこか楽しそうです。


「「「(何だこの夫婦)」」」


唐突にいちゃつきだした2人に皆は「そう言う所が正妻なんだって!」と言いたい気持ちをグッと堪えて、この甘い空間から逃げるように作業に没頭した。


それから約2時間後。

時刻ももうすぐ6時半を回るところです。さすがにこれ以上は辺りが真っ暗になってしまうので終わらないとですね。


「今日はお疲れさま。そろそろ暗くなってきたし解散にしよっか」


「「「はーい」」」


「じゃあ私達も行こっか?」


「えぇ」


ーーー日野家ーーー


side優斗


文化祭が近い為しばらく部活も休みになるので、今日は少し遅くまで残って練習していた。


なので時刻もすでに7時半を回っている。さすがに体に疲労感を感じながら家のドアを開けると中からにぎやかな声が聞こえてきた。


「ただいま」


「おかえり〜!」


「おかえり!ご飯もう出来てるよ!先にお風呂に入る?」


「おかえりなさい。お邪魔してるわ」


いつもお出迎えしてくれるメンバーに今日は鏡さんも一緒だった。それ自体は特に珍しい事じゃないんだけど、今日は何故か手が傷だらけだった。


「うん。ただいま。じゃあ先にお風呂に入ろうかな」


気になりはするけど、ご飯をあまり待たせてしまうのも嫌なのでささっと入ることにした。


「は〜い!じゃあ待ってるね」


いつもより急ぎ目にお風呂を済ましてリビングに行くと、すでにめぐ姉、凛、鏡さん、父さん、母さんが席に着いていた。出張などの時を除き、晩ご飯は家族全員で食べるのが日野家に習慣だ。


「お待たせ」


「みんな揃ったことだし食べましょうか。いただきます」


「「「「「いただきます!」」」」」


今日の晩ご飯のメニューはカレーだ。ちなみに辛さは凛に寄せてあるので少し甘め。昔、めぐ姉は全員の好みに合わせて何種類も作ろうとしていたのだけど、さすがにそれは手間が掛かりすぎるので、皆が美味しく食べられるように凛に合わせるという事で落ち着いた。

それにめぐ姉が作るものなら何でも美味しいのだから何も問題はない。


「ところで気になってたんだけど、なんで鏡ちゃんの手はそんなに傷だらけなの?」


母さんがそう切り出し、僕も気になっていたので鏡さんの方見ると、気まずそうに目をそらした。


「、、、裁縫です」


「裁縫?」


「文化祭で使う衣装を縫ってたんだけど、鏡ちゃん何度も針で刺しちゃって」


なるほど、文化祭か。

それなら納得だけど、鏡さんってそこまで不器用なんだ。僕もめぐ姉の手伝いで何度かやったことあるけどさすがに手を刺すほどではなかった。


なんて内心意外に思っていると、、


「鏡お姉ちゃんツンデレでドジっ娘なんてレベル高いの!」


「うっさい!別にドジじゃないわよ!ただ裁縫が苦手なだけよ」


鏡さん、、さすがにその手の傷だと説得力が、、、


「さすがにその傷だらけの手でそれは無理があるわよ」


「大丈夫!ツンデレもドジっ娘も欠かせない存在だよ!」


「ぐぬぬ、、はいはい私はドジですよ。これで良いかしら。ふんっ」


日野家の女性陣に攻め立てられてすっかり拗ねてしまった鏡さん。


「まぁまぁ落ち着いて。ところで文化祭では何をするんだい?」


そこで父さんが助け船をだす。


「不本意ながらメイド喫茶になっちゃった」


なん、、だと!?


「なん、、だと!?」


「お兄ちゃん多分だけど心の声漏れてると思うの」


「多数決とくじ引きの結果そうなったのよ。まぁ票の全ては男子だけどね」


内心めぐ姉のクラスの男子に感謝したいような、不特定多数の男に見られてしまうのは嫌なような、何ともいえない気持ちになってしまう。


それでもやはりめぐ姉のメイド姿で給仕されたいという気持ちが勝ってしまうのは若さ故だろうか。


「それは恵美もメイド服を着るのかしら?」


「うん、、まぁ。数の暴力には勝てなかったよ」


「あなた」


「あぁ」


めぐ姉がメイド服を着ると分かった瞬間、母さんとアイコンタクトを取り、父さんは携帯を取り出し、直ぐさま誰かに電話をかけだした。


「もしもし僕だけど。実は10月○○日を休みにして欲しいんだ。もちろん優香さんも一緒に。えっ?急に2人も無理?無理じゃない。そこをどうにかするんだ。じゃっ頼んだよ!よろしくね」


父さんは自分の言いたいことを言い終わると、返事を待たず切ってしまった。


「お父さん今のって?」


「あぁ。父さんの会社の同僚だよ」


「なんか強引に休みを取ったように聞こえたんだけど」


「いやいやちゃんとお願いしただけだよ」


いくら娘の姿が見たいとはいえ会社の人に迷惑をかけるのは申し訳ないような気がするんだけど。そう思っているとめぐ姉も同じ事を思ったのか、少し困ったように言った。


「さすがにいきなり休みを取るのはやめた方が良いんじゃないかな?会社の人も可哀想だし」


「「だが断る!」」


「日野家夫婦が最も好きな事の1つは娘、息子の事の為に会社を困らせてやることだ!」


「「「さ、最低だ〜!!」」」


めぐ姉の言葉を受けてこの夫婦は何故かそんな事をドヤ顔で言い放った。あまりのひどさに思わず姉弟全員で突っ込んでしまった。


「あんた達ってすごいレベルで遺伝してるわね」


そんなやり取りを見て、鏡さんに少し呆れられてしまったのは言うまでもないだろう。

読んで頂きありがとうございます!


あと2話くらいは文化祭の話が続きますので、続きもお楽しみ下さい!


では、また次話でお会いしましょう!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