Sad parting
2011年3月11日
あの 震災 が…
東日本大震災
毎日、津波から逃げ惑う映像を流され
心身共に疲れた日々
俺の知り合い 親戚 友人全て合わせて
30名弱が犠牲になった…
震災 原発事故の為、仕事も出来ない。
俺は、会社の連中を連れて
行方不明者の捜索をした。
興味本位とかではない。
興味本位で出来る事ではない。
あんな光景は二度とごめんだ。
遺体の損傷が激しいのはわかる。
津波に流される瓦礫などに体を打ち付けて亡くなっていくのだから…
しかし…
マスコミでは騒がなかったが
遺体には、明らかに人的な傷が多々あった…
それは、遺体の指を故意に切断し、指輪を取ったり、バッグを抱えて亡くなってる遺体からは、死後硬直で硬くなってるのに無理矢理バッグを開け中味を漁った後…
そんなのがそこら中にある。
俺は実際この目でその現場を見た。
捜索に来てくれた 自衛隊派遣 の人達がやっているのを…
俺は我を忘れて、殺す勢いで三人までは のした。
本気で殺意があったかもしれない…
しかし、多勢に無勢…
薄れいく意識
その時、一人のヤツが
「何の報酬もなくこんなとこに来る奴いねぇんだよ」と…
悔しかった
俺は、役所に掛け合った!
でも、俺は話を聞いてもらえなかった。
だから 俺は会社の連中と個人的に毎日捜索した。
遺体を見つけたら、竹棒に布切れを付け目印にして、地元の青年団に連絡した。
他から来た人は信用できなかった。
その光景は、正に、地獄絵図。
俺達は、何故か 人にやさしく を歌いながら でかい声で歌いながら捜索した。
目から涙が溢れる
これは 彼女との 約束 のそれとは違うと言い聞かせて。
捜索三日目の時
俺を呼ぶ声が…
行ってみるとそこにあった遺体は 初恋の人 の母親。
俺が子供の頃 家に遊びに行くと優しくしてくれた人。
前の日
「お母さんと連絡取れないの」って言ってたのを思い出した。
「大丈夫!多分 携帯繋がりづらくなってるから、その内連絡寄越すと思うから もうちょっと待っててみな」
って言ったばかりだった。
ここに居た…
しばらく俺は考えた。
なんて言えばいいんだろう…
意を決して 初恋の人 に電話した。
電話に出る 初恋の人
「お袋さんから連絡あった?」
何を 俺は言ってんだろ?
ここに遺体あるのに…
全然 意を決してないじゃん…
「あったんだね」と 初恋の人
「ん?会ってないよ」
「いや…有ったんでしょうお母さんの 遺体」
昨日 電話で話した時に 俺は今 捜索してるって言ったのを思い出した。
「すぐ行くから、そこどこ?」
初恋の人は一時間後に来た。
涙は見せなかった。
「ありがとうございました」と俺達に頭を下げる。
「気を使わないでいいのに」と笑った 初恋の人
「すぐわかったよ だってそっちから電話寄越したの初めてだったから。どうしても伝えないといけない事なんだって だから、お母さんが見つかったんだって思った。それも無事じゃなく…」
考えてみると、俺から電話をした事はなかった。
それに こいつは 昔から勘の鋭い子だった。
数日後
その母親の火葬に参列した。
次から次へと火葬をする為
別れを惜しむ時間すらない
それでも 一時間半くらいは時間がかかる
窓の外を見ると 初恋の人 が外に一人で居るのが見えた。
「今日 旦那は?」
旦那の姿が見えなかったのだ。
「あの人は自分のところの火葬に行ってる」
「同じ日だったのか」
火葬は順番待ちだったから…
「あの時の事思い出すね」
「ん?」
「なんかね 泣いちゃいけないって思って」
「あの時のあんたの気持ちなんとなくわかるよ」
「でも 俺を泣かせてくれたじゃん…俺はスッキリしたよ。胸の奥にあったモヤモヤが取れたっていうか…」
その瞬間
ドンっと俺の胸に頭を押し付け 初恋の人 は泣いた…
声を出して
「ごめんね ごめんね」と何度も何度も言いながら
その ごめんね は誰に言ってるのかわからなかった…
俺は 初めて その人を 抱きしめた。




