鏡ちゃん日和なんです!
こんにちは!オムレツです!
今回は鏡ちゃんがメインの話です!前回に続き、長めの話になってます。
ではでは、どうぞ!
ーーー日野家ーーー
side 鏡
チュンチュンと鳥たちの声とカーテンの隙間から差す光を直接顔に受け、わずかに顔をしかめ光から逃れるように体をゴロンと横にする。
携帯の時計を見るとまだ起きる時間にはほんの少しだけ早い時間だ。そう思いもう一度目を閉じようとしたその時、部屋のドアがノックされ誰かが入ってきた。
ん?だれかしら?お母さんかしら?起こしに来るには早い時間なはずだけど、、、
「・・ちゃ・・ん・・きて・・だよ〜」
あれ?お母さんの声はここまで若くも可愛くも無かったはず。
「もう、早く起きないとゆっくりご飯たべれないよ?」
先ほどより幾分か意識がはっきりしそこでようやく声の正体が誰かを理解した。
「め、恵美!?な、何でここに!?」
「うん?なんでって、昨日から鏡ちゃんが妹になったからだよ!それに〜恵美じゃなくて、お姉ちゃんって呼んでよ!」
そこでようやく状況が理解できるまで意識が覚醒した。そうだった、昨日四人でゲームで勝負して負けて、3日間恵美の妹になることになったのだ。
「そういえば、そんなことになってたわね。おはようお姉ちゃん。でも起きるには少し早くないかしら?」
「うん!おはよう!ちょっと早いかもだけどゆっくり朝御飯食べるならちょうどいいくらいだよ?」
そう言い恵美は首を傾げる。
いつも結構ぎりぎりまで寝ている私からすればまだまだ寝ていられる時間帯だ。
その所為でたまにご飯抜きになってしまったりするのだが、そんなこと恵美が許すはずもないので、私は素直に起きることにした。
「じゃあ、リビングで待ってるね!もう皆起きてるから、鏡ちゃんが一番のお寝坊さんだね!」
「悪かったわね、いつもはもう少し寝てるんだから仕方ないじゃない。着替えたら、すぐ行くわ」
「もう、普段からちゃんと早起きしてご飯しっかり食べないとダメだよ?」
恵美がメッとでも言いそうな顔で怒っているのだが、正直全く怖くないし、むしろ可愛いとすら思ってしまった。
「わ、わかってるわよ」
「本当かな〜?もう、朝ご飯冷めちゃうから早く降りてきてね!」
恵美はジト目でこちらをみて、ご飯のことを思い出したのかにぱっと表情を変えて降りていった。
学校や遊んでいる時と立場が逆なのがなんだかむずむずして何とも言えない感じだ。
こうして、着替えを済まして歯を磨き、食卓に着くと皆座って待っていた。どうやら、待たせてしまっていたようだ。
「鏡お姉ちゃんおはよ〜!」
「姉さんおはよう」
優斗君も初めは私に敬語で話していたが、妹期間中という事で砕けた口調で話すことになった。
普段から別に砕けた口調でもいいのだが、それはダメらしい。凛は、、元からこんな感じなのですぐに馴染んだのは言うまでもないだろう。
こうして改めて食卓の上の料理を見て驚いてしまった。ご飯と味噌汁、サラダに焼き魚にスクランブルエッグ等がテーブルに置かれていた。まさに完璧な朝食であった。
「すごいわね!いつもこんな感じなの?」
「そーかなー?メニュー自体はいつも違うけど、大体こんな感じかな。朝ご飯なんてどこもこんな感じじゃない?」
「いやいや、結構朝ご飯なんて皆手を抜きがちよ?うちなんて基本朝なんてパンかコンフレークしかおいてないし」
「確かにめぐ姉の料理が当たり前だと思ったらダメだよね」
「そうよ、優斗君もいつか彼女が出来たとき、女の子皆が料理がうまいなんて思わないほうがいいわよ」
実際に私なんて肉じゃがもろくに作れる気がしない。これは私の女子力が低いのかそれとも恵美のが高いのか、、おそらく、その両方だろう。
「大丈夫だよ、だって心配しなくてもずっと私が作ってあげるから、、、、、、、ね?」
やってしまった。朝だからか失念して思わず恵美のヤンデレスイッチを押してしまった。
