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#12 「ぼっちあるある」
授業の合間の休み時間は勇樹にとって究極なまでに辛い時間だった。というのも、昼休みになると友達同士で話を始めるからである。こうなると勇樹を除いてほぼ全ての人がざわざわと話す状況が生まれる。悲しいことだが勇樹には友達がいないので一人でそれに耐えるしかなかった。さらに悲しいことだが、周りが話して自分が一人でいる状況にも慣れてしまった。そこまでは大丈夫だったのだ。問題はその後で、周りが話している内容に反応してしまうことが勇樹にとぅての課題となった。聞くつもりがなくても休み時間なので少し気が抜けたこともあってか、つい耳に入ってしまい笑ってしまう。これが男子ならまだ良かった。いや、良くはないのだが少なくともマシではあった。女子が話しているところを聞いて笑ってしまった時が一番マズかったのだ。なんだか変態みたいに思われる気がして怖くなった。今までだったらあまりなかった周りの人が他人であるということの重大さを改めて知ったのだった。




