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【番外編】これがβ世界線なんです!後編

どうも!オムレツです!


この話は前回の続きになっています。


では、どうぞ!


映画館を出た後はアニメショップやゲームショップに行き、少し休憩してから私達はゲームセンターにやってきた。初めはクレーンゲームをしており、平和だったのだが、、


「だから結構です!」


「いいじゃん!クリスマスに女2人でゲーセンなんて寂しいっしょ?だから俺たちと遊ぼうって」


恵美が格闘ゲームをしたいと言うので、格闘ゲームコーナーにやってきたのだが、そこでチャラい2人組に絡まれてしまったのだ。


「大きなお世話です!私達は2人で充分楽しんでますので。行こ?」


「え、えぇ」


恵美が私の手を引き、出口に向かおうとすると、それを妨げるように2人組が立ちふさがり道を塞いでしまった。


「まぁまぁそんな邪険にしないでよ。ほらここは格ゲーコーナーな訳だし、格ゲーで勝負して勝ったら一緒に遊ぼうぜ」


「そうそう♪なんだったら一晩中でもいいぜ!」


「なんでそんな勝負受けないといけないのよ。こちらになにも良いことないじゃない!」


余りに下心丸だしな物言いに思わず呆れて、思わず口を出してしまう。


「はぁ!?なんでお前にそんなこと言われないといけないんだよ?お前なんてただのおまけだっつーの。もしかして自分もナンパされてると思っちゃった?この子の隣にいたからついでに声をかけただけだよ。お前みたいな貧乳そうでもなきゃ声もかけねーよ」


「なっ!なんであんたに「どの機種で勝負するの?」」


あまりの理不尽な言いように思わず声を荒げかけたのだが、その声は恵美のまるで感情のないロボットように平坦で低い声によって遮られた。

恐る恐る表情を覗くと笑っていたのだ。それも口元だけ。恵美とはかなり長いつき合いになるが、ここまで怒ってるのは初めて見た。


「おおっ!もしかして結構乗り気?好きな機種選んで良いよ?俺らここの格ゲーなら殆ど網羅してるし」


「いえ、結構です。それを負けたときの言い訳に使われても面倒ですし、好きなのを選んで下さい。それで負けたなら私達の前から消えて下さい。そして、もう二度と声を掛けないで」


意外なところで紳士な所を見せてくるチャラ男達だが、それを恵美はアルカイックスマイルのままバッサリ切り落としてしまった。


「へ〜強気じゃん?いいね〜そういう女泣かすのが一番楽しいのよ。じゃあ機種はスニャフォーで行かせてもらうぜ」


「分かりました」


こうして私達には何も得がない勝負が始まってしまった。ルールはシンプルで3本勝負中の2本を取ったら勝ちというものだ。向こうは交互でプレイするようだが、私は完全な素人なので3本とも恵美に任せることにした。


そして、画面にFIGHTの文字が表示され試合が開始した。試合が開始してからの展開は正直こいつらのことが嫌いな私でも同情してしまうようなそれはそれは凄惨な内容だった。


最初は一見互角に見えた試合だが、相手が一度攻撃を食らった瞬間均衡が一気に崩れ、そこからはHPがなくなるまで地面に着くことはなく全損した。2人目のチャラ男も同じような展開で、結局恵美に一度もダメージを与えることなく敗北した。