恵美は顔は笑っているが目と雰囲気は全く笑っていない。
「そ、そーだね、お姉ちゃんがいれば安心なの」
「(鏡お姉ちゃん、朝からお姉ちゃんをヤンデらせないでほしいの)」
「(仕方ないじゃない私だって何気なしに言っちゃたんだから)」
「(仕方ないのここはお兄ちゃんにご機嫌を取ってもらうしかないの)」
「(えっ!?僕なの?)」
「(この場合はそれしかないの)」
「(悪いわね、頼んだわよ)」
「(えぇー!もう僕で決定なんだ、、わかったよ)」
こうして小声会議が終わり責任を優斗くんに押しつ、、いやお願いすることになった。
「そ、そうだね!めぐ姉以上にすてきな女性なんてそういないもんね!」
その瞬間世界が止まったようにすら錯覚した。
まぁ優斗君自身もかなりシスコンの気はあるとは思っていたが、これはフォローというよりもはや告白に近しい何かだろう。
「お兄ちゃん、、」
「いや、これは言葉の綾というか、、その」
優斗君がしどろもどろに弁解しようとするが時すでに遅しであった。そもそも先ほどの言葉はおそらく優斗君の紛れもない本心なのだろう。
肝心の恵美はというと、、顔をだらしなく緩ましにやにやと嬉しそうににやけていた。ほんとにこの姉弟は相変わらずのシスコンブラコンっぷりである。
「もう!ほめすぎだよ〜!えへへ!」
「はいはい、食べる前からおなかいっぱいになっちゃうわよ。早く食べましょう?せっかくの朝ご飯が冷めちゃうわ」
「そうだね〜じゃあ」
「「「「いただきます」」」」
朝ご飯も食べ終わり、皆で一緒に登校することになったのだけど、途中から一緒に行ったりは結構あるけど初めから一緒に登校する事はあまりないので少し新鮮だ。
「こうして四人で学校行くのってなんか新鮮だね!」
「だね〜!3日間過ぎてもまたこうして一緒に学校行きたいの!」
「その為には鏡ちゃんにもうちょっと早く起きてもらわないとだね」
「う、うるさいわね。わかってるわよ」
「ふふ、なんだかそうしてると本当に姉妹みたいだね」
「えへへ!そうかな〜!」
嬉しそうにしながら腕を絡めてくる恵美。前から結構タッチが多かったけど、この期間に入ってからその頻度が増えたように感じる。
やっぱり設定とはいえ妹の方が気軽に接せるのかしら?というか、分かってたけど大きいわね、どこがとは言わないけど。
その後凛を学校まで送っていき、私たちも学校に到着した。
優斗君と分かれる時に日野家のいってらっしゃいの挨拶?をしたんだけど。凛の時は特になにも思わなかったけど、さすがに年頃の男の子にするのはさすがに恥ずかしかったわね。
「いや〜さっきの恥ずかしそうな鏡ちゃんは可愛かったね!」
「うっさい!あんなことしたことないんだから仕方ないでしょ!」
「そだそだ!私にもして欲しいな!」
「なんでよ!行くとこ一緒じゃない!」
「だって学校も教室も一緒だからしてもらう機会がないんだもん」
「だからといって、、「だめ?」わ、わかったわよ!」
昔からこの恵美の顔には弱いというか、そんな潤んだ顔でお願いされたら誰でも堕ちてしまうだろう。
「い、一回しかしないからね。行ってらっしゃい。お姉ちゃん!」
少し背伸びをしながら、チュッと恵美のおでこにキスをする。
すると恵美は嬉しそうに微笑んで私の前髪を優しく上げてキスをしてくれる。すごくやさしくて温かいキスでこちらの心まで恵美の幸せが伝わって来るようだった。
「ありがと鏡ちゃん!」
少しキスの余韻でぼーとしており気づかなかった。まだわずかだが人が集まってきている事に。
「ついにくっついたのね!お祝いしないと!」
「てかさっきお姉ちゃんとか言ってなかった?そういうプレイかな?」
「ゆリップルか。ありだな」
などなど皆好き勝手言っている。
というかついにって何よ!周りから見たら前からそう言う風に見えてたって事!?
