運命を英語で言うとデステニーなんです!!
こんにちは!オムレツです!
今回はやっと2人の話が書けたので投稿しました!
ではでは、どうぞ!
ーーーー日野家ーーーー
トントンとまな板の音の小気味いい音とコトコトとなる鍋の二重奏がリビングに響きわたる。
時刻は現在6時半過ぎと人にもよるが起きるには少し早い時間。そんな少し早い食卓には普段あまりいない顔ぶれがそろっていた。
「うーん、、こんな緩やかな朝は久しぶりだね」
「そうねぇ、、ここの所ずっと忙しくて出張続きだったものね」
少しやせ気味だが整った顔立ちで少し目尻が垂れており、優しさがにじむ温かい雰囲気の男性の名前は日野 智一だ。
その男の前に座っているのはすっと通った鼻筋と少し目尻は切れており、髪はミディアム程度の長さに整えられている。少し厳しそうな雰囲気と出来るビジネスウーマンといった印象を受けるこの女性が日野 優香である。
「二人とも今日はお休みなんでしょ?もっと寝ててもいいんだよ?ご飯出来たら起こしに行くし」
恵美がお鍋の火を止めながら二人の向かって言う。
「いやいや、大切な休日だからだよ。寝て過ごすより、この音聞きながら恵美と母さんと話す方がよっぽど有意義で楽しいからね」
「お母さんとしてはご飯を全部任せてるのは心苦しいんだけど、恵美のご飯私より全然おいしいから複雑だわ」
嬉しそうに話す智一と拗ね気味だが同じく嬉しそうに話す優香。この二人が恵美の両親である。二人ともゲーム会社に勤めており、上司と部下の関係でもある(ちなみに優香が上司)。普段から家を空けることが多い二人だが今日は二人とも有休を使い休みである。
優香と智一は定期的に家族との時間を作るために二人同時に休みを取るようにしていた。
「そんな事ないと思うけどなぁ。私お母さんが作ったオムライス好きだよ!そうだ今日の晩ご飯は一緒にオムライス作ろうよ!」
満面の笑みで一緒にご飯を作ろうと提案してくる愛娘に二人は心をほっこりさせた。
高校生になってもこうして親との時間を心底喜んでくれる我が子が可愛くて仕方ないと思っていた。無論優斗や凛も自慢の愛息子と愛娘だ。真剣に家の子が世界で一番可愛くていい子だと思っている。
「いいわよ〜久々に私の腕を振るっちゃおうかしら!」
「やった!じゃあその前に私が朝ご飯美味しいもの振る舞っちゃうよ〜!」
そう言うと恵美は鼻歌を歌いながら料理を再開し出した。
「僕たちの子供もずいぶん大きくなったもんだね」
「もう凛も中学生だものね。時が経つのは早いわね」
「そうだね、、僕は今でも恵美や優斗、凛が産まれたのが昨日の事のように思えるよ」
「それは言い過ぎよ。でもあの日のことは今も鮮明に覚えてるわ。あなたの嬉しそうな声も恵美の産声もあの日の朝日もね。あれは人生で一番綺麗だったわ」
ーーーlong time agoーーー
僕たちが出会ったのは僕がゲーム会社に就職して半年が経った後のことだ。
切っ掛けは何でもない、ただ偶々休憩時間がかぶったというだけだった。
当時の僕は休憩時間に一緒に過ごす人もいなく、1人寂しくゲームをして時間を潰していた。そんな僕に彼女は声をかけてくれたんだ。
「あなたそれニャンクエ3よね!?私もそれ好きなのよ!未だにプレイしてる人がこんなに身近にいるなんてびっくり!」
当時ニャンクエはすでに7まで出ていたので3なんてプレイしてる人なんて殆どいなかった。
その日3をやっていたのも偶然だった。何となく選んだ3が僕と彼女を引き合わせてくれた。恥ずかしながら運命なんじゃないかと思っていた。
その後彼女と意気投合するのに時間はあまり掛からなかった。休憩時間がかみ合えば一緒にゲームしたり、好きなマンガやラノベの話をしたりした。
