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夢現世界 〜ユメウツセカイ〜  作者: 小さな物語り
学校へ行こう!
3/10

学園での朝

カーテンの間から零れる日差しに目を覚ます美月

「ふぁぁー。よく寝たー。」

目を覚ました美月が時間を確認しようと時計を見ると午前6時であった。


(…楓ちゃんとの約束が9時だからまだ時間があるよね)

と思うと同時に体は動いていた。


朝早く目が覚めてしまった時はいつも学校と寮の間を軽く走るというのが、美月の日課になっているためである。



(…1時間くらい走ってシャワー浴びてから楓ちゃんのお部屋に呼びに行こう)


外に出ると秋とはいえ、まだ早い時間の為、やはり外は冷えていた。



「今日は少し冷えるかなぁ」

と呟きながら走っていると、紅葉の落ち葉を掃いている寮母さんの近藤さんと楽しそうにお話をしている学園長先生の姿が目に映った。

「学園長先生、近藤さんおはようございます!」

「あら、儚咲さんおはようございます。」

美月と比べると身長は少し大きく、スタイルも良い綺麗な女性が学園長の櫻木 菫(さくらぎ すみれ)さんです。

サラサラなロングストレートな綺麗な髪は同性の美月からも羨ましいと思う。

(私の身長が145cmだから155cm位かなぁ…)

「おや、美月ちゃんおはよう。朝から生が出るね! 今日も部活動かい?」


と少し慣れ親しんだ話し方をしてくれてるこちらのゆうに170cmは超えているであろうショートカットの大柄なおばちゃんが寮母さんの近藤さんです。


「いえ、今日は楓ちゃんと一緒に少し遠くまでお出かけなのですが、少し早く目が覚めちゃって。」

「おやおや、そうなのかい。それじゃお弁当作ってあげるから後で食堂においで。何時頃出るんだい?」

「わぁ! ありがとうございます。 近藤さんの作る料理凄く美味しいので大好きなのです! えっと9時ごろに出ると思います。」

「おやおや、嬉しいこと言ってくれるね。これは腕によりを振るって作らないとね!」

それから少し雑談をしているのであった。



「それじゃあたしはそろそろ朝食の準備とお弁当の準備があるから先に失礼するよ。」

と言い残し近藤さんは寮の方に戻ってしまう。

「それでは私も失礼しますね。姫風さんと楽しんできてね。」

と言葉を残し、学園長先生は校舎の方に戻っていく。

そこで時計を見て既に7時近い事に気付き、慌てて寮に戻るのであった。



寮に戻ってシャワーを浴び、学園の制服に着替えて食堂に行く頃には既に8時を過ぎていた。

寮の食堂は朝の7時から夜の9時までなら誰でも利用可能で、席も200人は座れるであろうという広さから、ご飯を食べるのはもちろん、みんなで集まって雑談したりで利用されることも多い。

「おや、美月ちゃんおかえり。 今朝は和食かい?洋食かい?」

「近藤さんただいまです。 えっと…どうしようかなぁ。」

・和食・ご飯、お味噌汁、だし巻き卵、がんもの煮物、ほうれん草のお浸し

・洋食・食パン、コーンスープ、スクランブルエッグ、ソーセージ、サラダ

「うん、今日は和食の方でお願いします。」

美月は迷ったが、最終的に和食にした。食堂内には休日の8時過ぎという事もあり、大人数の人が利用していた。

(うーん…席空いてるかなぁ。)

と心配していると奥のテーブルの方から大きく手を振っている人が見えた。 楓だった。

近藤さんからトレイを受け取って楓のいる奥のテーブルまで行く。

「楓ちゃん、おはよう!」

「美月、おはよー!」

テーブルの上を見ると楓もちょうど今から朝食みたいで、洋食セットがおかれている。

「美月も今からご飯? それじゃここで一緒に食べようよ!」

「うん! どこも席がいっぱいでどこで食べようか迷ってた所だよ…。」

と言いながらテーブルにおぼんを置いて楓の横に座る。

「わぁ!美月は和食セットにしたんだね。 がんもの煮物とソーセージ交換しない?」

「えぇー。がんもはダメだよ。せめて半分こにしない?」

「ありがとー! んんー。この出汁が染みてて凄く美味しい。」

とオカズの交換をしている時、テレビでは早乙女 沙苗(さおとめ さなえ)さんと樋口 薫(ひぐち かおる)さんが美倉(みくら)賞受賞とありインタビューがやっていた。

「美倉賞って今世界的に注目されてる賞だよね。日本で2人同時に受賞とか凄いね!」

「そうね。この2人以外にも凄い人がいるね。ここ2.3年の日本人の急成長は本当に凄いと思う。」

と、最近の話題を話してて、2人とも食べ終わり、下膳している時に近藤さんが美月に向かってオイデオイデをしていたのであった。

「美月ちゃん。これお弁当だよー。いっぱい楽しんでおいでよ!」

「近藤さんありがとう! それでは行ってきますー!」

お弁当を貰い楓と共に寮を出る。

「美月、さっき近藤さんに貰ってたのってもしかして…?」

「うん!そのもしかしてだよ。 じゃん!近藤さん特製お弁当だよ!」

「さすが美月!絶対途中でおなか空いちゃうもんね。」

「楓ちゃん食い意地は張ってるからきっと近藤さんもいっぱい作ってくれてると思うよ。」

「なにをー。美月だっていっぱい食べるじゃない。」

「あははは。」

2人で他愛の無い話をしているとすぐに電車の駅にたどり着いた。


「えっと…名古屋までだから1.2.3.4…15駅で1時間? 結構遠いのだね。」と美月が駅数を数えたりして、

「そうだね。それなら早く乗っちゃおうよ。 確か説明が始まるのが13時って書いてあるし、名古屋についてから近藤さんのお弁当食べようね。」と楓もパンフレットを確認しながら言う。

「うん!」



そうと決まり、2人は少し駆け気味で電車に乗ったのであった。

電車の中では2人してこの後に行く学校のパンフレットを見たりして過ごした。

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