恵美は特に喜んだ様子も見せず、未だに呆然としているチャラ男達に向けて言い放った。


「豪語していた割には大したことないですね。では勝ったので行かせて貰いますね。行こ?時間大分無駄にしちゃった」


「えぇ」


こうして勝負が終わり、ゲームセンターを出る頃には辺りはすっかり暗くなっていた。時刻もすでに7時を回っている。


「もうすっかり夜だね」


「今からご飯食べに行ってもどこも満席でしょうね」


本当なら今頃はどこかのレストランなりに入ってご飯を食べている予定だったのに、余計な邪魔が入った所為で予定が狂ってしまった。


「ごめんね。私があんな勝負受けちゃった所為でせっかくのデートが台無しになっちゃったよね」


「いいのよ。私もムカついてたし。それに、どうせ受けないとしつこく絡んできてただろうし」


「うん、私許せなかったんだ」


「恵美あんた、そこまで私のこと、、」


私は恵美がそこまで私のために怒ってくれた事が素直に嬉しかったのだ。普段他人に突っかかることのない子だから尚更だ。


「あんな奴らが鏡ちゃんの胸のことを言ってるのが許せなかったの。それって少しでも胸の辺りをみたって事だよね?」


「ん?」


なにか私が思ってる怒り方と違うような気が、、


「この慎ましやかでふわふわの胸も、ぷるっとした唇も、可愛い八重歯も、頭から足の先に至るまで私のなのに。あんな奴らに視姦されるなんて絶対許せない」


少しゾクっとしたけれど、きっと気温の所為だろう、そうに違いない。


「恵美、もう私の胸のことは良いから、ね?」


「大丈夫!私は鏡ちゃんの胸大好きだから!」


「もう良いって言ってるでしょ!バカー!」


それから、何処かの飲食店入ることを諦めた私達は、私の家で自分たちで作って食べることにした。


メニューはハンバーグ、味噌汁、サラダと即席にしてはしっかりとした晩ご飯となった。ほとんど作ったのは恵美だけど。


「ふぅ、ごちそうさま。すごく美味しかったわ」


「おそまつさま!私も鏡ちゃんとご飯作れて楽しかったし、外でご飯食べるよりも良かったね!」


「そうね。あんな事はあったけど今日はすごく楽しかったわ」


予想外なことは起こりはしたが、それでも今日は楽しいと思えるものだった。


「私の方こそすごく楽しかったよ!今日は鏡ちゃんに全部お任せだったから、次は私がエスコートするからね!」


「えぇ、楽しみにしておくわ」


「うん!任せてよ!あと、はい!これ!」


恵美は鞄から綺麗にラッピングされた包み紙を取り出し、私に笑顔で手渡してくれた。


「これって、クリスマスプレゼント?」


「うん!」


「開けて良いかしら?」


「もちろんだよ!」


私は逸る気持ちを抑えつつ、丁寧にラッピングを解いていった。すると、中から白色のセーターが出てきた。もしかして、これって、、


「ねぇ、恵美これってもしかしてあの時の服?」


以前、恵美買い物に付き合って貰ったときに見ていた服なのだが、その時はお財布事情により断念したのだ

「えへへ!良くできてるでしょ!あの時すごく欲しそうにしてたから頑張ったんだよ!」


得意げにえへんと胸を張る恵美。可愛いなぁ、、じゃなくて!頑張ったって事はもしかして手作りってこと!?


「もしかしてこれって恵美が縫ったの!?」


「うん!私裁縫とか得意だから!」


確かに恵美がコスプレ衣装を作っているのは知っているが、これってもはや趣味のレベルなのだろうか?正直実際に手に取ってみても商品と何ら遜色ない。


「ありがとう!すごく嬉しいわ」


思わず服をぎゅーっと抱きしめて、喜びを噛みしめる。服ももちろん嬉しかったが、何より私の事をよく見てくれていることが嬉しかった。今日は恵美に喜んで貰おうと色々考えてきたけど、なんだか私が幸せになってばかりだ。


だから、この気持ちを少しでもお返ししたい。そう思い、私は小包を取り出し恵美に渡した。ホントのことを言えば、ずっとタイミングを見計らっていたのだけど、結局このタイミングになったしまった。


「ホントは先に渡すつもりだったんだけど、、これ、私からのプレゼントよ。気に入るといいけど」


「わぁ!何かな!開けて良い?」


「えぇ」


恵美がわくわくした顔で小包を開けるのを私は緊張の面もちで眺めている。


「わぁ〜!指輪だ!すごく綺麗!」


そう、私が選んだのはシルバーの指輪だ。我ながら無難だとは思ったが、別にプレゼントの定番だからだとかそんな理由で選んだわけではない。


「今日のこともそうよ、自覚はないかも知れないけど、恵美ってすごく綺麗なのよ。貴方にそのつもりがなくても色んな人が寄ってきてしまうの。だから、、その」


そこまで言って言い淀んでしまう。


「指輪あげて、自分の物だって言いたかった?」


「、、、、」


ズバリと思っていたことを言い当てられてしまい、思わず黙り込んでしまう。理由があるだの何だの言って結局ただの独占欲なのだ。恵美が魅力的な女の子なのは分かっていても、やはり嫉妬してしまう。だから、悩んだ結果指輪にしてしまったのだ。やはり、少し重いだろうか?うぅ、今更ながら後悔してきた。


「ふふっ!」


「なによっ!自分でも少し重いかなって思ったわよ!でも、仕方ないじゃない!それでもあなたが好きで仕方ないのよ!だから貴方の所為よ!責任とりなさい!」


一度気持ちを口のしてしまうと、タガが外れたように溢れ出して止まらなかった。だから、いつも恥ずかしくて口にしないような事も言ってしまう。


「うん、責任とるよ。私の心も体も鏡ちゃんの物だから、、だからすごく嬉しいよ。その、、指輪はめてくれる?」


そう言うと恵美は左手をそっと差し出してきた。私は差し出された手を取り、恵美の細く長い指に指輪を通した。


「えへへ!これってまるで結婚式みたいだね!」


「もう、さすがに気が早いわよ、、」


「にひひ〜!そだね!今は早いかもね!今はね!」


こうして私達の初めてのクリスマスは幕を閉じました。

読んで頂きありがとうございます!


鏡ちゃんルートのクリスマスを番外編で書いてみたのですが、いかがでしたでしょうか?


では、また次話でお会いしましょう!

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