これは弁解しないといけないと思い恵美の方にも目を向けると含みのある笑みをしていた。すごく嫌な予感がする。
恵美がこういう顔をしているは大抵ろくでもないこと考えているときなのだが、時すでに遅しだった。
恵美はおもむろに私の手を取り抱きしめてきたのだ。
「鏡ちゃんは私のだから皆手を出したらダメだよ?」
そしてこの爆弾発言。皆が黄色い声をあげてる中、私は恵美の手を引き、連れ出した。
「ちょ!?こっち来なさい!」
「うん?どうしたの?」
「どうしたのじゃないでしょ!あんなこといったら余計誤解されちゃうじゃない!」
「うん、そだよ?だってこうしたら鏡ちゃんに変な虫が付かないでしょ?」
「あんたね〜もうどうなっても知らないわよ。あんた目立つんだからきっとすぐ噂になるわよ」
「いいよいいよ!他の人との噂なら嫌だけど、鏡ちゃんとの噂ならいいかなってね!」
「っ!もう、、ばかお姉ちゃん」
予想どおりと言えば予想通りなのだが、案の定噂はあっという間に広まってしまった。友人に会う度に何度説明することになったことか。
こうして無事?に学校は終わったわけだが普段の何倍も疲れてしまった。
それからは皆でご飯を食べてからゲームして遊び、今はゲームが一段落着いたのでお風呂に入っている所だ。
昨日、今日と皆と過ごしてみて、一緒にゲームしたりご飯食べたりなど、一人っ子だった私にとってはどれも新鮮で楽しい物だった。
「なんだかんだでこの生活も悪くないかもね」
そんな独り言をつぶやいていると、唐突にドアが開いた。
「私も鏡ちゃんと一緒に過ごせて今すっごく楽しいよ!」
「な、なんでいきなり入ってきてるのよ!」
「だって明日で妹期間終わっちゃうでしょ?だから今日の内に鏡ちゃんを堪能しておこうかと思って」
「なによそれ、、もう仕方ないわね」
こうして恵美と同じ一緒の湯船につかる。小さいわけではないけどさすがに二人はいると少し狭く恵美と背中合わせで入ることになった。
「、、、、ねぇ少しいいかしら?」
「うん?どうしたの?」
この二日過ごしてずっと聞きたかったことがあった。タイミングがなくて聞けていなかったが、今しかないだろう。
「昨日と今日、一緒に過ごしてみて分かったの。大変じゃない?この生活。家庭のことに口を出す気はないけど、正直普通の女子高生の生活じゃないと思うわよ。今日のあんたが作ってくれた弁当を見て正直びっくりしたわよ?だって全部私の好きな食べ物なんだから。これって多分だけど優斗君とか凛とかも全部メニュー違うでしょ?」
それぞれの好みに合わせて作っているなら普通に3人分作るのの何倍も時間も手間もかかるだろう。
「優斗君も凛にも少しは手伝ってもらった方がいいんじゃない?」
「にはは、それは昔二人にも言われたな〜。でもね私今がすごく楽しいの。ゆうちゃんがいて、凛ちゃんがいて、お母さんとお父さん、それと鏡ちゃんもいて。私の大好きな人の為にご飯作ってたり洗濯したりするのがすごく幸せなの。確かに朝早くて眠いときとかもあるけど、皆が喜んでくれるって思うだけで大変なんて気持ちどっか行っちゃうの。それにね、、、」
そこで少し話を止めたのでどうしたのかと思い振り向こうかと思ったその時恵美が抱きついてきた。
「この生活もいつかは終わっちゃうかもしれないでしょ?私たちもいつか大人になって働き出して、ゆうちゃんも凛ちゃんだっていつまで一緒にいられるか分からない。だからね私は今この時間がたまらなく愛おしくて仕方ないの。みんなと一緒にご飯食べて、遊んで、学校いって。そんな当たり前の時間が好き。だからね、、時間が許すまで皆の生活を支えたいの。もちろん鏡ちゃんのこともね!いっその事このままずっと私の妹でいてよ〜!」
「、、もう、、、ばか、ずるいわよ」
ずるい、、ほんとにずるい。
こんなに私たちの事を想ってくれてるなんて知ったら前よりもっと好きになってしまう。
きっと優斗くんも凛も同じ気持ちなのだろう。こんなに尽くしてくれる姉がいたら姉離れ出来ないのも仕方ないだろう。
こうして私のとても濃い1日が終了した。
読んで頂きありがとうございます!
ここ2話は普段より長めなんですけど、読んでくれてる皆さん的には2500文字くらいの方が読みやすいんでしょうか?
ご意見頂けたら嬉しいです!
では、また次話もよろしくお願いします!




