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黒から私は色を作る  作者: 西川 涼
すれ違い 〜アンドリューサイド〜
54/97

54.彼女の死刑宣告

 タンッ。


 隠れていた長椅子の裏に、短剣が刺さる音がする。

 …コレ、椅子がなかったら、死んじまってるよ。

 ここは、戦場だ。無駄な考えなんて…なんて…


 無駄じゃねーよ。まずいだろ。もし、あいつがサタンじゃなかったら…

 なんで?なんでまずい?

 …くそっ。分かんねーよ!どうして…どうして…

 ああ。ここに、ロザリーがいたら!あいつ、察しがいいからすぐにわかるのに。


「アンドリュー殿。何故出てこない?怖いのか?この私が!」

 …この言い回し。この抑揚の付け方。

 どう考えても…あいつ。声は、サタンだが…


「お前、仮面女だろう?」


 どこかからか、大笑いしている声が聞こえる。

 …こいつめ。

 いや。そんなことは、とりあえず置いておこう。

 それよりだ。早くこいつを倒して、すぐにサラのところに行かねーと。


 俺はすっと十字架を取り出す。

 これなら、すぐにサラの元へ…


 カシャン。


 え…?

 十字架が何かで弾かされ、どこかへ飛ぶ。

 …まさか。

 ブワッと音がした方の上を見ると、空を飛んでいる仮面女が見えた。


「変装を解きやがったな?」

「ハハハ…気づくのが遅いな、アンドリュー殿」

 一瞬の隙をついて、俺は十字架が飛んだ方向に走る。しかし、後ろで殺気がした。

 …短剣だ。仮面女は、短剣を何もない場所から取り出す。

 まずい!

 バク転をして避けるが、避けた方向に刃先が飛ぶ。あと、一秒…いや。0.五秒遅かったら?

 想像するな。そんなこと考える暇が!


「十字架に頼ろうとしても意味がない。正々堂々と戦うことを、おすすめするわ」

「…」

 歯をギリっと噛む。

 自信あるのか?


「わかった。勝負しよう」

 俺は彼女の方に、剣を向ける。

 時間への焦り。奴らが考えていることがわからないという焦り。そして、前の戦いと全然違う雰囲気。

 全ての焦りが組み合わさって、俺の緊張が増していく。


 ゴーーーーーーーーーーン。


 耳鳴りがしそうな騒音が、教会に鳴り響く。な、なんだこれ!?

「まさか…そんな!」

 女がワナワナと震えながら、ゆっくりと地面に座り込む。

 …どういうことだよ?


「おい、女。どうした?」

「…」

「おい、話しを!」

「ハハハハハハハハ………!!!」

 女が狂ったように、笑い出した。

 …ど、どうしたんだよ!?


「…くしゃ…さ……し……」

「は?」

「伯爵様が死んだ!」

 …え?

 伯爵様が…?

 もしかして、アレクさん達?


「誰だ!誰が伯爵様を殺した!?永遠の命を奪ったのは誰だ!?悪魔に逆らったのは誰だ!?」

 女は、涙を仮面の中で思いっきり泣く。顎から水が滴り落ちるが、仮面をとったり、涙を拭いたりはしない。


「許さない…許さない…!」

「なっ…!?」

 短剣が俺がいた場所に刺さる。

 スピードが早い。魔術を使っているからって、この速さは異常だ!

 剣が、届かない。…これじゃ、永遠に攻撃できない!


「邪魔だっての!」

 俺はちょうど彼女の頭の上を通るように飛んだ。

 …ビンゴ!


 ガシャン。


 落ちろ。シャンデリア!

 たいそうなシャンデリアが、彼女の頭に落ちる。女はすぐに逃げたが、長いスカートが、シャンデリアに挟まる。


「…さあ。終わりだよ」

「それは、どうかな?」

 俺が近づいた瞬間、仮面野郎は、そっとシャンデリアに手を触れる。

 すると、ザッと音を立てて粉になってしまった。

 …チッ。せっかく、動きを封じ込められたと思ったのに…


「アンドリュー殿。お前に私は倒せん」

「は?わけわかんねーよ。そもそも、俺、この前リーチ決めたし…」


 カン。


 二本の短剣を、俺は剣で抑える。

「お前の能力を賞して、我らの作戦を教えてやろうか?」

「…は?」

 仮面が何かに反射して、白く光る。その白さは、バンパイアの牙を連想した。


「オディール殿は今晩、サタン様によって、永遠の命を授かる」

 …永遠の命?

 嘘…だろ!?

こんな中途半端なところでですが…

サラサイドに次回から入ります!

感想、待ってます。

次回もお楽しみに。


Bye, see you next story...

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