「ねぇ日野くん、なんで私たちってこんなに普通の社畜してるのかしらね〜?マンガだったら就職してももっと楽しくて、イベントだって盛りだくさんで可愛い後輩だっているのに」
「ははは!何でだろうね。それはここが現実だからじゃないかな?」
僕と彼女は休憩時間に屋上に上り寝ころびながら現実に愚痴を漏らし馬鹿な話に花を咲かせていた。
「もうっ、私はそんなことが聞きたいんじゃないのよー!ねぇこんな歳になって言うのもなんだけど、異世界に行きたいなーとか思わないかしら?」
「ホントにこんな歳にもなってだね」
「うっさいわね。で、どうなのよ」
「、、思うよもちろん。というかラノベ読む人なら一度は思ったことあるんじゃないかな?異世界行ってハーレムとかね」
「そうよね〜。あーもう働きたくない!内政チートしたいー!」
「内政チートを選ぶあたりが君らしいね」
そんなバカな事をいいながら僕たちは地道に働き、しばらくして僕は彼女に恋をしたんだ。
そして僕たちが出会って約二年が過ぎ、僕がついに彼女に告白しようとしたクリスマス。彼女は出会うなり開口一言が、、
「私の人生半分あげるから、あなたの人生を半分よこしなさい!」
正直一瞬意味が分からず硬直してしまった。
だっていきなりエ○みたいなこと言われたんだから、誰だってびっくりすると思う。それが告白だって気づいたのは恥ずかしそうな彼女の目が潤って来てからだった。
「えっと、、半分と言わず全部あげるよ。、、というか僕がそっちなんだね」
「早く答えなさいよ!私が滑ったみたいじゃない!それに私告白するならエ○風にするって決めてたの!」
「ははっ!告白もマンガ風なんて僕たちらしいね」
この後僕たちは籍を入れすぐにいれ結婚式を挙げた。そして彼女のお腹に命が、恵美が宿ったのは式を挙げてから一年が経った頃だった。
初出産と言うこともあり時間も長く掛かり苦しむ彼女の手に対し僕は手を握るしかできなかった。
そんな時間が僕には永劫にも感じられた。だがそんな時間の封は赤ちゃんの産声によって破られた。
おぎゃーとなく赤ちゃんを抱かせてもらい、僕は嬉しい、幸せ、そんな簡単な言葉で表せないくらいの気持ちが溢れてきて止まらなかった。
そして、助産師さんがカーテンを開けてやっと今が早朝だと気がついた。その時みた朝日があまりにも美しくてまるで僕たちの子供の誕生を祝福してくれているようだったのを今でも鮮明に覚えている。
ーーーnowーーー
「おはよ〜。あ!お母さんとお父さんもう起きてる!ねぇねぇ今日はお休みなんでしょ?一緒にニャンハンしよ!」
「おはよう。母さんも父さんも早いね?」
僕が思い出に思いを馳せていると愛娘と愛息子が起きてきたみたいだ。二人とも嬉しそうにぱたぱたとこちらにかけてくる。
「ねぇ母さん」
「なに?」
「僕たち昔異世界に行きたいとか言ってたよね」
「ふふ、なつかしいわね」
「行けなくて良かったよ」
「そうね」
異世界にいけなくても、チートがなくても、ハーレムじゃなくてもいい。
こんな家を空けてばかりで家事も任せきりなのに嫌な顔せず僕たち家族を支えてくれる、慕ってくれる恵美。僕がいない間恵美を凛を守ってくれる優しく頼もしい優斗。アルビノでほかの子のように外に自由にでて遊ぶことが出来ないが、そのことすら強く受け止めて、むしろ僕たちが元気をくれる強くて天真爛漫な凛。
もし神様がいるならこの幸せが異世界チートの代わりにくれためぐみなのだろうか?
そんなこと思いながら僕、日野智一は充実した休日を大好きな家族と過ごした。
読んで頂きありがとうございます!
今回はやっと登場した両親のお話でしたが、どうでしたでしょうか?感想など頂けたらとても嬉しいので良かったらお願いします!
では、また次話をお願いします!




