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#21 「努力は意外と報われない」
予備校での一学期は4月から7月で比較的基礎を固めるための授業を行う。理論上はこれで基礎が完成するはずなのだが、勇樹の所属クラスは最底辺ということもあり、最後の方まで終わらない授業もあった。また、予備校サイドが「他の参考書に手をつけず、予備校テキストだけを信じて繰り返しやってください、必ず成績は向上します。」と言っていた。しかし、少なくとも勇樹にとってそれは真実ではなかった。頑張ってやっていた。4月から7月の三ヶ月はあまりやる気が出ない時期と言われている割にはかなり努力していた。それでもダメだった。どんなに努力をしていたとしても、大学受験は結果が全てだった。つまり夏休み前の模試で成果が全く出なかったのだ。前日に早く眠らなかったからだろうか。テスト範囲を理解していなかったからか。勇樹は必死に言い訳を考えながらも、その行為が無意味だということを知っていた。そうして一学期が終了し、受験の山場と言われる夏休みに入るのだった。もちろん夏休みにも授業はある。所謂、夏期講習というやつだ。




